花火野郎の観覧日記2008

観覧日記その22  12/3
秩父夜祭花火大会
  
埼玉県・秩父市

 午前中は残りの梱包と出荷をして午近くに秩父路へ。今日は朝から快晴だ。現着は午後2時頃。途中で車を止めて紅葉の撮影などをしたが、少しピークを過ぎたかなという感じ。冬の訪れが早いようだ。
 しかし現地は上着を着て歩いていると汗ばむくらいで(暑い……)、少し厚手のシャツ1枚で過ごせるくらいのポカポカ陽気。夜祭り時期の秩父らしくないなぁ。駐車場所は帰りの事を考えていつもスターマインを上げる羊山公園のちょうど裏手、その辺りは横瀬町か。近くの地元の方に「暖かいですねぇ」と声をかけて過ぎる。前の日2日は一日中曇り空の寒い一日で秩父はどれほど寒いだろうと覚悟していたが予想外。
 平日にも関わらず、愛好家諸氏とあちこちで出逢って挨拶や立ち話となる。昨年は不参したから2006年以来2年ぶり。そうなるとあちこち目に付くところは色々と変わっているもので、道路関係の整備が目に付いた。羊山公園北側の国道299号も拡幅工事中で、かつてあった商店なども立ち退いたのかそっくり無くなっていた。
 一昨年の撮影場所に向かうが、地主さんらしき方に立ち入りをあっさり断られ別の場所に。近辺はくまなくロケハン済みで第2候補も第3候補もある。むしろ断られたことで別の場所から撮影するきっかけとなったのでまぁ良いか。多くの愛好家諸氏、撮影愛好家の集結地点にも行ってみたが、もぅそこで何度も撮っているからととりあえずスルー。
 あっちかこっちかそっちか迷って第2候補地に仮決め。いったん車に戻って16時頃まで仮眠した後着替えをして機材を運ぶ。仮決めの地でボーッと3時間待ち。初めての場所でしかも前回より山に接近しているので、山頂の梢の上に10号がどれだけ上がるか不明だった。距離的には400メートルくらいと思う。盆の下方が引っかかるかな?一部が隠れてしまうようなら別の場所に移らなければならないし。一昨年は18時に10号が上がったのでそれをあてにするが、定刻になっても上がらなかった。芸術協会10号の部はぶっつけ本番かぁ、と準備をしていると18時を10分ほど過ぎたら轟音とともに10号が上がった。発射音が近っ。これが対打で近い方の打上位置。いきなりだったのでカメラを用意できず目視で方向と高さ、盆の大きさを確認する。レンズは28ミリ相当と読んだ。つまり思ったより近く高さが出ている。つかさすがに10号でかいなぁ……。辺りを振るわす音にも感動。その後19時30分の開始までに何発か10号が上がり画角と方向の再確認ができた。立ち位置とレンズを決めて後は待つだけ。
 事前にプログラムに眼を通すと、19時35分から20時20分までの日本煙火芸術花火大会の部分そっくり全部がキャノン電子1社の提供になっているところが相変わらず凄く、ありがたい。おかげさまでこうして私どももご相伴に預かれるわけだ。過去に超特大ワイドスターマインとか10号100連打とか、20号10連打とか、この大スポンサー様の担当分は色々ど派手な出し物を展開してきたわけだけれど、私としては煙火芸術協会の10号対打ちがやはりもっとも花火を良く見せてその持ち味を発揮できる、費用の使い道に適った出し物だと思って絶賛している。私が観た範囲では、芸術協会玉になって最初は10号対打ち28社。次がメインは10号の単発打ちと7号の対打ちで、10号対打ちは数えるほどだった。そして今回は再び10号対打ちを主に5号早打ちを従えてのラインナップ。
 ふと南側の空を観ると、「おおこれが新聞で見た例の……」と三日月と金星、木星の天体ショー。快晴の空に2大惑星はひときわ明るく輝いていた。アップで撮れるほど望遠がないけどついでだからデジカメ君はお月様で無限遠を出すことに。
 開始の挨拶からやや遅れて19時40分ほど、最初のワイドスターマインからスタート。かなり横方向に立っているのでさすがにワイドには見えないけれど、距離感、高さはいい感じ。スターマイン方向は電線が引っかかるのでこの時だけ10号を撮るのとは別位置で撮る。
 芸術協会10号の部はそれぞれ玉名と出品同人名をアナウンスしてから打った。そう国道から相当離れていて、今年はダメだろうと思っていた進行アナウンスは良好に聞こえていたのだ。
   
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ワイドスターマイン

昇小花大葉芯引先変化菊
斎木慶彦

昇小花雌雄芯丁字菊
田畑喜一郎

昇小花八重芯変化菊
小松忠二

昇小花雌雄芯変化菊
古澤義勝

昇小花三重芯菊先変化光露
菅野忠夫

昇朴付クロセット芯百花園
細谷一夫

昇朴付夢桜
若松昭之助

昇朴付輪菊千輪
小勝則孝

昇朴付南国ヤシにトロピカル千輪
久米川正行

昇朴付錦冠小割浮模様
阿部正明

昇小花八重芯錦冠点滅群声
森  武

昇朴付芯入冠先群声
山内 宏

昇尾花八重芯錦冠
田村清治

昇朴付三重芯冠菊
堀米三郎

昇小花八重芯ステンド牡丹
田畑朝裕

昇朴付マーガレットの花
篠原茂男

昇小花夜空のパラダイス
小口昭三

昇朴付八重芯紅煌星
根岸和宏

昇小花紅スパン芯オーロラ牡丹
池谷博文

昇朴付大万華鏡
磯谷尚孝

昇小花華キキョウ芯
錦先方向変化
今野正義

昇小花八重芯菊先変化
小幡清英

昇小花八重芯銀点滅
山崎芳男

昇小花八重芯菊先変化光露
青木昭夫

昇小花三重芯黄金点滅
野村陽一

黄金の滝
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黄金の滝

…へ、やっちまったぜ

虹のスターマイン大会
   
 夜になってさすがに冷えてきたが秩父にしてはぜんぜん緩い方だ。一昨年など置いてあるカメラバッグに霜が降りたくらいだし、車に戻ると霜と氷で真っ白になっていた。緩いとはいえ呼気が当たればたちまちレンズが曇るので注意する。過去に懲りているので何度もレンズ面をチェックするがどうしようもないほどの結露にもなっていなかった。
 10号に続く芸術協会5号早打ちは、新しい試みだが、いち出品者あたり同じ玉を5発ずつ続けて打った。
 今回の撮影場所では10号が遮るもの無く綺麗に見えることに重点を置くと、この芸術協会5号方向は電線が邪魔をして20メートルほど移動しなければならなかった(開幕ワイドの撮影位置)。当初私が聞いたところでは、10号対打ちの位置から5号も上げる、ということでそれはまぁ遠いなぁと考えていた。今日別の情報でスターマイン群と同様に羊山公園北側の一角から上げる、ということがわかったのだった。つまり両方が良好に見渡せる場所が良いのだがなかなかこの町中ではそういう場所が少ない。
 最初は10号を撮ってそれから5号の時だけ移動しようと考えたが、辺りに見物客が増えてきたのでカメラを乗せたままの三脚ごとの移動は無理と断念した。それと5号はものによっては早打ちのため次の玉と重なってしまうので観るに専念することにした。10号対打ちに神経を集中しよう。対打ちで2玉だけ上がる10号なのに、その爆裂の空気振動は凄くて、まさに腹に響くという感じ。観るだけにしてみれば芸術協会の5号はさすがに見応えのある玉ばかりだった。
 対打ちはデジカメ君と同時撃ち。構図は縦位置とした。全体の開き具合からすると横位置でも適していると考えられる。これを正面近くに観る(つまりシンメトリーな)お馴染みの集結地点より角度としては横方向で玉の重なりもほどほど。向かって左側の打上場所の方に近く広角を使うので、重なり合いよりそびえ立つ感じとか、遠近感による盆の大小と高低差が狙い所。対打ちらしく同じ大きさの玉が同時に並んで開いている、という絵を狙う人は正面方向に位置するといいと思う。肉眼では開花の下部では民家や街路灯の明かりが見えているが、それらに照らし出されるものまでは暗すぎて写らないだろう。
 日本煙火芸術協会の部は、黄金の滝スターマインで終了。10号の位置で上がる方の芯入り錦冠連打だけ撮る。
 ここまで撮ってまずは店じまい。週中の平日、また明日は仕事なので終わりの時間が読めない秩父夜祭りだから早めに引き上げにかかる。この後、スターマインコンクール、虹のスターマインとプログラムは続く。コンクールスターマインが上がる中を車に向かうと途中の道ばたは見物客で埋まっていた。平日にも関わらずお客が多い。驚くのは私が居た場所は目抜きの国道140号からは道3本も離れているのに、暗がりには座り込む客も含めて多くの眼が花火にそそがれていること。屋台を運行させる賑わいの中心部の道筋からはかなり外れているのに、花火に吸い寄せられるように花火の根本近くに集まってきたという感じ。
 車に機材を半分積み込み、デジカメ君と三脚1本だけ持って、かねてより目星をつけていた駐車場所近くの撮影場所へ。ここで残りのコンクールスターマインと虹のスターマインをいくつか撮ってから帰る、というおまけの計画。
 風が微妙で、スターマインは直ぐに煙にまみれてしまう感じだった。この風具合では表も裏も大差ないだろう。こっちでは町中と違って、森に近く、足下は夜露でびっしょりだし木々の近くは霧っぽく霞んでいた。ダウンの上着の外側もたちまち濡れてきた。結露に要注意だ。スターマインは裏手の正面でいい具合。花火が炸裂するその明かりにそこここで見物しているお客が照らし出されて見える。肉眼に見えるこうした前景はいい感じだけれど、まぁ灯りは花火だけしかないから写らないな。
 10号は斜め背後の方で上がり、木々に隠れてほとんど見えないのでスターマインだけが狙いとなる。しかし裏手でも距離的には近いので群で上がる花火の振動は号数が低くてもかなりのもの。後ろの山に響いて音も凄い。その振動で足下(お。ここは鉄板じゃの…)が揺れているので、コレはヤバい程度かなと写りを確認すると案の定盛大にブレていた。「…やっちまったぜ」。こういう時デジカメはすぐ確認できるので重宝するなぁ。数日後に現像上がりを見て頭を抱えることもない。で三脚をより安定した場所に置き直す。
 22時まであと15分くらい、30分ほど撮影して虹のスターマインが3つくらい進んだところで今度は本当に引き上げる。平日なので人出も少なく屋台の曳航もスムースなのだろうか。今年は電車組に優しい早い進行かな。これなら22時をそれほど過ぎないだろうと思った。車を出す頃に4つ目が始まっていた。帰路は寄居までは前後の車がほとんどいないほど空いていて快適に走り、日付が変わる前に自宅に着いた。
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