花火野郎の観覧日記2007

観覧日記その9 8/1
第22回 神奈川新聞花火大会
     
神奈川県・横浜市


特大スターマイン

昇朴付大万華鏡
磯谷尚孝

昇小花キキョウ芯金波先方向変化
今野義和

ミュージックスターマイン

昇小花紅千華芯引先青千華
山内

昇小花三重芯菊先紫光露
野村陽一

二尺玉1
昇天銀竜三度変化芯菊先紅銀世界

二尺玉3 
錦曲導付緑銀乱芯錦大冠菊先の群光
 
 台風4号で、横浜に夏シーズンの開幕を告げる「国際花火」が吹っ飛んでしまったことで、市民の花火気分はずいぶん抑圧されたことだろう。その反動か、最寄り、横浜駅、桜木町駅は過去に経験したことのない混雑ぶりだった。仕事帰りなのも、この両駅を通過する時刻も以前と変わらないが、混雑度は桁違いである。
 桜木町駅では高架ホームから降りる階段からしてぎっしり。駅構内を抜けるのもひと苦労だった。見ればランドマークタワーへ続く動く歩道の在る高架遊歩道もぎっしり。
 19時18分に始まった。開幕で10号を3発ほど、横浜にいよいよ夏が来た、という歓声があがる。
 全体にプログラムの間が間延びしているが、打ち上げそのものは物量を従えたなかなかのものだ。台船は例年通り遙か彼方であるが、そこからときに2箇所打ち、3箇所打ちのワイド仕様で放っていた。
 神奈川新聞では携帯電話の花火専用サイトよりプログラムと打ち上げ時刻が見られるようになっていて便利でこれを利用した。しかも打ち上げ中は現在進行中のプログラムが点滅表示されるようになっていて、こういう仕掛けも面白いと思った。観覧客向けサービスはどんどん進化していくのだなぁ。
 途中までプログラムの時刻よりやや遅れて進行していたが、最期は約7分くらい早く終了した。
 目玉の二尺玉一発目は20時5分、曲導を見て直ぐそれと判る。変芯の菊花であるが、親星の銀の輝きがひときわ鮮烈で辺りを照らし出した。ぐわっと迫る名花の輝きだった。二発目は20時15分。彩色千輪で(昇銀竜付彩色千輪牡丹)、開花より一瞬遅れて広範囲に小花が咲き乱れるわけだが、その全体の盆の大きさに圧倒された。同時にこの日最大級の地鳴りのような大歓声が、まるで地域全体からという猛烈なスケールで沸き上がっていた。神奈川新聞のみならず、今年は各地で二尺玉が増量している。実はその中で千輪物は意外と少なく、たいていは観客ウケも良く見栄えがする錦冠系。神奈川新聞では大抵必ず千輪物が入るので嬉しい。しかも今年のこの一発は近年見た中でも相当良い部類だ。
 この後、終盤のまとめに入り、尺玉連打と物量あるスターマインを繰り返し、打って打って打ちまくりのフィナーレ。
 三発目二尺玉は芯入錦冠。玉は悪くなかったが、終盤の銀、銀、銀の特大スターマイン終了際に間髪を入れず打ち上げてしまい、上げるタイミング的には勿体ない使い方だと感じた。殆ど終幕スターマインの一部であり、これで終幕が錦の特大スターマインなら、まぁ仕方ないかという感じだが二尺の見せ方としては残念。
 さて今回は近年何度かやっている「ホテルのお部屋から花火を」シリーズ(何時 からそんなシリーズが……)。
 私の花火写真の特徴は、「私が撮っている場所からは誰でも観覧可能」というところにある。観覧客、撮影者の為に一般では入手できない、入れない、許可されない特別な撮影場所から撮っている訳ではない、ということだ。もちろん例外もあるが、基本的にはそうなのだ。
 シティホテルの部屋から眺める花火も、特別な観覧の仕方ではなく、そういう時間を夫婦や家族、カップルで過ごすために部屋を取っている方々も沢山いる。だからそうした人たちの視線ではどう花火は見えるのか?ということで、花火が見えるホテル滞在者のひとりとなって観覧しているわけだ。
 もちろん部屋の予約は特別な入手方法や、表に出てこないVIP相手のスペシャルプランではなく、インターネットで一般の方々と同じやり方で予約している。当然自腹。横浜には花火向きのホテルはたくさんあるのだけれど、中には宿泊価格が高すぎてとても手が出ないハイクラスのホテルもあるからまぁ自腹では一生ご縁がなさそうだ。
 私が居る位置は想像と分析にお任せするが台船までの直線距離は1600メートルくらいだろう。部屋から窓越しに撮影するには多少ノウハウがあるけれど、それは花火専用というわけではない。興味のある方は「夜景写真の撮り方」などを参考にするといいだろう。シティホテルや高層ビルの展望室などから撮影すると、夜景があまりに見事だから下手すると花火写真ではなく、花火を季語にした単に“夏の夜景写真”になってしまうから注意が必要だ。その分水嶺はどこにあるか?というとつまり花火が主役になっているかどうかにある。綺麗な夜景を途切れる事無く入れたり、それどころか広角レンズで見える範囲全部撮りたくなってしまうが、それはもうぜんぜん花火写真ではなくなってしまうのだ。

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