花火野郎の観覧日記2014

観覧日記その5 6/2
第33回 横浜開港祭ビームスペクタクルinハーバー

  
神奈川県・横浜市


    

    

    
   
 2010年観覧以来の4年ぶり。催事場のひとつの臨港パークはとっちらかったような大混雑だった。期間中のイベントも花火だけでなく多彩だし、やはり開港祭は横浜一番の祭典なのだと思う。
 同じ場所を使う「神奈川新聞花火大会」は今やこのエリア全体が有料になっているからこれほどの混雑にはならないが、同大会の少なくとも2倍や3倍の客が入っているといってもいいだろう。しかも平日にも関わらず花火開始が近づくに連れてどんどん人が増えていく。飲食やイベントのためのブーステントも遙かに多く、様々な食べ物が並んでいる。そんな人混みや美味しい匂いの合間を縫って、仕事帰りの私は観覧場所を探す。仮設ステージ前の芝生広場はもちろん海方向の見通しが良さそうな所はとうに売り切れ中。それにステージ近くに陣取ったとしても仮設の有料席の見切りが高くてその後ろからはステージ上は見えない。日没して暗くなり、海上の台船が見えなくなる30分ほどの間にどこか落ち着き場所を探さねば。
 パーク最深部の最前列海際に台船の配置を確認しようと行ってみると、運良く一番前にいい場所が空いていた。しかし海上を眺めて速攻断念。「近っ、台船近っ!!!」。手持ちレンズは24ミリまでだったが、それではとても無理そうな間合い。とくにステージ裏の台船は「すぐそこ」感が半端なく、もっと後方に下がらねば。
 臨港パーク一部には有料席が設けられ、ステージ前のペア花火観覧席が9000円と、30分足らずの花火を見るにしてはもっと物量の多い神奈川新聞花火大会以上のお値段に驚く。他にも国立大ホール前には以前はなかった区画有料席があり、こちらも一人3000円。映画鑑賞より高い…。場所取り不要とはいえこの高価格設定に前売りではけるはずもなく当日券も出ていたみたいたが、とても手が出ない。高いか適切か?は個人の主観だろうが私には無理。
 平日だし間際だしということか誰にも知り合いに出合わなかった。臨港パークはその場所も行きも帰りも激混みだから避けたという愛好家も多いのだろう。あらかじめグーグルマップなどでずいぶん検討したけれど、大桟橋、赤煉瓦、象鼻など風上方向の遠くからの狙いもいいけど臨港パーク以外でこれはという観覧場所が決められなかった。結局潮入りの池周辺の芝生エリアに確保。本日は台船2隻の配置から、神奈川新聞の時と同じ位置は使えない。しかも池の周りにもみっちり観客がいるし、何かのブーステントが池の近くに多数あってどうも前景としてはごちゃごちゃしてぱっとしない印象。アーチ橋も前景としてはいまいち。とにかく両方の台船からいい具合の間合いを取ることに気をつけた。仕事帰りなので最低限の撮影装備。しかしいつも三脚を預けておくコインロッカーが100円値上がりして600円になっていたのに驚く。つか3パーセント超えているぞ。まぁそういう値上げは数多い。この間まで5%の税込表示だったその価格に+税とかそれって早くも13%先取りじゃないか(TT)。
 とりあえず画角から天地は大丈夫、2隻で打っても納まりよくいくだろうと予想される場所ではある。もう少し視点が高い位置も検討したが、そちらはあとでモロ風下になってしまったので止めて正解だった。
 日中はずっと快晴だったが海縁に来てみると大気状態はいまいちみたいだ。逗子の時と同様に湿り気を感じるし、打ち上げ方向の空は対岸にもあまり灯りがないのに、パーク内の様々な照明を反映して赤っぽく色がついて見える。なんとなくモヤっているかなぁ。
 ビームスペクタクルinハーバーは20時20分開始だが、最初の5分はとっちり音楽だけ。打上は25分過ぎからだった。まずは後方台船から、単発やスターマイン。長野産の割物、多重芯がけっこう使われてていた。その後は前方台船との交互の打上から同時打ちになって終了。途中また音楽だけ(電飾やステージパイロのみ)の時間が長く、花火の正味は20分くらいだろう。開幕7号は華キキョウ芯さざ波菊。うーむ、やはりすっきり見えない大気だ。暗くて色が悪い。1発目からこれか。
 前方台船に打上が移ると派手な星の曲打ちが担当煙火店らしいパフォーマンスだった。って逗子で観たばかりだけど。間合いが近い分、扇に飛ばす星は巨大で観客ウケは抜群だ。
 打上開始までは西の押し風でいい案配だと思ったていたのに、花火が始まる頃には東の弱い逆風。中盤は煙がそうとう停滞してその中に打ち込む時間が長かった。わずか30分の開催時間のうちに終盤は逆風が強まって、パーク内にはばらばら燃え殻が落ち、火薬の燃える匂いがたちこめた。ステージを正面に見るようなあたりはステージ上でのフレイムなどの演出と相まってそうとう煙になったと思う。
 私も風下じゃないが風下ぎりぎりくらいの位置。中盤は絵にならなかったが、ラスト近くは風が強いせいで意外とクリアーだった。後方台船の煙は前の台船のより低い開花空間の上を流れていくからあまり被らないし。最後は前後台船とも銀一色の締め。芯ものの銀冠がよくキマっていたが、後方台船の物量がやや薄かった。以前はもっとドカドカ打っていたがなぁ。
 地下鉄の高島駅経由で21時30分頃の新宿ラインで帰るが、総武線快速の人身事故のあおりをくらって遅れ気味で帰宅。この花火も平日開催なのに加えて終了が21時近くと遅いのが玉に瑕か。なにしろ先週の逗子の花火が打ち終わった時間に始まってすらいないのだから。週明け早々フルタイムの仕事プラス花火観覧はちょっとお疲れである。
 遅い時間のニュースでこの開港祭の模様をやっていた。各地で夏日、真夏日、猛暑日で熱中症からみのニュースの一環。横浜も気温が上がり、主催者は予想外の熱中症対策に追われたらしい。肝心の花火はステージを正面に最初の1発目のみ放映した。
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