花火野郎の観覧日記2009

観覧日記その14 8/29
常総きぬ川花火大会2009
  
茨城県・常総市

 常総市は拙宅の地域からみると地図上の距離は近い。もし東西に直結する道路があればほとんど川向こうの隣町という近場感覚だ。そのもしの道路が無いので、永らく東北自動車道→外環道→常磐自動車道という高速ルート経由で観覧に行っていた。しかしこれはかかる時間は1時間ほどだが大回りなのだ。今回訳あってどうしても下道を走りたかったので、常総市花火会場南側に渡る豊水橋上を通る国道354号を辿ることにした。
 自宅からは利根川を渡って茨城県境町に入ったところで国道354号が通っている。あとは道なりにそのまま南東に走り続ければ良いわけだ。下道だから時間がかかると思って出発は9時30分だったが実際は意外に早くて1時間ちょっとで着いてしまった。豊水橋の手前の交差点でちょうど商工会スタッフの車と行き会って、駐車場を案内していただく。
 昨年は花火会場の一般場所取りは正午からなのに、打上場所を正面に見て有料席を俯瞰する堤防道路脇ののり面は午前中早くから無数の三脚が立ち並んでしまった。これでは観るだけの一般客との軋轢は避けられず不公正感もバリバリである。
 そこで今年はこの堤防道路の縁から下へ2メートルくらいの一帯全部を有料区画として予約販売することにした。ひと区画は1メートル幅で斜面部分が2メートル程度の縦長で、一人で2区画まで申し込める。これはカメラマン専用席というわけでなく観覧のみの一般客も対象になる。三脚1本なら1区画あれば荷物があっても充分な面積だと思う。それでも複数の三脚を持ち写真や録画を目的とする愛好家達は2区画分買った方が殆どのようでその面積で約70余区画分(2区画×70)が割当てられていた。私も2区画分使ったが、三脚二本では全然余裕で、四本立てた前に3人くらい体育座り出来るほどのスペースだ。
 販売については公式ページに告知され電話などで販売したが、知らないで来場し現地で驚かれた方も多かったようだ。しかし嵩上げして斜面の面積が増えた堤防は、最上部の有料区画の下さらに下と順に斜面に場所を取っても観覧や撮影に支障が無いほど視点が高く広い。堤防斜面なら腰を下ろして楽な姿勢で撮ることもできるし、通路を歩く客も気にならない。三脚を利用する者だけが場所取りをしているわけじゃないけれど、結果としては最上部の区画の直ぐ下、さらに下となんと昨年の三脚二段滝を超える三段滝、四段滝となって並び立ち、少し離れて観ればさながら針山の如し。我々花火写真愛好家も数が多いけど、のり面中腹に大規模に場所取りがしてあり、そこにアマチュア写真集団らしき団体が何十人も三脚を並べたのには驚いた。
 有料区画は現地に来てみないとどこが割り当てられたかわからないので、場所を確認してからアングルを鑑みて堤防中段の別の位置に移動したような方も居た。各区画には番号と「○○○○様お席」という申し込み者名入りの立て札が刺さっており、それを順に読んで歩くと知っている愛好家の方が多く申し込んでいる事がわかった。だから良く見れば、名前入りの指定区画である旨がわかるのだが、そうと知らないで三脚を立てているその名前ではない方も居たり……。
 ということで、並べる時刻の早さがエスカレートばかりだった三脚場所取り競争は指定席制度とすることで終焉となった。16時には控えチケット持ち主と場所の照合作業があるらしく、それまでに来て現地に居ればよいのである。
   

追悼花火
昇曲付八重芯変化菊

オープニング花火

オープニング花火

野村陽一花火GALLERY

野村陽一花火GALLERY

メッセージ花火
昇木葉付たんぽぽ

メッセージ花火
昇曲付芯入変化菊

メッセージ花火
昇分火付銀彩の華

メッセージ花火
昇曲付八重芯変化菊
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60周年記念スターマイン
光燦々 常総賛歌

60周年記念スターマイン
光燦々 常総賛歌

60周年記念スターマイン
光燦々 常総賛歌
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ミュージック
スーパースターマインPart2
夏夕空

ミュージック
スーパースターマインPart2
夏夕空

ミュージック
スーパースターマインPart2
夏夕空

至高の世界・美の巨人たち
昇閃光雷付付八重芯煌先紫
篠原茂男

至高の世界・美の巨人たち
昇り侘分花付八重変芯菊先銀光露
篠原茂男

至高の世界・美の巨人たち
昇り侘分花付八重変芯菊先青紅
篠原茂男

至高の世界・美の巨人たち
昇り朴付白点滅芯彩色八方咲
野村陽一

至高の世界・美の巨人たち
昇り小花付三重芯錦冠菊先紅点滅
野村陽一

至高の世界・美の巨人たち
昇り霞小花緑時雨芯銀覧先之紫
青木昭夫

至高の世界・美の巨人たち
昇り点滅小花三重芯菊先之光露
青木昭夫
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ミュージック
スーパースターマインPart3
オーロラの妖精
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ミュージック
スーパースターマインPart3
オーロラの妖精

ミュージック
スーパースターマインPart3
オーロラの妖精
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花火の巨匠
スーパースターマインの世界
「宙の彼方へ」菊屋小幡花火店

花火の巨匠
スーパースターマインの世界
「宙の彼方へ」菊屋小幡花火店

花火の巨匠
スーパースターマインの世界
「宙の彼方へ」菊屋小幡花火店

花火の巨匠
スーパースターマインの世界
「地球ニ平和ヲ」篠原煙火店

花火の巨匠
スーパースターマインの世界
「地球ニ平和ヲ」篠原煙火店

花火の巨匠
スーパースターマインの世界
「地球ニ平和ヲ」篠原煙火店

花火の巨匠
スーパースターマインの世界
「地球ニ平和ヲ」篠原煙火店

ファイヤーアートコンテスト
昇朴付ひまわりの花
篠原茂男

ファイヤーアートコンテスト
昇小花水色芯銀冠
池谷博文

ファイヤーアートコンテスト
昇小花八重芯銀点滅
山崎芳男
  
 そうして指定席がお約束されていても、相変わらず早いお着きの花火好き諸氏。多くの写真・ビデオ愛好家の方は2区画いっぱいに購入してゆったりしたスペースに三脚を置いている。遠くは中国地方、九州からもと遠路を来られた愛好家も居る。私がそうした花火好きの方としてお顔と名前を存じているほとんどの方が集結しているのではないかと思うほどの盛況ぶりだ。これも花火内容と共に主催スタッフ氏の人徳というものと感嘆する。久しぶりに顔を会わせる愛好家も居たり、また全く新規に声を掛けていただくホームページ読者の方も居たりで挨拶と花火談義はどこに席を移しても尽きない。
 この日挨拶とともにどの愛好家も口にするのが天気話で、それだけ予報が危うかったのだ。現着して15時くらいまではほぼ快晴の強烈な炎天下であり、それが崩れる気配などまったく感じずに焦がされた。しかし開催時間の予報は雷雨。雨じゃなく雷雨となれば昨今の降りは突然で半端ない勢いだからブルーである。何度と無く確認する予報も好転しないので共通の心配事になったのだった。
 陽射しの強い午後は殆ど本部テントの下に避難して過ごす。夕方になって機材を運ぶが暑い。このまま雨になったら?と思うとそれも考えた重装備にならざるを得ない。
 結局一日中心配した天気は崩れることはなかった。夕刻から暗い雲が通過したりもしたが問題なく、風向きは予報通り東からでメイン側全観覧席が順風となる好コンディション。これだけは予報通りで良かったところだ。低層の雲に埋没した昨年の無念が晴らせそう。
 キャンセル待ちがあったという人気の有料席もほぼ埋まり、見渡す限りの観覧地域はお客で埋まって盛況だ。開始まで30分以内となりのんびり待っていたら、プログラムに無い追悼花火が打ち上げられるというアナウンス。そういえば何処かで聞いたような気が……。それはここ常総きぬ川花火大会でも永らく参加煙火店のひとつであり。昨年末に急逝された菊屋小幡花火店四代目当主・小幡清英氏への手向けの花であった。あわててカメラをスタンバイした。本来レギュラープログラムである「至高の世界・美の巨人たち」に名を連ねて割物を出品していた小幡氏だったが、今回はその分が追悼花火に充てられる格好になった。「ありがとう」の感謝の言葉とともに打ち上げられる名花はあらためて敬虔な気持ちにさせられるのだった。常総市長の挨拶のあと本編のスタート。カウントダウン5号、8号打上の後ナイアガラ富士に点火といういつもの流れ。   
   
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ハナビリュージョン2009→

ハナビリュージョン2009→

ハナビリュージョン2009→
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ハナビリュージョン2009→
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ハナビリュージョン2009→

ハナビリュージョン2009→

ハナビリュージョン2009→
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ハナビリュージョン2009→

ハナビリュージョン2009→
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ハナビリュージョン2009→
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ハナビリュージョン2009→
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ハナビリュージョン2009→

ハナビリュージョン2009→

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009→

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009
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ハナビリュージョン2009
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ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009
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ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009

ハナビリュージョン2009
    
 撮影は気持ち力抜き加減で。全プログラムを余すところ無く押さえるぞってほどの気負いはない。開催される花火写真コンテストのいちおう審査員長としてはどんなシーンがあったかくらいは把握しておかないと……たはは。
 カメラは2台のみ。銀塩の方は一番多用する28ミリ1発。最終の花火リュージョンではそのまま横位置にして対応する。他方はデジタルカメラ。雨予報が出ていたため最低限にしようという懸念も働いたため機材の展開は控えめになった。目一杯展開していて土砂降りになった時の修羅場は体験した者にしかわからない。しかし前の晩にフル充電の(はずの)バッテリーに詰め替えたばかりなのに、デジタルカメラ君は野村陽一花火ギャラリーという超前半戦の途中でバッテリー落ちで沈黙。このプログラムが終わってモニタを観ると半分くらい進んだところの玉が写りかけになっていた。露光半ばで絶命したらしい。暗がりの液晶上で明滅する小さなバッテリー死亡サインなんか見えるかよ……気が付くまでしばらくかかったじゃないか……。まったく世話の焼ける子。
 開始前に隣り合わせた常総市広報課の方が「花火の写真は難しいです」と言われるので、私だっていまだに難しいですよ、と答える。もちろん花火を撮るのが初めてで、という方には「思うより簡単ですよ」とは答えるが、なーにちょろいもんスよ、と言えるほど自信家じゃない。この大会だって全プログラム撮ったとしてもどこも完璧にやれた、なんていうことは絶対に無い。早い、遅い、抜けた。そんな小さな失敗をしながら進む。デジ君が居るときは同時レリーズなので、液晶モニタで確認できるやっちまったミスはすなわち銀塩の方でも起きている。つまり即座に結果を突きつけられるから凹む。そんな中で今日はカメラを十分コントロールしている(御している)と思えればまぁ満足。
 以降は凡プレーもあったけれど花火自体は楽しめた。こんなに良い条件だもの。メッセージ花火は知人の協賛玉だけおさえる。いつもながら業者指定、玉名指定というこだわりの協賛ぶり。この協賛の中で篠原煙火店の「たんぽぽ」が指定され、久しぶりに名花を観ることができて嬉しい。
 60周年記念花火はプログラムに内容は書かれているが何をどうやるかよくわからず、ぶっつけだったので何か外しまくりだった。単発打ちに合わせていると画面外から方向の違うとワイドスターマインが始まったりとドタバタした。
 スーパースターマイン。小幡花火店は、リズムやテンポよく、カラフルな展開だった。主軸となる花びら系の玉もきれいに咲き、こうしたスターマインの構成やテンポも小幡花火店の打上技術の見せ場だと思わせた。
 続く篠原煙火店は、戦火を思わせる無彩色の雷の明滅のあと、花(マーガレット)が咲き、蝶が舞いと次第に色を増し平和讃歌となっていく構成は渋い中にもテーマを捉えていてストーリーを感じた。花火に埋没しない蝶の上げ方は素晴らしい。
 3つあるミュージックスターマインはどれも使用玉がそれぞれの中で統一されていることでテーマ性が強調されていて良かった。2番目の「夏夕空」は夕焼け頃のもの哀しさを感じさせ、3番目の「オーロラの妖精」はしっとりした曲調と内容で好みだった。
 夢中で観て、撮影にバタバタしているうちにもう最後のプログラム。そんな時間経過だった。ほんとうにあっという間。
 花火リュージョン2009は、過去最高と思える充実した内容だった。誤算だったのはフイルム残弾。終盤に差し掛かりカウンタをチェックすると「相当ヤバい」と直感。ほとんどゼロスタートのフイルムなのに「足らない」と読んだ。これまで花火リュージョンは30カット以内に収まっていたからだ。しかし今夜は絶対に足りないという流れで終盤の美味しいところが来ない前に新しいフィルムにチェンジした。結局チェンジでロスっている分を入れるとトータル50カット近く行ったのではないだろうか。スチルの花火撮りでは各カットで多少短めにしようが長くしようがトータルはあまり変わらない。高速道で80キロと120キロとで到達時間が1時間もすごく違わないようなものだ。だから普通に撮って多かったということはそのまま花火が多かったということだろうか。打上時間的には例年と同じくらいな気もする。昨年もし気象条件が良ければ同じくらい撮っていたかもしれない。
 打ち終わった直後に周りの愛好家に勝手に過去最高と興奮して吹聴して回ったが、それくらいの満足だった。各地の愛好家に暇の挨拶をして回るが皆さん満足されたいい笑顔だった。私はもちろんのこと遠路はるばるいらした皆さんも甲斐のある晩だったに違いない。
 本部席に挨拶に行き、駐車場方面に向かう人波が収まる頃合い待ってから車に機材を運ぶ。下道を駆っての帰路は順調だった。帰りは豊水橋が渋滞するので会場北側の水海道大橋を渡り一部有料道路の同じく国道354号バイパスを使う。途中で通常の354号に移り来た道を引き返す。
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