花火野郎の観覧日記2011
観覧日記その18 12/24
STAR☆LIGHT REVUE 2011 スター☆ライト HA・NA・BI
愛知県・名古屋市
CMでお馴染みのPUSH |
電飾入りマス |
カウントダウンも
しないうちから開幕 |
万華鏡 s |
桔梗牡丹 |
残輪菊 |
千輪と万葉花
ツリーがブレた(泣) |
変わった色の千輪 |
銀芯オパール |
睡蓮と八重芯 |
ミラーボール |
三重芯と光のオブジェ |
万華鏡、ウィンター
イルミネーション |
光の宝石 |
光の宝石 |
光の宝石 |
一瞬間に合わなかったw |
終幕 |
|
|
前回が2008年度だから3年ぶりの観覧になる。久しぶりに行ってみればとうの昔に閉鎖したものの取り壊しもされず(一部撤去済)放置状態のイタリア村の建物だけがいまだに遺っている。私も夏の名古屋港花火を依頼されて撮った時に、この建物の屋上で撮らせていただいたのが思い出となった。こうした商業施設の推移を考えるとこのスター☆ライトHA・NA・BIは運営は大変なのだろうがよく続いてきたものだと思うし、今年もまた観られることに感謝したい。
昼過ぎの現着で、どうせこれでは遅いのだろうと思って集いの広場に入ると、果たしてあちこちに三脚が立っている。中央に建つ15メートル高の巨大ツリーは健在でやはり魅力的だ。そもそもツリーを絡めるか、海と台船が直視できる前に出て花火だけを撮るか道中もずっと考えていた。いつも通り前の方もロケハンだけはする。久しぶりだが、台船の位置や間合いはさほど変わらないようだ。しかし以前より若干台船のサイズが縮まった様な気もする。このような早い時間帯にこの場所に居るのは花火愛好家だけで、既に相当量の三脚が連なっている。前に出ればやはり広角で無理矢理に入れなければならないほど近い。それで開花のフォルムを歪めるのが抵抗があった。極近のえびす講で思い切り歪めたばかりだしなぁ。結局ツリーが入りそうな位置に適宜借り置きしておく。
日本海側は大荒れの天気らしいが、関東からこの名古屋までの道中は晴天続きだった。気温はこのところ低めでこの日も陽射しが陰ると、愛好家達との立ち話もなかなかに凍える待ち時間となった。
広場入り口付近にコカコーラ屋さんのトラックが入ってきた。どうやら一角に店開きをするらしい。それで写真愛好家達は、その設置に合わせて立ち位置を変更または移動せざるを得なくなった。
私はというとすでに広場に店開きをしているお店の資材運搬用のトラックが入り口に止めてあるのに気が付いた。荷卸しをしている店の人に尋ねるとイベントが終了して店を畳むまで車は止めっぱなしだというので、借り置きの位置から移動してトラックの前に三脚を置くことにした。以前は電飾のゲートもあったため、こんなところに駐車できなかったと思うのだが、とりあえずこれで後ろから文句を言われる筋は絶ったことになる。海が見える位置に出て既に到着済みの台船と、三脚の位置双方が観られる場所から立ち位置を微調整するのは例年通りの作業。驚くのは開始間際にしろそうでないにしろ、時間的に余裕があっても、既に立っている誰かの三脚の近くに何も考えずに並べて立てるアマチュアが多いことだ。目の前のツリーの位置にはこだわるくせに、「どこから花火が上がるか」は出たところ勝負の二の次なのが面白い。なぜなら“一度も打ち上げ台船を見に行ってない”じゃないか(笑)。それでツリーのどこから花火が上がるもないものだ。私の場合はあらかじめ画面内のどこで花火を開かせるか?それに対してツリーを何処に、どれくらいの大きさで入れるのか?を打ち上げ前に絵を描くことが重要なのだ。それでツリーの右脇直ぐの位置から曲道が昇る位置を選んでいる。最初から横位置のビデオ撮りでは問題ないが、開花とツリーが離れるとスチルの縦位置ではバランスが悪くなる。初めてこのスターライトに来たときに私がドツボにはまったのはこの点。思い描く構図になるはずと思ってロケハンしたのにいざ始まってみると予想より双方が離れていて縦のつもりが横位置に変えて撮らざるを得なかった。移動すればいいのだがその時は周りを観客にもう囲まれてしまって無理だった。だからそれ以降よりいっそう計算ずくで位置合わせをしている。とはいえ3年ぶりだからなぁ。隣に写真も撮る知り合いの愛好家を呼んじゃったし、カンが狂わなければいいのだけれど。
17時に差し掛かる頃、ツリーに灯が点った。写真を撮る仲間が写ったツリーの色が以前と違う、と言うので近づいて調べると、25,000個あるという電球のうち直径の大きな電球はそのままだが、隙間を埋めるより小さく数の多い灯りはLED球のようだ。私が観ていない期間に途中で電球から変えたかどうかわからないけれど、言われてみれば色合いが違う気がする。現像後に過去の写真と比べてみたが、色合いもさることながら全体の光量が落ちた感じだ。つまり暗めということ。2008年の時点ですでに取りやめになっていたけれど複雑な点灯パターンをやらないのは同じ。付近の植え込みや立木を彩るイルミネーションは全てLEDだった。
広場の入口近くに陣取ったコーラ屋さんのトラックだが、どうやら宣伝のために無料配布をやるらしい。夕刻近くにはそれを目当てに既にトラックを先頭にたいへんな行列が出来ていた。どうせ配るのはコーラだろうと我々は列に並ばなかった。こういうものにはすぐに参加する仲間の愛好家も、寒い日に冷え切ったコーラなどとんでもないと不参し私も同様だった。同社のCMではトラック後ろのでっかいボタンを押すとコーラが出てくるものだから、てっきりそれだと思いこんでいた。
17時過ぎから配布が始まったが、なんという誤算!二人一組で参加できるそれは、二人で一緒に2箇所のボタンを押すと豪華なプレゼントがランダムで出てくるというものだった。出るたびに違う景品だし、中にはポテチとよ〜く冷えたコーラというのもあったが、形の大きい高そうに見えるモノもあったりでどうせ暇だし無料でくれるのだから並べば良かったと後悔しきり。
さすがにクリスマス・イヴでしかも土曜日の晩。押し寄せる観客が半端じゃなかった。18時を回るとどんどんドコドコ、集いの広場に観客が引きも切らず入場してくる。入り口だけでなく、植え込みの間からもゾロゾロ連なって入ってくる。私は集いの広場の最後方に居るのに、ツリーを前にした人垣はみるみる厚く膨れ上がって目の前に迫ってくるのだった。上空の花火は問題ないにしてもツリーは観客の頭で下の方が見切れていく。少しでもカメラを高く、とエレベーター部を延ばしているうちに背伸びしなければ覗けない位置に(笑)。何か踏み台が在れば……スターライトで脚立使用なんてなぁ。電車組にはきつい話だ。
余裕があった私の周り、お店が積み荷を下ろすのでトラックの荷台との距離をとっておいた後方のスペースにまで観客やあらたな三脚が入り込んで密集状態になっていた。やれやれ仕方ないと諦める頃イベントはスタートした。すると開幕のナレーション中にオープニングの8号玉が開き、号数の低い玉を打ち始めたら観客が雪崩をうって一斉に動き始めた。それで私の前は観客が前に出て大きくスペースが出来てしまって視界良好の嬉しい誤算。つまるところツリーと花火を一緒に、なんていうのは写真屋動画屋の発想であり、花火を見たい観客にとってはツリーがじゃまになるというわけだ。
それで開始早々に撮影・観覧状況は快適になってしまったので花火に没頭できた。花火が出てくる位置も想定通り。クリスマスらしいお話のナレーションを挟みながら打ち上げていくという構成は例年通りのようだ。中盤でツリーやトナカイ、くつ下などの型物が上がるところも同じ。目を引いたのはあまり登場しないという千輪が彩色〜銀と色を変えて豊富に打たれたことだ。
今回は、メインカメラは1台だけだが、他にコンパクトデジタルカメラの動画機能で同時録画してみた。高さを稼ぐためメインカメラの直下にクランプで装着したせいで、後で再生してみるとメロディ花火の音楽に加えてシャッターや巻き上げの音が入りまくりだし、後ろで隣の愛好家と会話している私の声まで良く入っている。なかなか優秀な内蔵マイクだ。いつもはメロディ花火の楽曲については聴いたそばから頭に残っていないが、再生してみるとああこれだったか、とつまり記録用。動画については取り説での説明も1ぺージだけというオマケ機能だし。HDで録ると液晶画面の比率でなく、横長になるのかフレーミングが思い通りにならなかった。今後研鑽が必要かと。
いくつか撮り逃しはあったけれど素晴らしい花火に感嘆し、久しぶりの磯谷煙火の花火群に心底満足だった。思えば今期はえびす講での単発の打ち上げ、秩父での対打ちくらいで同社の花火を全く観ていない。だからこの物量、ラインナップでも私にとっては十分すぎるくらいの再会だ。えびす講でも観たパステル星系の玉も数多く使用されていてその冴え冴えとした発色にあらためて感銘した。とくに終盤の5分くらいは待ってましたと「光の宝石」を主体に玉も構成も実に素晴らしいラストだった。
がんばれば日帰りできる名古屋港だが、今夜は親しい愛好家仲間との忘年会のために宿泊観覧となっている。ホテルにチェックイン後からは楽しい時間を過ごさせていただいた。終えてホテルに引き上げる頃は予報に反して青空だったが、翌朝起きて窓の外を見ると明け方に降ったのか路面が濡れていた。
関ヶ原あたりの雪というよくある新幹線の遅れパターンで若干ダイヤ通りではなかったがスムースに帰る。少し冠雪が減ってしまった富士山が綺麗に聳えていた。
INDEXホームページに戻る
日記のトップに戻る