花火野郎の観覧日記2008

観覧日記その3 4/19
華の舞 熱海海上花火大会
  
静岡県・熱海市

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第1ステージ開幕

デジタルスターマイン

デジタルスターマイン

デジタルスターマイン

デジタルスターマイン

デジタルスターマイン

三重芯変化菊

空中ナイアガラ

空中ナイアガラ
   
 帰りの新幹線の中でつぶやいた。「これならあそこで即座に帰ったとしても後悔しなかったのかな?」
 あそこで、というのは到着時。
 往きは節約して快速アクティーを利用。16時過ぎに熱海に着いてみると予想だにしない雨模様。雨足がはっきり見える降りに凹む。なぜならそんな予報は出てなかったから。熱海駅でその熱海の現在ピンポイント予報を携帯で拾うと曇りどころか晴れマークさえ。いったいここは何処の熱海なんだろか。かつてやはり熱海観覧の日、寝こけて熱海に到着したら現地は思わぬ雨で、そのままホームの反対側に停車中の東京行きに乗って直ちに引き返したことさえあった。
 なぜかこの日は即座にそうする気になれず、まぁ上から打ち上げ場だけでも見ておくか、雨がひどくなるようなら帰っても良いし、それでも打ち上げ時刻になる頃までには帰宅できるだろう。
 熱海駅頭では芸妓さんたちが「ようこそ、いらっしゃいませ」と華やかに出迎えてくれる。ミス熱海とかそういうのでなく芸妓さんということはこれは「熱海元気ですよ 事務局」の方の活動の一環なのだろうか?
 雨だけど視界はクリアーだ。本日の撮影予定地に立ってどうしたものかと思案していると知り合いの写真家がちょうど通りがかり、話し込んでいるうちに雨も上がってきた。それで帰る理由を失って結局そのまま観覧することにした。
 打ち上げ場所全体を一望できる高台から眺めると、期待通り元日の打ち上げと遜色ないかと思われるほど所狭しと花火が並べられていた。やはり真鶴側の外防波堤は先端の灯台近くまで花火が置いてあり、全体幅がかなりあることが伺われる。
 観光協会が急遽当初の年間打ち上げスケジュールににないこの日の開催を決めた経緯はなんとなく推察される。どれほど急遽だったかというと駅の観光案内所で手に入る「熱海海上花火大会」のチラシだが、これには年間日程が既に印刷されている。その余白に「特別 熱海海上花火大会 4月19日〜」と“手書き”で記載されているくらいの急遽さだ(チラシ1枚1枚に書き入れた方、お疲れさまです)。
 一般の観光客にとっては花火はどれも同じに違いないが、去る07年12月25日と本年1月1日に行われた、ATAMIX(主催 熱海元気ですよ 事務局)花火大会は花火ファンにとっては衝撃の内容だったのだ。近年にない熱海らしい打ち上げ内容としてそれはネットで口コミで疾風の如き速さで話題となっていく。このネットの時代にそうした評判は容易に主催者に届く。従来の主催者である観光協会がイレギュラーな開催を突然決め、かつATAMIX仕様の集中打をなぞるというのは、対応の早さといい、端から見て簡単に言えばわかりやすすぎる対抗意識ととれる。同じ熱海で開催される同じ花火イベントなのだから主催が違うとはいえ、しのぎを削り、切磋琢磨して双方が良い内容になっていけばなによりだ。しかし年間の開催数を多くするのにも意味も理由もあると思うが、同じ熱海で別の主催者がそれぞれに花火をやっているというのは、外野から見れば奇異なこと。事情を知らないよそ者が何を勝手に、と言われるのを承知で言わせて貰えば、双方が協力すれば一回分のスケールが倍以上になるもの凄い熱海海上花火大会になるのではないかしら?
 私自身は元日の打ち上げに驚き、撮りの上では納得したいとリベンジする気満点だったからATAMIXと同規模でやるというこの日をずっと楽しみにしていた。しかし結論から言えばATAMIXの時に久しぶりに「これから再び熱海の花火が楽しそうだ」と高揚した気分は再び萎んだ。
 その要因のひとつは空中ナイアガラのセットの一部を途中で間違って他の花火と一緒に出してしまうというおそらくは打ち上げミスにあるけれど、同じ3ステージを要するたった15分間なのに受け取れる全体の印象は元日とは全く別物だった。それはもう演出とかじゃなくもっと根元的な違いがあるのだと思う。そのいちいちを言葉で比較することは避けようと思うが、双方を実際観覧した花火ファンなら体感として理解できると思う。元日のATAMIXと今回と観覧記の写真で比較してさえ見た目で判るのではなかろうか。主催は違えど同じ煙火業者が担当しているのだから同じ様にいやそれ以上にと言われてそれができない理由はひとつしかない。
 開始直前になって再びはらはら雨が落ちてきてこの日はカメラ2台(うち1台は試験使用中のデジタル)を既にセット済みだったのであわてたが、カウントダウンが始まる頃には止んでいた。
 開幕は同規模だった。お、お、お、キタキタキター。とせり上がる錦冠。待ってました。もちろんこの日ははみ出しについては対策済み。さらにさらにと10号が積み増しされて眼前を覆う高さも充分の開幕。しかし上乗せ玉に芯が入っていないとなんと色味と見映えに欠けることか。つまりこうした些細な相違が全編にわたる似て非なる打ち上げ。ステージを繋ぐ単発打ちが間延びしてここで10号を打たなかったし、華の舞を意識したか千輪物がふんだんに使用されたがいずれも拡がりに欠けて寂しい限り。肝心のデジタルも全幅を使うものの常時ではなく密度がまったく違う。終盤で放たれた三重芯や四重芯が綺麗なフォルムだったのは良かった。
 進行アナウンスで過去最大級と(本当に1キロメートル以上の幅で=この晩と比べても倍以上=打っていた過去があるのだから最大級はちょっと……)絶叫して始まった空中ナイアガラはすでに出てしまった分があるから壮大に歯抜けになってしまった。それがなかったとして全箇所打ち出したとしても、「アッという間」過ぎる打ち終わり。なんだかなぁ……スカッとしない後味。今後の日程全てをこの短縮スペシャル版でやるといわれても熱海までの費用を考えると悩むなぁ。
 ダイヤ改正により、いつも利用する新幹線はかつてよりさらに5分も発車時刻が早まってしまった。これはサンビーチまで降りていると間に合うように戻るのはキツそうだ。私にとってはますます遅い終了時間の開催日は観覧が難しいだろう。元日の帰路はあそこから撮ろうかこちらからやろうか?レンズはどうしようと、あれこれ今後の撮りを考えてワクワクしたが、今夜は早く帰って寝たいということばかりの脱力感。もちろん今回の打ち上げだけを観た一般観覧客にとってはかなりのパフォーマンスだったと思う。これまでの通常の熱海の内容と比較すれば短時間での集中打の満足度は高い。残念ながら私ども熱海のハードリピーターはどうしてもさらに良い時と比べてしまう悲しい性。ということで5月のそして今後のATAMIX系花火開催日がいちだんと楽しみになったわけだ。
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