花火野郎の観覧日記2013
観覧日記その4 6/1
第56回 逗子海岸花火大会
神奈川県・逗子市
観覧場所付近から沖台船 |
台船左 |
台船中 |
台船右 |
海岸右方向 |
海岸左方向 |
コロワイド presents
グランドフィナーレ |
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グランドフィナーレ |
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2008年以来5年ぶり。昨年は震災復興企画の伊達市競演会と重なったために行けなかった。私の住処からだと逗子は湘南新宿ライン1本で行けてしかも終点下車という寝こけても安心の楽チン仕様だ。一度来ている場所なのに逗子駅から海辺に向かったはずが住宅街で迷う羽目に。地元住人に道を尋ねてなんとか海岸へ。
入梅して悪くすれば雨の心配があるこの時期開催の良い点は、未だ海の家が建設されていないこと。したがって観覧エリアは砂浜全域が使えるために十分なキャパが得られる。前回2008年観覧の時は7月末。そうなると隣の材木座や由比ヶ浜海岸よりもともと砂浜が狭い逗子海岸で、海の家がその半分ほどもスペースを喰ってしまうから残された砂浜が極めて狭かったのを記憶している。
海上を見るとすでに3隻の台船がアンカーを打って係留されていた。台船の周囲をウインドサーフィンのセールが行き来して海のシーズンも近い。このまま配置が変わることはなさそうで、さっそく台船の位置を見ながらロケハンする。センターに10号筒を積む3隻の台船はそれぞれに花火筒が満載で、ラストは相当打ちかましそうだと期待が高まる。
すでにあちこちに三脚が置かれてもいたが、一般客を含めてまだまだまばらな海岸だった。本部席近くの国道沿いには数百メートルに渡って終幕ワイド用の音響用スピーカーがずらりと等間隔に並んで設置されていて壮観だった。
観覧位置は本部テント近くでだいたい台船が等間隔に見える。ほぼ正面に相対している場所とした。前回のように波打ち際まで出るのが何も遮るものがなくて良いが、前景に観客でも入れてみましょうかという構図。
いつものように立って撮ると上部に電線が入ってしまう場所だったので、ひさしぶりにカメラを低く構え、跪いて悔い改めながら撮る、という格好になった。画角を確認するが横位置24ミリで10号の天地がおそらく入るだろう。その時電線までひっかからないことを確かめてロケハン終了。長い午後は順次訪れる愛好家氏達と出逢っては歓談して過ごす。そんなことをのんびりやっていられたのは、曇天で比較的涼しい日だったからだろう。海辺だから直射日光がある日だったらそうとう消耗したに違いない。
機材は例によってデジタル一眼一発。レンズもズームが一本。カメラザックに収めて背負ってきた。砂浜であるし両手が使えるようにとの装備だ。記録用にコンデジ一台も持ってきた。会場の様子や台船などはそれで撮影。コンデジのデジタルズームはけっこう優秀で台船上の花火群をへたな双眼鏡以上に拡大して見せてくれる。
予報通りに風は順風の北東風で、夏場にやっていたから常に海風だったのかどうかわからないが、逗子としてはなかなか無い好条件だ。開始まで1時間半というくらいになって爆発的に客が増えて砂浜を埋め尽くしていった。
スタートの一斉出しで最期に10号が入ったが、「んんん高くね?」と予想より高く上がったのに最大広角24ミリまで使うことは無いだろうと踏んでいた予想がさっそく崩れてしまう。
オープニングこそ華々しいが出だしからの30分間は、全て20時スタートのグランドフィナーレ・株式会社コロワイド提供猛爆スターマインのための「タメ」の時間帯だ。満載の花火筒の殆どはこの出し物のものだろう。一点豪華主義というかこれが無ければ逗子の花火は何も他に主張する名物が無くなってしまうのも事実。それだけに「待ってました(泣)」感は強烈で、何日も絶食してようやく食べ物にありつけた、くらいの飢餓感だろうか。6500発を一気に消費とアナウンスされるそれは、どれほど待たされても期待を裏切らない御馳走に感じる所は素晴らしい。
凄く良い玉を使っているわけではないが、打ち方はバラエティに富んでいてさすがに手慣れて巧い。星打ち、扇打ちを柔軟に使い分け、リズミカルでサプライズ感もたっぷりだ。センター台船からはふんだんに10号を混ぜて高さボリュームとも申し分ない。下方の華々しさ明るさ量の多さに対して中層、上層の玉が少な目でかつ暗い玉が多いと感じるが、総じてバランスは良くとれていると思う15分間。最期は打ちまくりの銀世界が数10秒続いたが、ここにきて上打ちばかりでそれまでふんだんに盛り込んだ斜めも扇も無くてちょっと単調過ぎた。
2008年の時と台船までの距離や左右の台船の間隔が違うのか、撮影していて前回とはずいぶん画角が違うなぁと思った。こちらも波打ち際ではなく下がって間合いも取れているはずなのに目一杯感がバリ。
全編横位置撮影なのだが、それは左右の台船がけっこう離れているからという判断だったが、途中途中で撮影画像を確認すると、10号打ちが入ると「これ縦でも撮れるんじゃね?」と思った。センター台船まで560メートルもあり、かつ順風条件だからさほど10号は高く昇らないだろうと思っていたが、予想よりきりきりと高かった。とはいえ左右台船から横方向に飛ばす打ち上げが在る限り横位置はそのままだが、全体成りとしては縦方向にまとまっていると感じた。左右台船から派手に国友打ちでもかましてくれればなかなかよいバランスなのだが。
私の位置からだとカメラを縦位置にすると10号開花の直ぐ上に電線が入ってしまうので縦はできなかったが、今後の撮りの時に考慮しようと思った。土曜開催の割には混雑してくるのは暗くなり始めてからで、さほど急いで来る必要もないかと感じた。幸いに太陽高度が最も高い時期の陽射しが無かったからいいようなものの今回みたいに半日も砂浜に居て正味15分の撮りというのは毎年続けられることじゃない。
本部テントの直ぐ近くだったが、担当煙火店のトップがそこで観覧していた。自社の打ち上げを真っ向ど真ん中から客として観る、という姿勢はさすがだと思う。同時に打ち上げの良し悪しを監視するだけでなく、周囲に目を配り耳をそばだてて観客の反応をうかがっているのだろう。観客のレベルに的確に合わせた内容を見るに過去のそうした手応えが打ち上げプログラムや玉の構成に活かされていくのだと感じた。なにより地元逗子市の住民がウチの大会は凄いよ、と誇れるであろう出し物を提供しているのはなかなかできることではない。
夜になってけっこう肌寒く感じてきた。日中も陽射しがなく上着が必要なくらいの気温だったが、夜は後ろから風を浴びて上着無しではけっこう寒く感じた。
砂浜エリアの混み具合から覚悟していたけれど、終了とともに浜から出る狭いトンネルはボトルネックになり大変な混雑だった。1本で帰れるJR駅に向かおうと予定していたが、そちら方面の道はもう押し合いへし合いで見るからに戦意喪失。京浜急行で帰る予定の愛好家仲間と一緒に2008年と同様に京急の新逗子駅から品川経由で帰ることにした。JRの新宿ラインは便利だけれど、終了後時間帯は1時間に1本だし上野回りの方がよさそうかという判断。帰宅は23時20分。うーん明日はセミナーなんだよな。陽射しが無かった分さほど疲労しているわけではないが、まぁさっさと寝る。
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