1〜2月
長野冬季五輪閉会式花火より
[長野県長野市]
緑芯紫牡丹と紫芯緑牡丹が漆黒の闇に鮮やかに浮き立って、春を予感させます。同時に紫は日本の伝統カラーの象徴、日本の花火を印象づける終幕のセレモニーのオープニングに相応しい彩りといえるでしょう。 |
3〜4月
桜吹雪は江戸の粋
[大曲全国花火競技大会]
散り始めていた桜の花びらが、一陣の春風に舞い上がり、無数の点滅星となって瞬時に目の前いっぱいに溢れました。散り際の潔さ、華やかさ、これぞ江戸の粋。 |
5〜6月
昇曲付流星群光
[大曲全国花火競技大会]
繊細な錦の引きの後、色とりどりの星星は不規則な遊泳を始めます。色彩と動きが織りなすリズミカルで意外な綾がみどころの割物花火です。 |
7〜8月
碧空にそよぐ椰子
[豊田おいでんまつり花火大会]
遠い南の島、紺碧の空に優雅に椰子の木が貿易風に身をまかせている、そんな風合いの瞬間です。 |
9〜10月
紅葉の嶺に舞う新雪
[熱海海上花火大会]
ワイドに豪奢に、スターマインと割物が視界を埋め尽くします。落ちついた色合いの紅は晩秋の山稜を思わせ、新雪にも似た繊細な星が山腹を覆い始めています。 |
11〜12月
昇曲導付四重芯変化菊
[土浦全国花火競技大会]
日本の伝統カラーの象徴の紫で始まった新年度のカレンダーの一幕は、再び紫で幕を閉じます。五重の円に花開く、四重芯変化菊。日本の花火を象徴する、伝統技能のひとつの到達点ともいえましょう。 |