花火野郎の観覧日記2014

観覧日記その28 12/3
秩父夜祭り花火大会

  
埼玉県・秩父市


撮影場所は車の直近

18時30分10号
   

19時00分10号

昇曲付八重芯変化菊先点滅
長野県 藤原信男

昇曲導銀世界千輪菊
静岡県 田畑喜一郎

昇曲付三重芯変化菊
新潟県 小泉英一

昇小花潮騒のメモリー
東京都 細谷圭二

昇小花八重芯錦牡丹紫光露
静岡県 田畑朝裕

昇曲付三重芯菊先青光露
秋田県 新山良洋

昇小花八重芯錦冠菊点滅群声
茨城県 森 武

昇小花八重芯錦先変化菊紅残光
茨城県 堀米三郎

昇小花芯入パステルカラー散華
埼玉県 根岸和弘

昇木葉付ひまわりの花
長野県 篠原茂男

昇朴付輪菊千輪
東京都 小勝則孝

昇曲付モノクロームの花
群馬県 小幡知明

昇曲導四重芯変化菊
長野県 青木昭夫

昇小花八重芯銀閃冠
新潟県 阿部正明

昇分花八重芯錦冠群声
長野県 田村清治

昇小花三重芯菊先オレンジ光露
山梨県 山内 宏

昇曲付ひまわり千輪菊
静岡県 小口昭三

昇曲付八重咲き
ホワイトイルミネーション
静岡県 池谷博文

昇曲導四重芯菊先光露
秋田県 小松忠二

昇分花銀彩の花
福島県 管野忠夫

昇天銀竜万華鏡車輪丸
秋田県 久米川正行

昇曲付八重芯銀点滅
茨城県 山崎芳男

昇小花虹色のブーケ
山梨県 斎木慶彦

昇小花付三重芯さざ波菊
秋田県 今野正義

昇曲導光のオブジェ
愛知県 磯谷尚孝

昇曲導四重芯変化菊
茨城県 野村陽一

黄金の滝

黄金の滝

各町スターマイン
  
 カレンダーの出荷作業をしてから10時過ぎに秩父に向けて出発。秩父は全下道で2時間30分はかかる。同県内といえどけっこう遠い。それでも寄居もなんなく通過できたから以前に比べれば夜祭り見物の客も減っているのかも知れない。過去には秩父に向かう1本道の国道140号に直結する関越道・花園インターからマイカーや観光バスが大量に下りてきて合流するので、花園から先がみっちり渋滞で動かず、というのを何度も経験した。もちろん抜け道もあるけどそこに入るまでが渋滞でどうにもならなかった。
 今回は一度も観覧したことのない場所を目指していた。秩父夜祭りのそれも屋台の背景である花火だけを見始めてから20年以上経つが、この間に開発されたり、建て変わったりなどいろいろあって過去に観た場所も使えないようになったり、立ち入れないようになったところもある。最近はほぼ定位置で観覧しているが、過去には市内をぐるぐるロケハンしてまわって、良さそうな場所を探しまくった。昨今は現地で足を使う前に、グーグルマップやストリートビューで下見ができるのでありがたい。今回もそのような手段で探した。しかしストリートビューの写真も過去の写真だから現地に行ってみなければわからない。
 本当に久しぶりに車で秩父入り。打ち上げ全終了の時間が遅い秩父では、全てを見ようとすると現地で22時半近くなることもあって車は不可欠だった。電車で行くようになってからは、時間的に煙火芸術協会の日本芸術花火のコーナーしか見られなくなった。
 目的地に向かうに、一度も通った事のない荒川の対岸(吉田、小鹿野側)のルートを走る。こちらは公式の交通規制図で国道140号の迂回ルートに指定されている。帰路で迷わないように往きにも同じルートを走る。ここを使って良かったのは、道すがらに対岸の打ち上げ方向が見通せるポイントがいくつか発見できたこと。もちろん山の上に上がっていけばさらに色々あるのだろうけれど、遠くなるしなぁ。
 途中でナビを使おうとしたが、どうしても規制されている国道140号を通る案内をするので、無視して現在地表示を頼りに走る。現着すると果たしてストリートビューで見たとおりの場所だった。駅にプログラムを取りに行く前にひと通りロケハンする。10号の打ち上げ方向はどっちかな?
 ちょうど散歩をしていた80歳になるという老婦人に挨拶をされたのをきっかけに色々教えて頂く。花火はこっちに上がる、もう1本道を前に出た方がよく見える、等々私が立っている候補場所以外にもいくつかポイントを教えてもらってありがたかった。花火はこっちにと杖で指して示した方向は、私が予想していたより左側だったので、「本当かな」と思ったりしたものたが、 あとで再度詳しく調べた結果も、実際に打ち上がった方向も果たして、その方の言うとおりだった。地元の人のアドバイスはありがたい。
 ロケハン後、一旦南小学校の駐車場に入庫。この校庭は見物場所としても知られているが、西武秩父駅に一番近い指定駐車場。それから徒歩で駅前観光案内所で玉名の入ったプログラムとか交通規制図を取りに行く。ついでにお昼には名物の「わらじかつ弁当」。
 それにしても平日にもかかわらず、南小学校の駐車場には多くのお馴染みの顔ぶれが集まっていて賑やかだ。かくいう私も休みを頂戴してやってきた。年末進行でなにかと忙しいのだが、今日の分も多目早めに仕事を片づけてなんとか一日分のアドバンテージを稼いだ格好。駐車場となる校庭の一角には三脚も多数並んでそのままそこで観覧する人もそうでない人もとりあえずこの駐車場の利用者が多い。私は帰り方向の関係から一度も利用したことがないので初めて車を入れた。
 そこで15時過ぎまで歓談してから車を出し、当初の目的地に向かう。そこはご覧のように車の直ぐ側に三脚を立てられる場所。待ち時間は車内に退避して寒さをしのげたので楽だった。月が高く聳えて武甲山を照らしており、正面にはオリオン座が昇っているところだった。祭りの喧噪も遠く離れ、静かな晩の待ち時間。まだ満月には間があるが、充分に月は明るく、その光で道に影が落ちるくらいだった。離れているがアナウンスはかすかに聞き取れ、秩父祭り囃子の音も遠雷のように響いてくる。しかし来てみなければわからないけれど、この場所なら半休でしかも18時現着で良かったなぁ。暗くて遠くはよくわからないけれど、他にも離れた所に車が3〜4台後からやってきて、ほとんど車の中から見物していたようだ。
 風は南西、南南西という予報だったので南小あたりを選んだ愛好家も多かったと思う、私もそれならと今回の場所。しかし日中いくら良くても読めないのが秩父。たしかに夜も快晴で、霧も雨もなかったけれど、風は微妙な南から南南東風。ここでは東の一文字で向かい風傾向になる。正面から見れば右からの横風。しかし対打ちだと右側の煙が左に達してしまう、という欠点もある。同時に10号の煙の一群が羊山のスターマイン側に流れてしまう。
 車で横付けだから、今回はカメラ2台体制。縦位置と横位置という振り分け。初めての場所だから打ち上がる方向はもちろん、適正画角も予想するにとどまる。18時30分に最初に対打ちの左手から上がる10号で画角と方向を見るつもりだったが、打ち上げ位置はともかく、この10号が思い切り低く、小さかったのだ。ええ?さらに遠い羊山の4号5号より小さく低いって何よ。そのあと19時の10号はそこそこ大きく、わけがわからない。こりゃ本番の芸術協会玉が上がるまで高さと拡がりが読めないじゃないかよう。スターマインは夜の部までの間何度と無く羊山のその場所から打ち上げているので位置はわかる。しかし遠い。それと10号主体に位置すると木の陰になってしまう部分があり、結局羊山の方のスターマインは見るだけにした。唯一、日本芸術花火内で3番目のスターマインは、向かって右、西側の外れで、対打ちの右側より外側で打ち上げるのでこれだけは撮った。ほぼ正面で10号入りの大スターマインは見応え十分だった。
 結局最初の10組ははみ出さないように広角目にしたらひとまわり小さく移ってしまった。途中で写りを見て調整しようと思っていたのだが、打ち上げピッチが速くてその暇がなかった。ちょうどいい画角は80ミリ前後で、対打ちの右側まで1.8〜2キロメートルくらいという間合いからそんなものだろう。こちらを選んだのは、これまで撮った事のない場所を使う。広角を使わずに曲導がまっすぐ昇ること。玉同士をもう少し重ねたい。という理由からだが、正面に近い南小の撮りと比較しても玉の重なり具合は凄く差があるわけでもなく、対打ちを横位置で撮らなければならないのは同じだなぁ。次の組から画角調整し、サブの645も望遠系ズームに付け替えておく。それにしても冬空に凛と咲く対打ちによる圧倒感は格別で夜空も私の心も支配してしまう。
 今回は打ち上げ開始こそ10分程度遅れたが、その後は予定より早めに進行していたし、芸術協会の10号もピッチが速いなぁと感じた。前の玉が消えきらないでも次が上がるので撮るタイミングが難しい。
 20時45分、羊山と2箇所で打つ最初の「黄金の滝」を最後にここから離れることにした。そのまま帰宅するのではなく、帰路の途中、往きに見つけておいた場所に移動して21時過ぎからのスターマインを撮るつもりだった。これは予定していた行動じゃなくて、往きにいい場所を見かけたので後から思いついた事だった。運良く車を駐められる場所も撮影ポイントの近くに見つかった。対岸ルートは迂回指定になっているせいか、パトカーが繰り返し行き来して目を光らせている。そして路駐している車が居れば、直ぐ後ろに止めて即刻車を出すように指導していた。私は道一本入った所に止められて良かった。
 早め進行のせいか、21時20分からだった「あの花スターマイン」はまだその時間になっていないのに移動中に終わってしまったらしく、着いた時には各町スターマインの2番目くらいを進行中。カメラを運んで撮影を始めたが、山の上でなくても夜景込みでいい具合な光景なんだが、ここから撮ることなど考えていなかったから「レンズの画角が足りない」。つまり遠い。もっと望遠系が必要なのだった。間合いはスターマインまで2.4キロメートル。ちょうど最初の場所からのスターマインまでの間合いとほぼ同じ。この日の最大は120ミリで、4号程度のスターマインを寄せるには全然足りない。150〜160ミリくらいかなぁ。それと風向きと風力の関係か、羊山スターマインのすぐ上に煙が大量に停滞していて、煙ってしまっていた。こじんまり過ぎるのと、クリアーでないのに戦意喪失してスターマイン3基くらい見てお片づけ。予定通り初めての場所2箇所で撮れたので今回の行動としてはタスク達成ということで満足。途中から皆野有料も使って快適に走り、23時に帰宅。

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