花火野郎の観覧日記2016
観覧日記その28 11/23
第111回 長野えびす講煙火大会
長野県・長野市
打ち上げ現場
中央の10号筒は10号10発一斉のもの
個人協賛スターマイン
全国10号玉新作コンテスト
昇り曲導付天竺牡丹
有限会社菊屋小幡花火店
全国10号玉新作コンテスト
昇り曲導八重芯レインボール
株式会社斎木煙火本店
全国10号玉新作コンテスト
新緑〜煌きの花〜
新潟煙火工業株式会社
全国10号玉新作コンテスト
夢幻の花
株式会社山内煙火店
全国10号玉新作コンテスト
初夏八重咲の花
有限会社菅野煙火店
全国10号玉新作コンテスト
希望の花
有限会社太陽堂田村煙火店
終日曇りと、雨や雪の予報が出ていた数日前より良くなったが、なにより気温が5度以下という厳寒の予報。住処では早朝から猛烈に風が強かった。道中の高速道も横風にハンドルを取られそうになる中を走行。これまであまり無かったが、既に落葉した木の葉が路上に積もり、それが車の走行と強風に舞上げられ、落ち葉が降りしきり、舞い踊る中を走り抜ける感じだった。
途中の小諸や佐久あたりでは青空だったが、長野市内は予報通り曇りながら重い曇り空ではなかった。それでもフロントグラスに少し水滴が付くほどの降りはあった。
現着は(車を駐車したのが)10時30分過ぎ。降りるやいなや、こりゃいかん、と着いたそばからフル装備で防寒。陽射しもあって暖かい日なら、えびす講の日中はフリースジャケット程度で過ごせるのだが、今日は駄目だ。ヒートテック上下にダウン。あとで下半身もダウンのオーバーパンツ着用と、近年のえびす講の日中ではしたことのない重装備だ。しかも風が冷たく手袋やハンドウォーマーとして使い捨てカイロも早々に解禁。ずいぶん昔のきりきりと寒いえびす講煙火大会が戻ってきた。
河川敷の樹が切られた、とネットで知り、まさかあの川岸のポプラが。。と心配しながら犀川を渡るとちゃんとそれはあった。胸をなで下ろした。伐採されたのは河川敷中程に何本か立っていた樹の方だった。まだ切り口が新しく本の数日のうちのことらしい。
個人協賛も申し込んであるが、場所取りをお願いした地元の方が早朝から来て世話をしてくれているのでなるべく早めにとやって来た。既着の写真/動画愛好家氏の三脚が林立する中に参加。相変わらずの三脚の壁である。警察のお達しか、堤防道路側に三脚の脚も荷物も出してはならぬ、ということで、堤防斜面側に全てを置いた。日中でも息が白く風も強めで、堤防斜面に突っ立っているだけで押し倒されそうな風だった。三脚をおいた後は、車でしばらく休憩。
機材を運んで13時をまわってから、打ち上げ現場を観させて頂く。吹きさらしの河川敷現場は凍る様な寒さで、花火師さん達も震えながらの作業の様子。身体を動かしていなければ居られない感じだ。
設置は全体に昨年より若干上流寄りになっている。例えばスターマイン付きの10号10発一斉では、一番左端が前年比で30メートルほど上流側から始まっているとかだ。ミュージックワイドは後列の信州煙火が若干幅が広くなっていた。
それにしても盛況な大会になったものだと驚く。打ち上げ中は河川敷の露天商が建ち並ぶ通路はぎっしりの客でひしめいていてびっくりだった。寒い時期の開催ということで、20年も前なら日中は花火愛好家を含めて河川敷にいる客はほぼゼロ。露天商は10軒くらいだった。花火開催中も堤防通路も斜面もまばらだったのだから、すっかり初冬の有名な大会になった。そういえば、東京都内、JRのターミナル駅にもこの大会のポスターが貼られていた。
ミュージックスターマイン
紅屋青木煙火店
ミュージックスターマイン
紅屋青木煙火店
ミュージックスターマイン
紅屋青木煙火店
10号玉10発一斉打ち
紅屋青木煙火店
ミュージックスターマイン
信州煙火工業
ミュージックスターマイン
信州煙火工業
ミュージックスターマイン
信州煙火工業
大スターマイン
信州煙火工業
8号玉100発
信州煙火工業/紅屋青木煙火店
8号玉100発
信州煙火工業/紅屋青木煙火店
8号玉100発
信州煙火工業/紅屋青木煙火店
10号玉10発一斉打ち
信州煙火工業
プログラムももの凄く変わった。今回は全部で38本のプログラムになっているが、2000年台初めののそれをみると90番余りまでと遙かに多い。現在は個人協賛、ミュージックワイド、エンディング8号100連発フルワイドなど、大型の出し物に以前の単発打ちやスターマインが束ねられてひとつになった形だ。その分総数が減っている。今回驚くのは圧倒的にスターマインが主流で、7号10号5段打ち、10号3段打ちなど、単発割物プログラムが激減していることだ。単発打ちで各煙火店の持ち玉ラインナップを観ることが出来たのがかつてのえびす講の醍醐味だったが、やはりスターマイン人気か。以前感嘆したのは、もっとプログラムが多かったときも、1つとして、同じ玉、同じスターマインが上がらないことだった。
撮りは現在訳あってカメラが1台しか無いので三脚も1本きり。レンズは16ミリからのズームと、14ミリ単焦点の超広角とをプログラムによって交換していく段取り。このレンズ交換がけっこう忙しかった。2台あると楽なんだけど。
風は予報通り北東風で、煙を常に奥に流してくれて、寒いことを除けば最良の観覧条件だった。吐く息がレンズを曇らせないようにカメラを覗いている時は息を止める感じ。途中青木煙火、信州煙火とも打ち上げ場で小火発生らしく短時間の中断があった。
ミュージックスターマインは体感の第一印象としては、「短っ」。私は動画ではないから所要時間を計れないが、以前と比べて撮影カットの数がかなり少ない。以前より増しに高速連射だから、それでカット数が減ったということは所要時間はかなり短いと思う。どちらも星打ち、トラ打ちにもの凄く複雑な演出と物量を割いているが、その分上に上げる玉が少ない感じだ。どこで次のカットにと考える間もなく怒濤の畳みかけであっという間に終わった。
打ち上げ全終了は20時僅かに前。やはり寒い時、その寒さに耐えても見続けるだけの価値ある大会だと思った。すぐ前に陣取る一行がカセットコンロを使って、終始鍋物を囲っていた。終了後は食べきれなくて余った分を周りの客に振る舞ってくれて、私も片づけが終わったところでご相伴にあずかる。冷え切った身体がほどけていくような熱々のお裾分けが美味しかった。感謝。
長野インターinは、裏手に居た昨年よりやや遅く20時40分。途中横川SAで遅い夕食休憩して帰宅は23時30分だった。途中で降雪警告が出ていたが降られずに済んだ。道中は曇り空でもなかったので雪は大げさでしょう、と思って寝たら目が覚めて外を見るともう積もっていた。予報通りの東京では54年ぶりの11月に初雪という朝だった。
帰って撮りを見るに魚眼を使うのは私的にはもってのほかだが、そこまで行かなくても地平が湾曲しない程度の超広角でも「至近距離から広角で無理矢理に収めた絵は、どうしてこうも“美しくない”のだろうか」。眼で見ている花火はとても綺麗なのに、
INDEXホームページに戻る
日記のトップに戻る