花火野郎の観覧日記2014

観覧日記その9 7/27
第46回 豊田おいでんまつり花火大会

  
愛知県・豊田市


8号・昇り小花銀芯ステンド牡丹
田畑朝裕 作

スターマイン・光のオブジェ
磯谷尚孝 作

スターマイン・Bluee Bayou
青木昭夫 作

スターマイン・
恋するフォーチューンクッキー
小口昭三 作

スターマイン・万華鏡ミュージアム
磯谷煙火店

10号・ミラーボール
磯谷煙火店

スターマイン・天空のコンダクター
磯谷煙火店

スターマイン・
FLY!ZENTチャレンジ前回!
太陽堂田村煙火店

スターマイン・矢作河畔に蛍の乱舞
紅屋青木煙火店

メロディ花火

メロディ花火

メロディ花火

メロディ花火

メロディ花火

メロディ花火

メロディ花火

5箇所同時打ち
ワイドスターマイン
アラビアンナイト

5箇所同時打ち
ワイドスターマイン
アラビアンナイト

5箇所同時打ち
ワイドスターマイン
アラビアンナイト

5箇所同時打ち
ワイドスターマイン
アラビアンナイト

5箇所同時打ち
ワイドスターマイン
アラビアンナイト

ナイアガラ大瀑布

ナイアガラ大瀑布
   
 2007年以来、7年ぶりの観覧になる。その観覧記にも書いたが、おいでん祭りに来たくても来れなくなったのは、観覧場所確保が難しくなったからだ。やれ前日の午前6時からとか、一週間前の午前6時から場所取り解禁だと言われても、ごく普通の仕事や暮らしをしている花火愛好家には無理ゲー、それだけのために来るわけにもいかない。つまり当日になってからではどれほど早く家を出ても観覧・撮影場所の確保が困難になったのだ。さらに一般席や堤防の一部が協賛席に変わり有料になった。撮影に使えそうな所はネットで瞬殺。昨年も仲間から「(ネットで)買えた?」と電話が来た頃にはそのシステムも知らずとっくに販売終了になっていた。私が初めてこの大会を見たのは46回の大会がまだ25、6回目の時だったが、それがこんなに観覧困難になるとは思いもよらなかった。今回は愛好家仲間に協賛席を購入して貰ってようやく再び訪れることができた。
 往きに岡崎駅通過時は土砂降りで、これはどうなることかと思った。以前は名古屋周りで名鉄線を使っていた。岡崎からの愛知環状鉄道は本数が少ないからだ。しかし岡崎経由で新豊田駅着のルートで行けば名古屋経由より片道3000円ほど安いのだ。協賛席の入場は午後4時からだったが、現着は2時過ぎ。無駄に早すぎるが豊橋に停まる新幹線の本数と時刻が限られているからこうなる。これまで豊田に来るたびにそうしていたように、堤防道路後方の八幡公園の木陰で休憩しながら開場待ち。15時30分頃ひと雨来たがそれが最期の雨だった。
 プログラム誌は以前は新聞折り込みで市民に届けるというシステムだったので、当日になると他所から来た観客には手に入りにくかった。大会本部にも配布用のものが置いてなかったから関係者に頼み込んで譲ってもらったりした。しかし今回は豊田市駅近くの祭り関係のテントを通りかかるとそこにいくらでもあったので難なくゲット。
 観覧場所から、豊田大橋と豊田スタジアムをのぞむのは見慣れた光景だが、「やっとここに戻った来た」と感慨深かった。
 風は北西方向。完全風上ではないものの、煙は花火後方に流れていく、こことしては相当の好条件。機材の方もカメラ二台に三脚二本と、電車遠征の割には今期初の重装備(笑)で気合いを入れる。
 まだ空が明るい19時10分スタートというのが何とももったいない。なぜなら開幕はいきなり磯谷煙火のワイドスターマイン。それから30分ほどは撮影にならないので観ているだけの鑑賞タイム。
 豊田を見始めてしばらくは、芸術協会の5〜10号玉がふんだんだったが、今でははそれほどその玉数は多くない。長野えびす講などもそうだが、単発玉からスターマインへという転換なのだろうと思う。
 地元磯谷煙火をはじめどの煙火店も素晴らしいけれど、本当に久しぶりに、太陽堂田村煙火店の花火をまとまった量で見られて満足だった。茅野市の花火がなくなってなかなか同煙火店だけの花火大会を見ることができなくなっていた。競技会などでは割物2発、スターマイン1基などでしかなく、だから今回はしっかり堪能できて嬉しい。
 本家本元のメロディは久しぶりに間近に観られて良かった。以前より使用玉の種類が少ないようにも感じたが、終盤の各色光の宝石の一斉咲きはスピード感もあり圧巻。これだけの量で大小一斉に咲き揃うのはどうやっているのか?などと思うまもなくフィナーレだ。メロディ以外でもかなりの出し物を担当しているわけだが、使っていない種類の玉がまだあるから底が深いと思う。
 ラストの青木煙火の5箇所打ちは、設定と打ち方だけは素晴らしいけれど、少々期待はずれだった。というのもいちおう5箇所から打っている下層部の壁状の弾幕は凄いが、上空に打ち上がっている玉が薄い。しかも終盤は親星が見えないような暗い玉でそれもセンターの打ち上げだけ。これは(写真や動画で見る限りは)昨年の方が良かったと思う。
 5社5様の、凌ぎを削るというか、他所には負けないというか、そんないずれも力の入ったスターマインがどれも見物で、はじめから最期までずっと幸せな時間だった。
 陶然とした気持ちで片づけていると、レンズに相当量の埃が着いているのに仰天した。足下はアスファルトと芝。後ろにはフェンスがありその後ろも舗装道路。風は後ろからなのに、どこから土埃が来るんだぁぁぁ?
 おいでんは見続けたいと思う大会だけど、観覧場所確保が難しいので誰にでもは勧めてこなかった。私もお席が確保できる限りは今後も何度も見たいと願っている。
 一泊して翌日も素晴らしい快晴の朝だった。駅に向かうとちょうど通勤、通学の時間帯。それで平日、とようやく日常を取り戻す。昨晩の花火にいたく陶酔した夢うつつの至福の時間も終わりで、こうして日常と現実に引き戻される。花火に酔いしれているあの素晴らしい時間がいつまでも続けばいいのにと願うが、それはこうして叶わない。現実に醒める時がやってくるからこそ花火に没している時間が尊いのだ。

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