花火野郎の観覧日記2009

観覧日記その5 6/2
第28回 横浜開港祭
ビームスペクタクル in ハーバー
  
神奈川県・横浜市


   

   

   
    
 大深度地下駅のみなとみらい駅から地上に出ると、相当の強風に木々が大きく揺れていることに気が付く。臨港パーク周辺に数多くある開港祭の旗もバタバタと音を立てている。花火が飛ばされそうだ。この会場には何度も来ているから、いくつも撮影候補ポイントを考えられるが今日の混雑は半端ない。このところみなと祭り国際花火と神奈川新聞花火大会と横浜の花火を毎年2つも観ているせいで、開港祭は2006年度以来久しぶり。仕事帰りに現着する時間はほとんど同じなのに、絶対に過去になく大混雑になっている。花火を待ちわびた、ということもあるだろうし、今年はなんといっても7月のみなと祭り国際花火が早々に開催休止になったことが大きいと思う。地元の人が花火を見ることが出来る機会はこの開港祭と神奈川新聞花火大会だけになる。特設ステージの前は特に混雑が激しく、仮設観客席まで設けられていた。それがあるためステージの正面方向にまわると仮設観客席の高さが邪魔でステージか全く見えない。だから正面方向後ろの一部だけ観客が居なかった。とりあえずロケハンしたけれどステージと台船の位置関係が良さそうなところで三脚を刺せそうな場所は無かった。到着時間が遅いとはいえ、まだ花火開始まで2時間以上はある。もう本当に平日ですかー?という程の混雑。もっともこの日のステージでは若手の人気バンドが出演していたらしく混雑の要因はそこにもありそうだ。
 それでもステージなどまったく見えない海縁も既にびっちり観客が座り込んでいた。こういう場所に陣取るのはつまり花火だけを待つお客なのだから驚いた。まさに立錐の余地もない。
 以前より台船同士が離れている気がして見送ったりとかで選択の余地が無く、結局ぷかり桟橋周辺の定番ポイントになってしまった。うん、まぁそう、月並みってヤツだ。でも平日の朝から場所取り出来るわけもないので撮れる場所が残っていただけありがたいこと。運河を挟んで隣の新港パークの方に行くと(そちらも混雑していたが)、台船同士がさらに離れすぎてしまうし、新港埠頭に電飾が綺麗な帆船が停泊しているにも関わらず、花火に絡める位置取りはできそうもなかったりとか。ただ新港パークからだとその前面に多数の屋形船が停泊するので全景としては良い感じ。ベイブリッジと後ろ台船とを一緒に撮ることもできる臨港パークの奥に行かずに、逆方向に海縁を移動して探したわけだが、奥に行かなかったのは混雑と横から吹き付ける風を嫌ったことがある。それに花火終了が21時と遅いイベントだから奥まで入り込むと終了後に難儀しそう。
 ぷかり桟橋は海上旅客ターミナルで、みなとみらい地区の先端海上に「浮かんで」いる。1階は船の待合所、2階はフローティングレストランになっている。定番であるだけに諦めていたが先着の写真愛好家は多いものの、まだ立って撮るなら選びようがあった。仕事帰りなのでデジタルカメラとカーボン脚という最も気楽な装備。レンズは万能ズーム一発。ここからだと過去に撮った経験上、構図は縦横とも6×7くらいの画面比率が良く、デジタルカメラの横ばかり長い画面比だと縦にすれば最大広角でも幅が足りなく、横位置にすれば高さが足りなくなってしまう。とまぁ言っても仕方ない。ぷかり桟橋の建物を入れるのは、台船を2隻(正面から見ると前後に重なる)使うのは開港祭の特徴だけど、本日はどうも後ろの台船の位置が遠い様な感じ。だから私的には横浜らしい場所感が欲しいというよりは、2箇所で打ったとき構図的には台船が離れすぎて真ん中が抜けてしまうのを防ぎたいのだ。これをセンターに入れて花火をシンメトリーにすることで安定感を出すというのが狙いではある。だから構図は風向きやその日の設置に合わせて変わるわけだ。この定番ポイントは台船一箇所の神奈川新聞花火大会の撮影にも使えて人気が高い。
 難をいえば海上旅客ターミナルの建物が海に「浮いて」いるので(大事なことだから2度書きましたよ)、普通に花火撮りすると高確率でブレる点か。とくにこれだけ風が強く海面も荒れていればなおさら(中で食事していて酔わないのか?)。
 対岸の瑞穂埠頭の方に風力発電の大風車が建ったおかげで(しかもライトアップ)、風の向きや強さがわかりやすい。正面のステージのある辺りだと横流れ気味の風だが、南東方向に移動することで少しでも順風に近い位置になる。
 位置決めしてから開始までちょうど1時間だったが風が強く寒い。開始まで30分ともなると到着時すかすかだった周りには次々に観客がシートを敷いて座りはじめいつしか満杯状態。
 開始時間になってもその後もこの位置だとメインステージでのアナウンスもライブパフォーマンスも一切聞こえないし見えないから唐突に花火が上がり、訳もなく間が空く、ということになる。過去に正面で観た時のようにステージ上の様々な演出と打上がシンクロしているのだろうけどここではわからない。全て臨機応変に。
 奥の台船から打ち始め、中盤で前の台船と競演となりフィナーレへという具合で正味は30分ほどか。天気も良く、風もあるせいで漆黒の空に咲く花火はいちだんと美しい。芯物の大玉もきりりと冴えて周りから歓声があがる。途中で入った和火だけのスターマインはどこかの幽玄夜噺そのもので目に新しいだろう。終幕は両台船で銀一斉掃射。左台船の密度とカロリーが高い。右台船からは芯物の銀冠で怒濤の幕切れとなった。フィナーレは打ち始めから銀系だなと思い露出を調整。重なり合ったところが飛ばない程度にもっと絞り込むことも可能だが、てっぺんに来る銀冠の親星の輝きまで損なわれるので絞り過ぎもほどほどに。
 物量としては例年通りか、150周年だからでも、国際花火が無くなった代わりでもなく、特段に増量されたわけもなくスペシャルでもなくいつも通りと感じた。
 終了は20時55分だった。銀冠スターマイン掃射で終了と思ったが、ダメ押しの1発に備えて2分間くらい様子を観てから撤収。それからみなとみらい線を使い、横浜駅発21時12分の新宿ラインに乗れて座って帰れたのだから脱出は早かった方だと思う。

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