諏訪湖湖上祭花火大会
(長野県・諏訪市)

県下最大の花火大会、ワイドな打ち上げ展開で花火を心ゆくまで堪能。

開催日時  毎年8月15日
打上場所  諏訪湖湖上
問い合わせ先 諏訪市役所観光課 TEL 0266-52-4141
諏訪の花火大会公式ホームページ
    

 名実ともに長野県下最大の花火大会である。参加花火業者も10業者とあって最高に中身の濃い打ち上げが堪能できる。もともと長野といえば花火の質では群を抜いており、県下の優良業者総出演の他県からも参加して強力な内容を実現している。名物は尺玉とスターマインのコンクールの他には、水上スターマイン「Kiss of Fire」(写真上)が見逃せない。鎌倉や宮島の水中花火とは違って予め湖上にセットされていて次々に花開くのである。爆発の際、水の抵抗を受けない方式で均整のとれた美しい半円に開く。プログラムの合間は多彩なスターマインで占め、ラストには全長2キロメートル超のナイアガラが湖畔をとりまく。
 観覧面の特徴は大会正面、映画館の客席に当たる部分がすべて前売りの有料指定席であることだ。他府県からのフリの客はこのエリアに入ることはできない。当日売りの有料席もあるが、朝早くからこの当日席を買い求め、夕刻の入場を待つ客の長蛇の列ができている。当日売りの有料席といっても厳密には有料エリアというもの。つまり一定の広場を囲って入場料を取っているわけだ。客は並んだ先頭からその広場の好きな場所に陣取るのである。だから行列しているのだし、その後ろほど不利なのである。有料席は現地で買うより取得手段がなくインターネット・FAX・電話などでの予約、販売、郵送などは行われていない。2006年より人気の高いマス席のみ往復はがきでの申し込みによる抽選販売方式に変更された。
 2007年度の各有料席の価格は以下の通り。席種によって販売場所、販売日時・時間などが異なるので詳しくは公式ホームページを参照。
   
席種 価格 販売総数
マス席(往復はがきにより申込受付、抽選あり。前売りのみ) 10,000円(定員20名) 161マス(1人1マスまで購入可)
ブロック指定席(前売りのみ) 3,500円(1人につき) 約2,400席(1人5枚まで)
有料自由席(前売り分) 石彫公園、湖畔公園 各大人2,500円 小人1,000円 約4,200席(1人10枚まで)
有料自由席(8/15当日売) 石彫公園、湖畔公園 各大人2,000円 小人1,000円 約5,300席(1人5枚まで)
   
 一般客はこの指定席エリアの両サイドの一般自由席に回らざるを得ない。つまり向かって左側はカリン並木からヨットハーバー内までの湖畔一帯、右側は間欠泉センターから下諏訪方面への湖畔一帯、である。
 しかしながらこのあたりは、実は近すぎる正面マス席よりは花火までの距離感が良く、ずっと観覧・撮影向きなのである。花火全体をハスから見るが故に立体的な奥行きのある作品づくりが可能だ。このあたりからなら使用レンズも35〜70ミリ程度の範囲に収まり、撮影しやすいだろう。スターマインや尺玉は縦位置ねらいで、ナイアガラや水上スターマインは横位置で湖上の反射も入れてバランス良く収めよう。フイルムは多めに用意したいところだ。一般自由席は前日以前からの敷き混みだろう毎年場所取りも厳しいので、出来れば午前中には確保していたい。バブル期を過ぎややパワーが落ちたものの相変わらず手が痛くなるほど拍手喝采してしまう内容の花火大会だ。
 遠方からの観覧なら、地元の宿を相当早めにキープしておきたいところだが、問題なのがやはり宿泊事情であろう。さすがにこの点では上をいく長岡ほどのことはない。つまり宿が取れないわけではないが相当の特別料金を覚悟した方がいいだろう。いくら払っても泊まりたい、という方にはなんら問題はないが、通常のビジネスホテル・旅館クラスでも通常の5倍程度(ただし2食付)が目安。日頃から高級旅館・ホテルであるところでは10〜30万(1泊2食付)。ただしこうしたところでは指定観覧席(もちろん有料)を斡旋するサービスをしているところもある。悪い方の事例ではシングル部屋に他人と相部屋で3万、というのもあったくらいである。下諏訪温泉も候補地としておこう。
 東京方面からの観覧なら甲府あたりに宿泊した方がよさそうだ。花火終了後は上り、下りで諏訪駅の入り口を分けているが、激しく混み合うので数時間合間を置いた方がよい。
 マイカーの場合、よほど遠くに駐車していなければ脱出は相当困難だろう。とくに湖近くに駐めているならその晩のうちに諏訪近辺から離れるのは不可能に近い。
tateishi_figure.jpg
   
 カメラ誌によく登場する諏訪湖花火の定番撮影スポットが「立石公園」だ。ここは諏訪湖を眼下に望む山の中腹にある。直線距離は1キロメートル超と花火を肉眼で観るにはかなり遠いので近隣の居住者向き、または写真撮影向き。湖畔の旅館街の夜景が俯瞰でばっちり入るとあって、アマチュア写真愛好家には絶大な人気がある。上諏訪からはバスかタクシー利用、またはマイカー。しかし専用駐車場は20台分あるかないかときわめて少なく8/15当日には早朝であっても入庫はまず不可能(前日までに満車)。あとは公園に至り、ビーナスラインに上がっていく道路の両側に果てしなく縦列駐車するしかない。マイカーなら暗いうち(日付が変わってから日の出くらいまで)に現着していなければ公園近くに駐めるのは無理だろう。
 この公園は夏の諏訪湖の観光花火写真を撮るには最高の場所であり多数の三脚が立つ。立石公園は大幅に改修されて、公園としては立派になり設備も(水場、自販機、遊具、トイレ-車椅子可-など)良くなった。しかし撮影場所としては極めて制限ができた。最大の制限はここでの好適な撮影場所のキャパシティが減った。ということだ。
 図版のとおりだが、以前はもう少しなだらかな山斜面という感じで、横方向の幅がもっとあったように思う。改修後は大きな張り出し舞台のような平場が出来て、その最前部アーチ状になった鉄柵の場所しか好適地はみられない(写真上最前列手すり部分)。しかも手すりに沿って一列しか三脚を置けない。あとは最上部の一部にこの手すりが画面内に入らないで湖面を見渡せる場所があるだけだ。他にはいくつか適地は点在するが多くない。つまり手すり部分と最上段の公園からの展望を説明する金属製の案内板がある位置(写真上の撮影地点)。この2点のいずれかを確保できなかったら、もうここでの撮影は意味がないのである。案内板のところは常連さんによってがっちり確保されており、周辺に僅かに三脚を連ねることが出来る程度。手すりのある広場に降りる階段は、どの段もこの手すりに並んだ三脚とカメラマンが邪魔になってしまう。
 立石からは湖岸の夜景を含めた諏訪湖の眺望は素晴らしいが、遠いが故に花火の迫力はまったく無い。ここはカメラマニア、写真マニアの撮影場所なのである。その証拠に写真を撮っている愛好家は無数に居るが、花火について会話が成り立つような人は希である。花火そのものの写真を撮る、あるいは観覧する(目で見るだけ)なら湖畔で観た方が格段に堪能できるし、写真的な迫力も増す。

2006年の立石公園に関する主に撮影のための場所取りなどの詳細は以下の通り。

●撮影・観覧のための場所取り解禁は2006年は8月14日の17時からであった(以降ダミーでも使用分でも三脚を立てて置いて構わない……置いて帰って盗られても、破壊されても知らないが……)。それ以前は禁止、シート類は撤去される。と禁止事項のみ明記した看板がかけられている(解禁日時の記載無し)
●17時の解禁の遙かに前にその場で待機していなければならない。
●立石公園の駐車場は14日の早い時間に満車となり(それ以前から駐車場を起点に公園でキャンプしている者多数在り。これらはもちろん花火観覧・撮影のためである)、以降はビーナスラインへ続く道路沿いに路上駐車となる。この道は上り一方通行である(花火終了後22時まで上り一方通行規制、しかし霧ヶ峰方面経由にで帰るのが普通と思われる)。
●歩いて楽に立石公園に観覧に行ったり機材を運べる路上駐車位置に止める限界時間は15日午前0時〜午前5時の間。以降は上部に向かって果てしなく路上駐車の列は延びる。
●当日になってからではほぼ午前9時くらいまでで殆どの好適(湖上の打上が何の障害物もなく見通せる場所)と思われる撮影場所は確保済みとなる。つまり撮影目的ならこの時間以降に立石公園に登ってきても無駄だから止めた方がよい。図版の手すり際は前日解禁と共に場所取り終了。
●公園内の街路灯は点きっぱなしとなる。画面内には入らないように注意。

 立石公園から撮影したい者は、開催日の15日に初めて上がってきても無駄であるからこういう状況を理解した上で、正しく自己責任で行動してほしい。
 バブル期に最大12箇所もの打上台を設けて、最大12箇所から一斉にワイドスターマインを放っていた豪勢さは現在はない。今は中心となる初島付近に百数十メートルの長いストレート打上台を設け、そこに初島からの単発、水上スターマインを除く全ての花火を設置してある。だから最盛期ほどのワイド打上感は失われた。だから立石公園ほどの遠距離狙いでは、水上スターマイン以外ではもはや湖岸の夜景に匹敵するほどのワイドな打上が観られないし、そうした写真は撮れないのが残念だ。
 使用レンズも湖畔に比べれば長めとなる。標準の50ミリから上の構成だろう。名物の水上スターマインをほどほどの大きさで撮るには最低200ミリくらいが必要である。距離があるので大気状態が悪い(雨天など高湿度時や逆風)時は写真はやめておいた方が無難。
 立石公園から、花火終了後上諏訪へ徒歩で下ってくるには、空身で30分、撮影機材があるなら4〜50分から1時間はみた方がよいだろう。車は当然渋滞するので湖畔方向へは規制で通行できなくなっている。帰路はビーナスライン方面への上りのみ。
 湖畔の旅館やホテルの部屋または屋上も好ポイントである。しかし宿泊者以外は撮影といっても無断で屋上に上がらないようにしたい。近年は宿泊者だけでなく一般向けにも、有料で屋上などを解放している旅館もある。

●厳選花火ガイドの目次に戻る
●花火大会INFORMATIONに戻る
●INDEXに戻る