花火野郎の観覧日記2015

観覧日記その24 11/1
2015 いばらきまつり フィナーレ花火

  
茨城県・茨城町

   

賑わうメイン会場
  

模擬上棟式で餅や菓子が撒かれる
  

10号筒
  

秋晴れの下で準備中
  

5号とワイドの打ち上げライン
  

昇分火付四重芯引先青光露

錦八方青緑
  

イルミネーション

水色千輪

光の波紋
  

三重芯引先青緑
  

八重芯錦八方レモン紅変色

昇小花付五重芯冠先緑点滅

ミュージック・スターマイン

ミュージック・スターマイン
   
 自宅を9時過ぎに出て現着は11時頃。宇都宮近くまで下道を使っても車で2時間程度の距離だ。最初に冬場のイベントで来たときは水戸駅からのバス便。これが現在は運行時刻が変わって花火終了時間には水戸駅への終バスが出てしまうというもので使えないと思ったが、行き先が水戸駅でなければ(鉾田駅とか)他にもバス便があるらしい。
 昨年は帰りにあわや高速道でガス欠、と燃料の見込みを誤ったので本日の走行分だけ前日に注ぎ足して万全を期す。1時間早く着いたものの、やはりメインの茨城町役場の駐車場は満車だった。なんでも午前8時前にはメイン会場は満車。正午までには全ての臨時駐車場も満車になったらしい。花火が有名になったのかアイドルグループを呼ぶからかわからないが、町側としては昨年より来場者が増えることを見越して臨時駐車場の数も増やしたわけだがそれでも足りなかったようだ。打ち上げ場所脇を通る16号線沿いには路駐も数多く見られた。後で聞くところによると花火を見ずに夕方で帰ってしまう地元客も多いようで、花火開始1〜2時間前からなら入れ替わりに入庫できたみたい。
 私は打ち上げ時間帯の風向き予報が東だったので、最初から祭りメイン会場と花火を挟んでちょうど反対側。風上になる涸沼方向の農道に向かった。そして昨年と同じ場所に車を駐め、昨年と20メートルも離れていない場所に三脚を仮置きした。あとで打ち上げ場所を確認してから微調整しよう。すでに同じ場所に知り合いの愛好家が数名到着していた。この時点では風向きはメイン側からで、はたして予報通りに向きが変わるのかどうか。
 その知り合いの愛好家氏5、6名で田圃の中をまっすぐに続く舗装された農道をメイン側に向かう。その途中で打ち上げ場所を通りがかる。この道は生活道らしく、夕方ぎりぎりまで通行止めにならない。まず10号の打ち上げ場所が途中にあり、すでに玉は装填済みのようだった。そしてもう100メートルほどメイン側に5号単発とスターマイン、ワイドスターマインの打ち上げ列がある。ちょうど野村花火工業のスタッフが5号筒や扇打ち用の特殊筒を設置している最中でご挨拶する。ここで思いがけず居合わせた愛好家氏全員に、打ち上げプログラムをプリントした用紙が配られた。愛好家向けに野村花火のご厚意で用意していただいたらしく恐縮である。昨年はこれが1枚しか無く、写真で撮った後メールで拡散したり書き写したりしたものだ。打ち上げ時には玉名をアナウンスするわけだが、まつりのチラシにも玉名を記載してもらえれば、より客にとって花火が身近になると思う。
 メイン側には午前の時点では三脚も少なく、他の愛好家にもあまりお目にかからなかった。あらためてメイン側から打ち上げ列を確認すると、ワイドスターマインの設置列のちょうど中央に10号筒群があるのだなとわかった。ワイド打ちの巾は200メートル弱だろう。
 その後は多くの来場者で賑わうまつり会場の出店をつぶさに見て回った。ステージでは戦隊ものショーの真っ最中。ステージ前は黒山の人だかりだった。会場全体の人出は昨年以上ではなかろうか。午を迎えてメイン会場で買い食いの食事。物産のお店や、体育館での児童による書道や絵の展示も閲覧して過ごす。午後には会場内のお立ち台から模擬上棟式として菓子や餅撒きが行われて盛況だった。
 いったん裏手に戻って、ロケハン結果から三脚位置を10号筒群の真裏に移動して決定。14時から16時頃までは車の中で昼寝。夕方メイン側にトイレを借りてまた打ち上げ場所を通って戻るところで、現場で最終点検をしている野村社長に出逢い、しばし話をさせていただく。前年よりやや予算が増え若干増量したとのこと。打ち上げプログラムは写真の通りだが(拡大可)、10号2発、5号8発を交互に繰り返し、途中にスターマイン1基、ラストに10号3発入りワイドミュージックスターマインという流れ。後で昨年度のプログラムと比較してみると2014年の出し物は26番まで。それが今年は34番までと8つ増え、中盤にもスターマイン1基が新たに加えられている。10号はミュージックスターマインに入る3発を含めて総数25玉。
 観覧場所に戻ると16時を過ぎていて、暗くなりきらないうちに準備にかかる。この時期に野村花火の名品がある程度まとめて観られる、という評判からか、午前中に来ていた愛好家だけでなく三脚の並びにはさらに三脚が増えて多くの知り合いが到着して準備していた。前日の名古屋港の花火からの連続観覧組も多くいるようで、皆さんタフだなぁ。正面のメイン会場からは賑やかなサウンドが聞こえ、ブーステントの灯りでその一帯だけ別世界のように浮かび上っている。田圃のまっただ中の私たちの周りは次第に手元も見えないほどになる。夕方車に戻ってからは防寒をやり直し、まだフルアーマーじゃないけれど今季初のダウンと使い捨てカイロを使用。次第に空気も冷たくなって日中との落差が厳しい。背後の農道には見物のための車が次々に路駐の列を伸ばしていく。
 18時近くなってアイドルグループのステージも終わったらしく静かになった。18時を5分ほど過ぎたところで最初の10号四重芯が上がってスタート。メインでは玉名をアナウンスして打ち上げているようだが、そこまでは聞こえないので漆黒の闇夜に唐突に曲導が立つ。
 10号筒は遙か遠くに見えていたのだが今宵の押しの風にもかかわらずその開花は高くてでっかいなぁ、と感嘆しながら観覧。10号単発って本当にゴマカシが効かない。後にワイドスターマインも控えているが、1発がその全てという単発打ち上げはやはり何にも代え難い。風向きは打ち上げ当初は上空で南東、途中から南から南西くらいの若干横流れ。5号域では南東くらいだった。当初10号の星がまっすぐ落ちていたのが途中から右方向に少し流れ始めた。
 カメラは2台で昨年同様に画角固定で10号を撮るものと、追いかけて撮るものと振り分けた。10号を下から上まで撮るに、同じ位置の昨年のデータから24ミリ固定で足りると思っていたが、固定画角で撮っている方は途中で写りを確認すると盆が画角の天に付いてしまっているものがあり、高いなぁと更に20ミリくらいに調整。玉によってはハミ出しているのでは?とハラハラするくらい。
 大気は冷たく、湿気寒い感じだった。ダウンの表面がうっすら濡れて、打ち上げ順が記載された用紙もヘロヘロになっていた。
 同じ玉はひとつとして無い10号に酔いしれているうちの30分はあっという間だった(途中ゲスト玉数発あり)。終了時間は18時34分。開幕は四重芯、10号単発は五重芯冠菊でラストを迎え、続くワイドミュージックもなかなかに玉数も多く見応えがあった。こちらではワイド列の花火より10号の方が近いのでひときわスターマインの上空に聳える開花は圧倒的だった。今年度は水戸市や大洗町のイベントにはじまり野村花火を観覧する機会は多かった方だけれど、年内はまとめて見られるのはここが最期かな。そう考えると大晦日の野村劇場があったことが本当に懐かしく思われる。それは無くなって久しいが、この茨城町や大洗町の花火がそれに代わる素晴らしい打ち上げに発展してくれればと願う。
 満足して片づけている間に付近で見物のために路駐していた車は居なくなった。機材の積み込みを終わってナビをいじっていると残された車は私のだけ。みんな撤収が早いなぁ。帰りは役場近くの奥谷交差点を頭に少し詰まったが、そこを通過すると快適に茨城西ICから帰宅。
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