花火野郎の観覧日記2010
観覧日記その1 1/2
ツインリンクもてぎ 花火の祭典〜新春〜
栃木県・芳賀郡茂木町
『………続きまして第5部は………』
「な、何? 100箇所一斉打ちで終わりじゃないの?」
「……… 片 づ け ち ま っ た ぜ ………」 「うあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ」
ツインリンクからまたツインリンクへ。恒例となっていた水戸の大晦日観覧が無くなってしまったので、茂木の梯子状態となって新年最初の花火観覧を迎えた。
先日と同じようにスーパーで安い昼食を買って食べてから現地には昼過ぎの到着。さすがに前回よりまた気温が下がった気がする。さてどこから観覧しようか、グランドスタンド南側上部に向かうとクリスマス時よりさらに増えて三脚がズラリと並んで壮観だ。私も昨年はそこで撮ったのと競争が熾烈なのでまたしてもエントランス場外でもいいと遅めの出動というわけ。過日と同じ第3ターンの定番ポイントに三脚を置いた。今度は最初から一本も他に三脚が立っていなかった。とはいえそこに決めたわけでなくとりあえず持ち歩くには重いからで。
三脚のご主人様達はまたまた昼食のためか多くは不在だったが、次々に到着する愛好家の皆さんと新年の挨拶をあちこちで交わす。
風向きは午後になって安定せずに様々に向きを変えて、判断させてくれなかった。西側第2ターンの客席に入れる、という情報を誰かから聞いて仲間と一緒に偵察にいった。そして今後の風予報を聞きこちらでいいのでは?と直感して決めた。珍しく西風だったがこのまま変わらないこともないだろう。未だ他にはほとんど花火愛好家の姿はなかった。
例年だとこちら側は閉鎖して客が入れないようにしていたが、今年は仮設スタンドのもっとも左端がペット連れの客専用の特設席に設定されていた。それで入れることになったわけだが、立入禁止や風向きの関係もあり、もてぎでは夏〜新春を含めてトータルでも過去に3回くらいしかこちらで撮ったことがない。
主たるワイドスターマインを含む花火の設置列は、スーパースピードウェイつまりオーバルコース内側に設置されたロードコースの直線部分に置かれている。この直線部分はグランドスタンドに平行ではなく、スタンドから観て左側の方が観客に近いように少し斜めになっている。つまり西側第2ターンに立つ方が第3ターン側より手前の花火が近くなるのだ。ワイドスターマインの面も、第3ターンに向いているので、そちらにいる方が幅の恩恵も試練も味わうことになる。反面第2ターン側ではワイド面の右側が遠ざかるので、ワイド感は損なわれるが遠近感は強調され縦位置でもコンパクトになり写真には撮りやすい。とはいえ100箇所一斉打ちの設置を見ると、やはりこれは横位置の画角でしか捉えられないだろうと思った。
メインエントランスの外で撮るのも魅力だったが、100箇所一斉打ちというタイミング読みが相当シビアーなプログラムがあるので踏み切れなかった。目の前に筒の根本を見ていても、フェイント攻撃に翻弄されるくらいだから、下が見えない場外は見送ることにした。第3ターンの三脚はそのままに新しい三脚を運ぶことにしていったん車に戻る。
そして第2ターンに撮影場所を確保する頃、そこはそこで愛好家諸氏が集まって三脚の数が増えていた。しばらくそうして集まった皆さんと新年の挨拶や花火のビデオ鑑賞、歓談を楽しんだ後で車に戻って機材を運ぶ。立ち話をしていると寒いくらいに冷えてきており防寒もしっかりと。ついで第3ターンの三脚を回収する頃イベント広場ではビンゴゲーム大会が始まった。入場の際にビンゴカードを渡されており、豪華景品が当たるということで鼻息も荒かったのだがゲーム開始が16時15分。花火は17時30分からで、撮影準備などを考えるとそう時間に余裕があるわけではない。ちゃっちゃっと終わらしてと思っていたらこれがなかなか進まない。30分ほどゲームにつき合ったがいつカタが付くやら、ということで観覧だけの愛好家にカードを託して準備にかかることにした。結局当たったのはもれなく貰える参加賞だけで、鼻息だけ荒くして酸素欠乏のような結末。

第1部 |

第1部 |

第1部 |

第2部 |

第2部 |

第2部 |

第2部 |

新春の願い
10号・銀千輪菊 |

新春の願い
10号・万華鏡 |

新春の願い
10号・青光露変芯錦先紫 |

新春の願い
10号・八重芯菊先青紅光露 |

新春の願い
10号・変芯水色牡丹 |

新春の願い
10号・ 四重芯菊先ピンク光露 |

新春の願い
10号・八重芯錦先紅銀乱 |

新春の願い
10号・三重芯菊先紫緑点滅 |

新春の願い
10号・彩色錦千輪菊 |

新春の願い
10号・八重芯錦花冠点滅 |

新春の願い
10号・四重芯菊先青紅点滅 |

第4部 |
|

第5部 |

第5部 |

第5部 |

第5部 |

第5部 |
三脚は都合3本。デジタルカメラにもたまには活躍して貰わねば、と一本余分に出した。だから準備も少しだけ余計に時間がかかる。いよいよ開始という頃、風はゆっくりと予報通りに北風に変わったようだった。場内照明が落ちて開幕スターマインが始まるとツインリンクホテルから吹く北風にゆっくりと煙が運ばれていく。星先が消え、ひと塊りの煙が退くと花火の背後だった夜空にはにオリオン座が上ってきているのが見えて冬花火だと実感する。レリーズを握る手を何度もポケットの中のカイロで温めながらの撮りだ。
地上部の筒から発する煙は北東方向のようでオーバルを直角に横切ってグランドスタンド中央部に流れてきていた。だからプログラムが進むに連れ私共のいるあたりも筒からの煙で匂いが立ちこめてきた。
第一部、第二部と、スターマインと単発の構成だ。二部ではオーバルの内側左右二カ所で交互に同じ玉を上げていくという打ち方でしっかりした出来の玉をじっくり見せてくれた。第一部、第二部ともセンターに置いた28ミリ装着の縦位置カメラだけで撮っていく。デジカメ君は「新春の願い」同時撃ちとして登場してもらう。
第三部が新春の願い。干支になぞらえた10号12発の打上だ。予め一発ずつに込めるメッセージを観客から募集し、抽選で当たった12名のメッセージが新春の願いとして読み上げられたあと、一発ずつ玉が打ち上げられる。内容の違う四重芯2発を含む、12種の珠玉の尺玉はクリアーな視界の中でどれも見事な華だった。風に流されることもない綺麗なフォルムに見とれた。この12発を観られただけで来た甲斐があったと思った。
第四部ラストはお待ちかね。花火の祭典〜新春〜の一番の出し物、100箇所一斉打ち。さぁ、いよいよだ。いつでも来い。
いつもより軽めのVトラを交えたフェイント導入部。一昨年はここでもう、イヤッ許してと言うほど無駄弾を消費させられたものだ。あらかじめカメラ1台は100箇所一斉打ち専用にして、まだ場内が照明で明るいうちから画角も構図も決めて据えてある。もう一台はデジカメ君を幕間のうちに横位置にして、これも構図も露出も合わせてある。
最近気が付いたが左右同時にレリーズしてもいつも使っている利き手の左手の指の方が反応が速い。右手はセンターの縦位置カメラでぎりぎりまで撮っていた。左の100箇所一斉打ち専用カメラはもうこのパートの途中から左手でレリーズを持っていつでも押せるようにしていた。トラが切れて「絶対ここだっ!!!!」と直感する瞬間が来た。左手は思うが早いか即座にレリーズしたが、右手はおいおい……右手に持つセンターのカメラのレリーズからデジカメのそれに素早く持ち替えようとしたところ、暗がりでカメラにぶらさがるレリーズを探して掴み損ねてしまった(うぁぁぁ出てしまうっ)。ようやく手に握りレリーズしたが一瞬100箇所が出る方が早かった。むは……なんと。そういうわけでデジカメ君の方はザラ星がばっさり切れてしまった。手前の方の玉ほど高く上がって天地の狭いデジカメの画角では左側の上乗せ玉がフレームアウトしているが構図も収まり具合もいい感じだ。100箇所一斉打ちはどんな玉で打つかわからないので絞り気味にセットする。しかし最後に上で開いた玉の親星がけっこう暗かったので、見たとたん写らないだろうと思った。デジカメだから即座に確認できるわけで、そしてさぁ終わった、終わった時間どおりだ。仲間と100箇所の写り具合をモニターで確認、感想など言いながら撤収にかかる。いやーー良かった良かった。デジカメを下ろし、さて次は、というところで冒頭のアナウンス。
「………続きまして第5部は………」
って5部があったのかよっ!。幕間の長いツインリンク。第四部で完全に終了したと思いこんだ。100箇所一斉が出たのが終了時間の18時だったこともあるし、昨年の新春公演ではこの100箇所一斉で完全終了だったからだ。大会途中でカメラを片づけてしまうなんてっ。
マジすか。デジカメ君は完全に三脚から下ろして足下に転がっている。外す際にピントリングに触れているので無限遠を取り直さなければならないし捨てか……。幸いにフイルムカメラ2台は“レリーズの差込みを抜いただけだった”ので、繋ぎ直してすぐに撮りにかかれたからメカ的なダメージはない。しかし気持ちが潰れた。もう完璧に「終わった終わった……」という気分になっていたので、元のテンションになかなか戻らなかった。プログラム立てそのものが壮大なフェイントとは………(つか5部構成でというアナウンスを聞き逃している?ちなみに終わったと勘違いしたのは私だけではなく、100箇所一斉の直後、相当数の観客が会場を後にしたらしい)。
どたばたするうちに5部の打上もスタート。一番手前の玉が号数を上げ高く上がるようになったので、100箇所一斉専用の24ミリカメラも縦位置にして28ミリの2台と同時撃ちする。合間に未練たっぷりにデジカメ君を三脚に戻すがやはりフィナーレの分量でドンドコ打ちあがっている最中に遠くの灯りでちみちみ無限遠設定はできず結局放置することに。打ち止めまでフイルム2台で撃ち落とす。
100箇所一斉打ちの後の自分の中での終了感が強すぎて、エンジン再始動にしばらくかかって集中しきれないままに終わった感じだが、本当のフィナーレパートの第5部は、良い玉をふんだんに散りばめて、錦冠一斉掃射で終わる素晴らしい一幕だった。
今度は本当の片づけだ。第2ターンは車まで遠く3本の三脚もなかなかの存在感。全て終わって冷たい空気に冷やされていく心も充実感で満たされた。花火内容は素晴らしかった。確実に全体としてクリスマスバージョンより多くを打っているし、やはり珠玉の尺玉がどれもため息の出るほどの咲き具合で、心底魅了された。
往きに上りの対向車線の通行量ががけっこう多かったので、早くもUターンが始まったか、と思い帰路に時間がかかるのは覚悟しなければ、感じたが実際は下道は家に帰りつくまで順調そのものだった。今回は三脚を3本出して、積み込みやら着替えやらで少々時間がかかりようやく19時頃出庫したが21時過ぎには帰宅できた。
INDEXホームページに戻る
日記のトップに戻る