花火野郎の観覧日記2012

観覧日記その2 4/7
舎人公園 春の花火と千本桜まつり

  
東京都・足立区


    

    

    
   
 午後から子供の大学入学式出席が決まっていて、それが終わってからでも間に合う舎人公園の花火に向かう。
 週中には3日ほど暖かい日が続き、それで長く寒い日々を耐えて堪え忍んできた桜が一気に爆開花。東京都内では3日間ほどでほぼ満開まで達したほどその勢いは凄かった。日中は都内の桜の名所で花見も楽しんだが、気温が下がる予報通りに晴天にも関わらず吹き抜ける風は冷たく夜が思いやられた。夜桜を楽しむとなれば冬の出で立ちが必要だろうし、ビールどころか熱燗で鍋でもつつきたい気温だ。
 入学式とあっていちおうスーツなぞ着用。そういう帰り道なので機材もデジタル一眼レフカメラ一発と軽装だし、真冬ほど重装備で防寒してるわけじゃなかった。もちろんいったん帰宅のうえ、着替えて出直しても間に合うのだろうけど、自宅に帰ってしまうと二度と出る気がしないと思われ、無理矢理帰り道に行くことにした。
 舎人公園駅着は15時30分過ぎ。北北西の風向き予報から他の公園内のロケハンはせずにまっすぐに陸上競技場に向かう。14時くらいまでは晴天だったが、この時間にはすっかり曇り空。陽射しも無くおまけに風も強めでいっそうに寒く感じる。この「春の花火と千本桜まつり」は2年ぶりで3度目の観覧となる。昨年は震災のあった同月開催予定だったので即刻中止となってしまった。そして初めてイベントのタイトル通りに桜の咲く中での花火が実現することになった。そうこれまで一度も桜の開花と同期したことがなかったのだ。過去2回はいずれも一輪さえも桜の咲かない寒さの中で行われた。もとより3月中の開催で桜の開花に合わせるのは無理がある。それで4月第一週開催の今年、ようやく開花に同調したのだ。
 写真屋として真っ先に考えるのは、タイトルとおりに桜と花火を一緒に撮れないか?なのだが、現着してざっとロケハンしただけで無理と判断した。北北西というこの日の風向きに対する花火と桜の位置も問題だが、なによりライトアップもされてない桜花を撮るのは無理だ。大型ストロボを焚くのも考えていたが、行事の帰り道ではこれ以上機材を増やしたくなかった。
 風向きを考えると観覧場所として解放される公園一角の陸上競技場が順風でベストだった。実はこの位置は過去の観覧で一度も順風になっていないのだから稀少な風向きだ。この場所では最初に観覧したとき正攻法として一度撮影している。
 17時の競技場開放までゲート付近で既着の愛好家達と歓談して過ごす。しかし寒い。とにかく寒い。風が冷たい。花火に向かって順風はいいが、身体の後ろから吹き付ける風が痛い。フードのないコートだし、帽子を忘れてしまったのでマフラーを頬被りしてしのぐが、とにかく冷えた。他の愛好家氏も「えびす講と同じ格好」と笑い話になるほど真冬の出で立ちだ。使い捨てカイロを(4月……)両手に二丁用意して本番に望む。
 一昨年は公園内の別の場所からの観覧だったのでわからないが、この陸上競技場、開始に近づくに連れどんどんお客がやってきて満員御礼状態になっていた。やはり桜が開花したせいもあって例年より日中からお客が多いのかも知れない。
 19時の打ち上げ開始に先駆けて18時から、足立区制80周年記念スタート宣言のあとレーザー演出による和太鼓演奏が行われた。花火はカウントダウンとともに定刻にスタート。30分間の打ち上げは、「宴〜桜の舞」など6幕で構成されて花火ショーというおもむき。全編においてコメットやトラ、中華小箱類など下方のあしらいが賑やかなワイド仕立てでボリュームまずまず。単調にならないように玉の種類にも変化をつけていた。幕間は単発打ちで繋いでいた。終盤のパステルカラー星の乱舞は、煙火店らしさが出ていて良かったし発色も綺麗だった。しばらくぶりの花火はコンパクトではあるがテンポ良い消費で楽しむことができた。
 終了して片づけていると一箇所しかない出口は人の波。混雑を避けて初回に観覧したときのように一つ遠い先の「舎人駅」まで歩いて舎人ライナーで帰る。それにしても身体の芯まで冷える晩だった。
 今回は新しい機材のテストを兼ねている。3月中は週末ごとに天気が悪くて花火どころか花さえ撮れず。以前はこうしたカメラテスト、レンズテスト、フィルムのテスト等の時は、年間パスを駆使して夜毎に花火を打ち上げるTDRに通っていた。しかし花火の規模が縮んだのと、近年三脚の持ち込みが禁止されてからはピタリと利用しなくなった。
 カメラのハンドリングはニコン→ニコンだから、使い続けているD300sと変わらない諸操作。まぁそれ以上に機能が豊富なので「◯◯◯◯って何?」と見知らぬ用語に遭遇した時だけ取り説を読むといったくらい。しかしニコンのこれまで所有した機体がISO200から立ち上がっていたのが、100からとなっていて、NDフィルターを使わなくてもフィルムと同様の露出展開が出来そうだ。しかし個体差というかフィルムとの差を実感したいのでこのカメラで何度か撮って試してみないとわからない。ボディサイズはAPS-Cのそれと変わらないが、フルサイズ化するとレンズの筐体が大きいと感じる。
 私はデジタルカメラの機材オタではないから技術的なことは深くは知らない。フォトグラファーとしての撮った上での印象程度だ。オープニングの花火を撮ってすぐに液晶ディスプレイに出した感じと、その後何度か撮って観るに、これはキャパが多そうだな(ダイナミックレンジ広め)、と感じた。ひょっとするとフィルムのように際で粘って持ちこたえているのかしら?
 どうもデジタルカメラというと、花火撮りに限っては、これはオーバー、たぶんオーバー、きっとオーバー、もしかするとアンダー等と撮りながら判るほど、デジタルカメラのオーバー側アンダー側の危険領域の境目は断崖絶壁だ。このあたりが少〜しなだらかになってくれると頼りになるのだが。
 さて帰宅してwktkして現像しようとすると、なんとNEF(RAWデータ)ファイルが開けない。どうやら現像ソフトが知らない内に2バージョンほど進み、新機種のRAWデータ対応に更新したらしい。それでアップデートしようとすると、「Intel CPUが無いので終了!」「ぐは……CNX2よお前もかっ」。普通はネットに接続しているとバージョンアップのお知らせが届くはずなのだが、知らない内、ということはIntelに特化した時点から知らせる必要もない「お呼びでない」ユーザーになったわけか。CNX2を正規購入しているユーザーなのにこの対応……。先ずはPCをアップデートするのが先決という上から目線。最近のソフトのIntel特化は甚だしく、特にMacの印刷、デザインや写真用の旗艦ソフトの新バージョンはことごとくこれだ。CPUにIntelのデュアルコア以上のプロセッサが使われていないPCにはインストールさえ許されない。
 まぁ我が家のPCが旧いといえばそれまでだが、必要にして十分なスペックは備えている。ただCPUがIntelでない、ただそれだけで。まぁ 最新Intelチップ搭載の窓ノートが無いわけではないが、4000万画素近くの画像をハンドリングしレタッチするのにノートかよ。ノートかよ。ノートかよ。
 しかしカメラとフルサイズ用のレンズ導入だけで、ぱっつんぱっつんの残りHPゼロ。その上、PCの新調にまで手が回るかい。もとよりIntel特化なぞ、地デジ化と同様の買い換えの無理強いに感じる。
 日頃はRAWとJPEGの両方を撮る設定にしているのでしばらくはJPEGデータの方で楽しむとしましょうか。同梱のView NX2というソフトでは現像して観ることができるが、それをPSやCNX2に手渡すのに変換に時間がかかる。さすがにフルサイズのRAWデータはたとえ12ビットでも50メガバイト前後もあるので(注:RAWデータの状態で。PSやTIFFに変換するとそのまた倍以上になる)、非力なPCでは展開してディスプレイに表示するだけでも時間がかかる。このカメラが発表されてからは、自在に画像を扱うにはPCもディスプレイもグレードアップが必要と、ネット上ではまことしやかに噂され、対応したユーザーも居たみたいだが、本当にその通りになるとは。しかも現像できないのはマシンパワーではなくCPUの素性ではお手上げ。
注;CNX2=Capture NX2=ニコンの現像ソフト。PS=Photoshop
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