江戸川区花火大会/
市川市納涼花火大会(東京都・江戸川区/千葉県・市川市)
花火ショーほど素敵なものはない
開催日時 8月4日(2002)
打上場所 江戸川河川敷
問い合わせ先 江戸川区役所花火大会実行委員会 TEL 03-3652-1151
ふたつの花火大会の名称を列記してあるのは、常にこの両花火大会名で同時開催されるから。といっても打ち上げ場所は江戸川区側の河川敷に限定されており、市川市側では予算面での合同開催といった風である。
一般的な観覧場所は大会正面となる、江戸川区側の河川敷だろう。市川市側はそれほど広い河川敷部分を持たず、観客は土手ののり面での観覧に限定されるようだ。
最寄りの都営篠崎駅からは商店街や住宅地を抜けながら15分程度の距離で河川敷に至る。あまり会場付近に夜店が多くないので、駅前や途中の商店街などで飲食物は仕入れて置いた方が良いだろう。篠崎公園あたりの河川敷が花火打ち上げのど真ん中である。大会本部の仮設テントもそこの堤防道路の上にあるが、本部近辺の土手斜面はかなり広い面積がスポンサーをはじめとする招待客の専用エリアとなっており、一般客は立ち入れないので注意したい。
一般客はそれ以外の土手斜面、河川敷、篠崎公園内、あるいは周辺道路沿いなどが観覧場所となる。花火を遮る物無く根本から観たいなら、やはり土手や河川敷に場所を確保したいところだ。
都心を少し外れているとはいえ、さすがにここでは場所取りの凄さに圧倒される。先進の花火大会でそうであるように何日も前からのシートだけの場所取りには毅然と対応し、前日までにいったん剥がして整理するらしいが、それでも観覧禁止の堤防道路をのぞく土手ののり面と河川敷は見渡す限りの、シートと人波で圧倒されるだろう。
17時頃からは爆発的に人が増え始め、座る場所を求めて人の波がとぎれない。もちろん開始間際では座る場所など見つけようもないので、河川敷や土手で観たいなら遅くとも当日の15時以前には、場所を確保していなければならならい。
花火は最大で6号まで。オープニングから玉数の多いワイド系を連射し、一気に客をのせていく。花火をショーとして捉える、といって良い演出はこの花火大会の特徴で、よく工夫されている。緩急が利いているし、期待、驚き、興奮、感動、といった見る側の心理まで考慮しているかのようにまとまっている。こうした連発プログラムをつなぐ部分の単発打ち(3〜6号)が、多少とも従来型で緊張感が落ちて緩んでしまうがインターバルとして考えれば充分で、全体としては簡潔で引き締まった構成である。
この花火大会のもっとも特筆すべき点は、全体をいくつかのテーマに分けて明解な花火空間を描く、という全体構成の妙にある。毎年違った全体テーマと、8つの部分テーマに分けて、オープニングからエンディングまで完全に場面分けされた一連のショーとなっている。一斉打ちやワイドスターマインを駆使したバラエティあふれるプログラムだ。各パートごとに特徴のある花火玉を使って、星の組み合わせや色彩でテーマを描き出している。「星くずの」「星たちの」「星のささやき」「みつばちの」といったファンタスティックなタイトルは、「そこではどんな花火がどんな色で打ち上がるのだろう」という観客に期待させる楽しみも込められている。進行は、本部席、招待席中心にアナウンスされるので次の展開が判らないことはないが、離れたところから観覧していると聞こえないだろう。
現在では同時打ち上げ箇所を増やし、ワイドとしてのボリュームをアップさせている。その分各セットごとの玉数が少ないかもしれないが、やはり幅と面のボリュームと一定時間内に空間を埋めている玉数が多いことは、迫力と満足感の点ではとても効果をあげている。花火とBGMの効果的なドッキングは、この花火大会を担当する煙火業者(宋家鍵屋)の未来へのひとつの方向性である、花火とのシンクロは(コンピュータを使っていないという点では)完全ではないが、楽曲に合わせて花火をアレンジするか、演出上は少なくとも、掲げたテーマや使用する花火に合わせた選曲をしているようだ。音響システムも場内アナウンス用ではなく、野外コンサートなどの専用のものを使っているので、本部席、招待席あたりの音質もまあまあだろう。
撮影には、土手斜面や、堤防道路沿い、河川敷などどこでも良いが、視点が高く、河川敷の打ち上げ場所を見渡せる堤防道路沿いがおすすめできる。三脚を斜面側に入れ、立っても撮影することが可能だ。使用レンズは縦位置で28から50程度の間だろう。招待席に近いほど、ワイド系が必要になる。
対岸の市川市側なら江戸川への花火の映り込みも画面要素として考えられる。どちらにするかは風向き次第である。
惜しむらくは、運営側の江戸川区の応対で、プログラムはあっても当日は招待席の客にしか渡さないなど意外に不親切な点。どうやら新聞折り込みなどで配布済みなようだが、そういう面は、打ち上げ場所の正面土手部分を広大な一等席の招待エリアとして一般客と隔離している点からもそう伺える。花火内容は良いだけに残念である。プログラムを確実に入手したい場合は事前に送ってもらうようにするか、区役所まで取りに行くしかない。
終了後に混雑するのはやはり江戸川区側だろう。ただちに席を立ち駅に向かわないで30分ほどは、混雑第一波が沈静化するまで待った方がよいと思う。ただし土手斜面に居ると、下から通路など関係なく一斉に客が登ってくるので危険を感じる程だ。河川敷にいったん降りて空いている階段登り口に移動し迂回すると早く駅に着ける。打ち上げ終了後1時間もすれば電車に乗れると思う。
市川市側は混雑の引けも比較的早く、最寄り駅の押し合いも篠崎駅ほどではない。
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