日本の花火の3つのしくみ

 日本の花火はその構造から割物とポカ物、そしてその中間にあたる小割物の三つに分類されます。それぞれの違いは玉の割れ方と中身の飛ばし方にあるというと分かりやすいでしょう。割物では玉皮は粉々になり、星を均等に遠くまで飛散させます。ポカ物では玉皮はほぼ張り合わせた所から二つに割れ、中身を放出します。小割物はその中間です。
割物(わりもの)
 
球形の玉の内側にびっしりと星を並べ、中央に割火薬を収め、玉の外側を丈夫な紙で幾重にも張り固めて作るのが「割物」です。外皮の強度と割火薬の爆発力とのバランスが大きく丸く開く花火を生み出します。 

小割物(こわりもの)
 八方に小さな玉を放出して多数の小花を一斉に開かせるものを小割物と呼びます。割火薬は割物より少なく、ポカ物より多いもので、千輪菊、花園、百花園とも呼びます。

ポカ物
 ボール状の球体の玉皮がポカッと二つに割れて、収納された星や細工を放出するものをポカ物と呼びます。割薬も少なく、花火の拡がりも狭くなりますが、内包するものによって色々な機能の花火が工夫できます。運動会などでドンドンと音を出すものが代表例です。

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