花火野郎の観覧日記2007

番外特別編3 12/24
   
名古屋港 STAR☆LIGHT REVUE2007
スター☆ライトHA・NA・BI

   
愛知県・名古屋市

 翌日が平日なので片道約4時間の強制日帰りツアーだ。もっともほとんどは新幹線で寝こけての移動なのでラクチンといえばそのとおり。
 現着は13時過ぎ。地下鉄から地上へ出る通路に風が吹き込んでくる。我が家の辺りも強風だったが、名古屋港も予報通りかなり風が強い。この週末は全国的に荒れ模様で、名古屋港も天気が心配だったが朝から素晴らしい快晴。土曜は都内某所に観覧に行ったけど、予報より天気の崩れが早く雨で引き返した。それからその晩はこの時期としては結構な雨降りになった。翌日は茂木の花火に出かけようかという午前中にも雨が残ってなんとなく気がそがれた。午後は晴れたけど一晩中降った茂木の湿気が夜露や霧に化けそうで気になった。それに年末ということで片づけなければならないことも多すぎて。茂木はまた新年があるしさ。あと23日は近場で八景島のクリスマスイベントがあった。しかしマップ上でツリーの設置位置が問題である気がして花火込みの撮影は難しそうだから候補外となった。
 さて名古屋港。すでにつどいの広場先の海岸縁には多数の三脚が林立し、クリスマスツリーを望むあちこちにも三脚群が見受けられ、皆さん相変わらず早い到着だなぁ。とくに昨晩の栃木県茂木町からのマイカー使用連続観覧組は、夜を徹して走り早朝には現着という具合だから早いのも納得。いやお疲れ様です。さっそく愛好家諸氏と歓談。
 三脚を仮置きしてロケハンとなるが順風だけど風がかなり強く、最初から防寒していないと寒い。ポートタワーと絡めるか、またまたツリーにこだわるかとのんびり見て回る。今宵は従来のスターライトよりも打上げ箇所を増やし、台船も連結して幅100メートルのワイド仕様であるらしい。海が見える東屋辺りに立てば既にこの時刻、目の前にはその左右に長い台船が横たわっていて期待感もたっぷり。
 広場の入り口には例年通り電飾付きのゲートが設けられていたが、サイズはずっと小さくなり、人が上に登れる程(昨年までは広報関係者でしょうゲートの上から撮影していた)ではなくなっていた。そのゲートには名古屋港開港100周年を示す「100」の数字が掲げられ、この記念ゲート込みの写真を狙う三脚群もまた多数。 
 少し早め、16時30分にはツリーや一帯のイルミネーションに灯が入る。つどいの広場やその周辺も昨年よりイルミネーションが増えてゴージャスになっているようだ。やはりここのハイテクツリーは素晴らしい。本物の木ではないけれど、在る場所といい大きさといい実にいい具合だ。各地にあるクリスマスイベントの中でも花火込みでこの名古屋ほど良いマッチングになる場所はなかなかないと思う。つまり花火が小さすぎたり、ツリーが小さすぎたり、双方の位置関係が微妙だったりと。写真屋のためにやっているわけじゃないけれど、フォトジェニックという意味では勝手ながら名古屋港は相関関係が実に程良いイベントというわけだ。
  

カウントダウン

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   
 
 朝からの素晴らしい快晴も夕刻から薄雲が拡がり、18時を過ぎて満月を一日過ぎた月が昇り始めたけどさながら朧月夜。となれば菜の花や桜を連想してしまうが、振り返れば眩い原色のツリー、というあたりの対比が面白い。
 開始30分も前になるとつどいの広場全体に急に人が溢れてきた。よく見ると周囲の植え込みの辺りは、三脚を前にした写真愛好家だけでなく、座り込んで見ている観客がびっしりだ。これはずいぶん盛況になったものと驚く。私の目の前もぎっしりの観客で埋まる。
 で、再びいや三度このツリーにこだわったわけだ。間合いがあるとはいえツリーに接近しているので、立ち位置が1メートルもずれれば、出来上がる絵はまったく違ったものになる。慎重に場所を選んだつもりでも誤差はあるものでご愛敬。楽に撮れるより、さぁ、これでどうまとめる?といったような自らに課すなんらかのハンディを負わなければ。
 写真としてはツリーを右に配し、風で左方向に逃げる花火を収めるという難しいシチュエーション。好みとしてはツリーは左に置くのがしっくりくるけど、前と同じ絵を楽に撮っても進歩がないし。ツリーから過去より距離を少し取っているので、ツリートップと大玉(8〜10号)花火の開花位置も離れる。それで画面をまとめるのはなかなか難しい。一昨年のようにツリーに接近して、盆に刺さる構図にする方が易しい。センターの打ち上げ場所が出る位置も予測通りなんだけど風による流され感も伴い縦か横か微妙な画角。立てたり寝かしたりといろいろ撮ってしまった。やはり10号は高さも出て大きく、横では上が切れたり、縦では横がはみ出したりとなかなか手を焼かせてくれる撮り。大広角ですっぽり全部撮ってしまえばラクチンだけど、それじゃ構図ってものが無いわけで。毎度が実験であり修行と反省といえる。
 序盤には例年通り、クリスマスらしい型物が登場。スター、トナカイ、ツリー。そして夏にもお目見えしたタコ?とバラエティ豊かなラインナップ。今日は型物用にカメラを用意していないので観るだけ〜。私としては昨年に続きチョっとほのぼのしたトナカイ君がお気に入り。
 幕間となるクリスマスストーリー「ルドルフ〜赤鼻のトナカイ」のトークは話の内容はそれとなく頭に残っているけれど、打ち上げに入ったとたん楽曲は何だったか記憶にない。磯谷煙火の楽曲と花火のシンクロは確実なので、メロディの流れはなによりも撮りのタイミングを計るよすがとなる。きっと打ち上げ中はいちおう楽曲で打ち上げのリズムとタイミングは計っているものの、耳はメロディの中にかすかに紛れ込む「発射音」という確証を探して集中しているためだと思う。台船が直視出来ない位置であるため、これまでの経験と、僅かな発射音と、射出され空中に出された玉の放つ微かな口火だけがレリーズの頼りとなる。他にも下の方でチョコチョコ開花しているうちに黙って曲導の無い大玉を投げる、といういつもの打ち上げ技を予測したり、目の前に咲く花々を観ながら同時に今まさに露光されつつある写り具合を計算したりして、それで曲目が頭に残る余地が無いのかな。たとえば万華鏡3本のパートではセンターの一番大きいヤツを一発で綺麗にまとめようか、おっと下で咲いている小さい万華鏡も中途半端に爆芯が抜けないようにねー注イ注イ。いやいやもう1発重ねてクリスマスだからゴージャスにいっちゃいますかぁ、とか緩〜く選択してレリーズ(結果は2発重なっている)している。
 んーなんか今日はランダムな打ち上げですねー、と途中までは意外と混ぜ混ぜで上がる玉に戸惑っていたが、随所に今期各地で感動を呼んだ、睡蓮の花をはじめとして、ミルククラウン、万葉花といった新作も織り交ぜて30分の中に凝縮された実に多種多様な花々楽しませてくれた。終盤、「待ってました」という光のオブジェや万華鏡や光の宝石、オパールスターマインのゴールデンシリーズは、ワイド打ちと相まって見事で豪華な演出だった。三本の曲導付きで咲くこれらのお約束の名品は「これでどうだ」とばかりの威風堂々。発色も相変わらず綺麗でもう満足でございます。
 花火に合わせてツリーのある集いの広場全体から「うわー」と津波のように歓声が沸き上がるのを聴いていると嬉しくなる。光の宝石はクリスマスにとにかくベストマッチだなぁ。この花火とツリーを前にしたら愛でも何でも誓えそうな気がする…………なんちて。
 本日は三脚一本、カメラ一台の気軽な装備。もともと短時間の割には、(撮り手には)タイミングの厳しい撮りなので私としては一台に集中しないと難しい。とにかく露光、というくらいに前倒しで対処するので、「撮らされてしまう」こともまぁあるわけで、終盤の残り枚数が厳しい状況(ラストの打ち上げが続く中で弾切れにならないように……銀塩限定)なのに、あああここで(開港100周年記念のPRキャラクターの)ポータン、ミータンの型物ですかぁ(形は綺麗に出てました)、と予想外の消費が挟まりラストで弾切れを起こすことに……(TT)そこへ万華鏡芯錦冠が……。まぁそこはさらりとチェンジして、キラキラから錦冠連打のあたりはきちんと押さえて無事終了。
 残念ながらツリー後方の位置では、ワイド打ちにしている演出の大部分は根本からは見えない。それは海と台船が見える位置に陣取らなければ無理なことなので仕方ない。今期はありがたいことに夏の名古屋港、豊田、袋井、大曲競技会と磯谷煙火の花火を観られる機会が多かったし、このスターライトでも過去に写真的にはいちおう成果があるので、メラメラと「撮るぞー」というよりはもっとリラックスしている。なにより分析とか鑑賞なんていう見方をしなくても、確実な花火に安心できるし、花火と演出にとっぷり浸りましょうかとそういう感じ。そうやって酔いしれ見とれてしまうのもそれが本来だから楽しい。
 満足感の中で片づけて、少々歓談してから地下鉄に向かうともう押し寄せる客で大混雑になっている。昨年同様に皆さんすぐに帰ってしまうんだなぁ。かくいう私も速攻で引き上げて東京駅着は22時30分頃。日曜のこんな時間なのに駅構内は人でごった返している。
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