花火野郎の観覧日記2009

観覧日記その8 8/1
第24回 神奈川新聞花火大会
  
神奈川県・横浜市

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昇尾引紅スパンコール芯
オーロラ牡丹 静岡・池谷博文
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昇曲付万華鏡
愛知・磯谷尚孝

雌雄芯変化菊先光露
長野・青木昭夫

三重芯変化菊先光露
茨城・野村陽一

20号・昇天銀竜
青銀乱芯菊先紅光露
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昇曲付金波先方向変化

20号・昇銀竜付
彩色千輪牡丹の花

三重芯変化菊
長野・篠原茂男
  
 14時過ぎ横浜駅着、冷房の効いた電車からおりると、え、なに?「涼しい!」ホームは風が抜けてそれが爽やかだ。曇り予報の空は快晴に近く晴れて陽射しは厳しいのに涼しい。快適だけどそれは普通じゃなく真夏にそんなことになればきっとよい兆しではない。
 みなとみらい線で馬車道下車、まずは新港パークに行ってみる。途中Y150関連のイベント施設があり例の蜘蛛型ロボットを初めて観る。しかし興味無いので通り過ぎ、新港パークに着くと……すでにシートの海。平場は当然ながら起伏のある芝生エリアで立木に遮られないところは全滅状態。
 かーーーっ。やはりな。久しぶりの土曜開催。しかも地元民にとつては国際花火無き今年は、初の本格花火大会。メインの臨港パークの混雑度は楽に予想できた。しかしけっして狭くない新港も負けずに凄い場所取りだ。かつて新港パークとしてこれほど整備されてなかった頃にここで撮ったことがあるが、その頃でさえかなりの混雑だった。
 既に定位置に係留されている台船も確認。都合3隻が連結され、うち1隻は20号専用で3本の大筒が遠目にはっきりとわかる。
 それから赤レンガパークへ。途中でいい撮影ポイントも見いだせた。赤レンガパークはまだ余裕だが、芝生のところや突端のコンクリートの部分はかなり場所取りが進んでいた。シートだけでなくお客が座り込んで待機中。昨年の撮影場所に行ってみた、しかし、Y150関連のイベント用仮設の巨大なかまぼこ型のテントが2棟そこに鎮座していた。昨年の三脚位置に立ってみたがこの仮設テントが邪魔でまったく駄目だった(しかも夜は内部照明で白く浮き上がる)。
 さてどうしようかと思っていると背後の運河を挟んだ一角が綺麗に整備されているではないか。確か昨年まで工事中で立入禁止だった。昨年以前は「マッスルミュージアム」とかの催しが行われその仮設劇場が建っていた場所だ。
 そこは「象の鼻パーク」と呼ばれていて、今年の開港祭の日つまり6月2日にオープンしたばかりらしい。展示機能を備えた多目的レストハウスは既に完成しているが、ほかにもや野外ステージや、観光旅客船や港内遊覧船等の発着施設も設けられる予定であるらしい。
 象の鼻パークをざっと見て、まだお客もそれほどではなかったのでめぼしいポイントをチェックしてからさらに山下公園まで脚を伸ばしてロケハンする。途中象の鼻パーク脇の海岸縁も綺麗に整備されて快適な遊歩道になっていた。
 さてそろそろ観覧場所を決めねば、よせばいいのに炎天下ロケハンして消耗してしまった。いくつかを再度当たって結局象の鼻パークにした。
 ここは昨年まで入れなかったのだから誰にもここで神奈川新聞の花火を観るのは初めての場所になる。つまり写真愛好家にとっても。結果としてかなりの数の三脚が並んだけれど誰にも初経験の場所。
 打上台船からは昨年のポイントよりさらに遠く1200メートルくらいだけれど、ここのメリットは運河を挟んで短い方の赤レンガ倉庫(以下赤レンガ1号館)から適切な引きが稼げるということ。イルミネーションは赤レンガ1号館の方が華々しいけれど昨年までは引きが取れなかったのだ。後ろに下がればそこは海だし、めいっぱい下がっても倉庫はまだ大きく見切りが高くなってしまう。見切りが高ければ上に出る花火はかなり制限される。縦位置画面の半分も倉庫になってしまうのだ。
 しかし象の鼻パークからは運河を挟んで前景として配置するのに適切な距離が取れる。しかも見切りが下がって花火はより高く聳えている様に写る。
 今日も歩き回るかもしれないとフイルムカメラ1台、三脚も1本。最初予想観覧場所からカメラを覗いたときに「うはぁ、焦点距離がやばいかな……」と直感した。この場所で撮れると思わなかったので計算外だったのだ。昨年は2号館倉庫に接近していたから標準ズームの広角側でまかなえたのだがちと遠い。結果的に標準ズームの標準から上の望遠域を使うことになった。ほとんど望遠側回しきりだろう。20号で標準ぐらい。
 運河を挟んでいるから倉庫の下に海面を入れる事もできる。昨年同様、台船は直視できないので最初の三脚位置はだいたいの予想からあくまで仮。少なくとも私は台船の位置を目視し、地図上で計算した上でここに居るけど、この場所に直行して三脚があるからと何も考えずに連ねるアマチュア達はいったいどこから花火が上がると思っているのか?と不思議でならない。
 夕刻に昼花火様の連発が上がり、それが僅かに倉庫の屋根を見越してきて、それで台船の位置が判った。この時点でカラースモークは向かって左に流されていて、変わった風向きだと思った。それから都合6回くらいちょこちょこ三脚の位置を変えて微調整。すでに背後の芝生エリアにはびっしりお客が座り込んでいるので後ろも気にしながらの移動だ。つまりそれが絵づくりだから風の流され分を考慮し微妙な倉庫の入り具合や、位置や視点の高さまで細部までこだわるのだ。
 今年は昨年比でも倍近い観客だと思う。しかし花火運営側としては新しい観覧場所が出来れば警備区画も増大するわけだから大変だと思う。
 暗くなって倉庫に灯りが灯るといい感じだった。19時15分。開幕は7号くらいの花雷の千輪だったが、絵としては花火も倉庫の位置関係も明るい内に予測していたよりずっと良かった。日中気になっていた事物も闇に沈み、くっきりと1号館倉庫が浮かび上がった。しかし灯りの無い倉庫の屋根のラインがはっきりわかる。つまり背景は街灯りに照らし出された曇り空なのだ。今夜はあまりクリアでコントラストの良い写像は望めそうもない。望遠側を使っているので覗き見れるほどの隙間があれば撮れるので周りを客に囲まれてもあまりピリピリしないで済む。
 いつも利用していたプログラムが見られる携帯サイトがURLが変わったのか消滅したのか使えなくなった。神奈川新聞の難点はプログラム誌が無いことなのだが、実際は存在するらしい。どうやら普通の花火大会のように広範に配布されてないようだ。そういえば、このところ神奈川新聞花火大会は4回立て続けに観ているけど、うち3回は仕事帰り、本日はメインの臨港パークに最初から行ってない、とプログラム誌を探してすらいないことに気が付く。横浜駅構内や、観光案内所などはチェックしていたのだけど、国際花火ほどどこにでもあるわけでもないようだ。新聞本紙の当日の朝刊にすらプログラムは載っていない。神奈川新聞は何度も経験しているのでだいたいの流れはわかけれど、玉名まで記載され、開催中は、現在消化中のプログラムまで表示されたので携帯サイトは頼りだったのだが……。
 そのプログラムといえば、内容は例年の神奈川新聞のものだったけど、国際花火が無くなったことでプログラムがシフトしたのかもしれないが、長野県・篠原煙火店の名品玉劇場が披露されて(プログラムには記載されてない)、なんか特した気分。
 小規模のスターマインは倉庫の上空高くまで達しないので、7号以上が入る時のみ撮影。あと芸術協会10号と3発の20号が撮影どころだ。予報では昨年のような南風だったのに、実際は西寄りとなった。この風向きは協賛社席がモロ下ではないかと気の毒に思った。そういう風向きもあまりないことだ。
 夕刻には一部にいやな色の雲が拡がったが雨にはならなかった。しかし芸術協会の10号が打たれはじめると、盆の上部がやや霞んでいるのに気が付いた。「っ!これは20号は(雲間に)打ち込んでしまうな……」とあきらめ気分。
 3発の20号は、20時ちょうど、20時15分、そしていつもどおり止め打ち雷の直前、最後の最後に3発目が放たれる。
 打ち出しポイントは赤煉瓦倉庫の影で見えないけれど、20号は毎時0分とか10分とかちょっきりの時間に上がる。だから流れを見て次は20号が来るなと待ちかまえる事が出来るので曲導を見てからでは無くその前からレリーズできる。なにより発射音は聴こえないものの他と全く違う発射時の閃光が倉庫の影からも漏れて見えるのでわかりやすい。
 しかし20時ちょうど芯菊の開花は既に曲導の到達点が霞み、開花の半分以上は雲間に没してしまった。「やはり……」。
 こちらからみると横風となるが風力はけっこうあり、インターバルの長い神奈川新聞では今日の花火の発煙は綺麗に流されていた。しかし雲の底が低かったか。
 ここ4年続けて神奈川新聞を見ているが久しぶりにやられてしまった、2003年の悪夢のような低層雲ほどではないが痛い。2003年は冷夏傾向の不順な夏だった年で、今2009年もなんだかおかしい。歩き回っていると汗をかくが、観覧場所を決めてじっとしていると風が寒い。
 思えば昨年はなんと好条件だったのか。しかし天候はいまいちだったが新しい観覧場所を試せて良かった。来年お邪魔なY150関連のテントが撤去されれば(目の敵?してますよ。邪魔だし、Y150関連が無ければ国際も見られたでしょうに)、1号館、2号館倉庫の全景が見えるので、横位置で撮るなどアングルも工夫しようがありそうだ。
 象の鼻パークはみなとみらい線日本大通り駅から5分もかからないので、帰りはあっという間に地下鉄に乗ることができる。しかし昨年はそこで観ていた客は皆無だったが今年はそうはいかない。終了と共にもの凄い数の客が席を立つ。なにやらイルミネーションが綺麗だったが目もくれず駆けるように駅に向かった。日本大通り駅は空いていたが、やはりメイン会場臨港パーク最寄りのみなとみらい駅でもの凄い数の客が乗ってきた。

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