花火野郎の観覧日記2016
観覧日記その27 12/5〜
お台場レインボー花火 2016
東京都・港区
12月10日
この地でお台場レインボー花火が初めて開催されたのは2007年のことだから、けっこう長らく存続してきたもの。継続して観覧して来られたのはありがたい。今年は大晦日まで12月中の毎土曜日開催だから5回もある。初回は秩父夜祭りで不参だったので2回目の今日から観覧。午前中は仕事で、いったん帰宅して休憩してからお台場に向けて出直す。朝から一日中北風が強く、花火開催時の予報も北北西風速4〜5メートルくらい。レインボーは過去に強風で中止を喰らっているので、風強過ぎも気になる。そして今期のいくつかの撮影場所候補の中から、風上順風側になると思われる竹芝ポイントをチョイスして迷わずそこに向かう。つまり今夜はブリッジを渡っていないというわけ。2時間ほど前に現着するがやはり風が冷たく、三脚を建てた後は近くの建物内に避難して時間を潰す。
同じ場所には10名くらい花火や夜景狙いの写真愛好家が居ただろうか。開始直前になって観覧客も集まってきた。立ち入り禁止の多いこの対岸の「埠頭」では竹芝が唯一海の近くで観られる場所だ。もっとも海縁は船着き場で乗船客しか立ち入れないので、見物人である我々は一段上がった後方位置の送迎デッキのような場所になるが視点は十分高く、なにより広いので撮影位置は自由に確保できる。立ち位置によっては大きな船が横付けしてしまうと視界が塞がれるので状況で判断したい。
花火の出る地点は昨年のデータや12月3日初回分の写真をネットなどで見て割り出す。微妙な台船の停泊位置の違いで多少調整。実際に出てもさほど見当違いでは無かった。
カメラは1台で、竹芝側からだと間合いは2,500メートルほど。横位置で100ミリを超えるくらいの望遠領域なので、マミヤの望遠ズームを使用。竹芝から見るとブリッジからフジテレビ社屋までの間で花火が上がるが、どう構図を決めるかで出来上がりが分かれる。私はフジテレビ社屋をバッサリ切り捨てて、ブリッジと、グランド日航東京ホテルと花火だけの構成。
予算が潤沢なのか、終盤まで例年並みの感じで進んでいたのだけれどその終盤になって、これまでにないくらいの量の錦冠の連打だった。そこから銀冠に変わっていくのはこれまでどおり。錦冠ではまだ打つの?というくらいで驚いた。途中も例年より曲打ちの類が多めだなぁとは感じていた。
竹芝はゆりかもめで新橋からわずか2駅目だからさっさと帰れる。新橋駅界隈で夕食してから帰るが、上野東京ラインで1本とお台場レインボー花火は私にとってはアクセスが良い。
12月17日
朝一で新宿のニコンサービス。センサークリーニングとかメインカメラのお疲れ様メンテナンス。10時30分オープンに一番乗りしてもメンテ所用時間は90分ほどで、もう少し後なら2時間半から3時間待ちになるところだった。それを受け取ってから台場に向かう。13時過ぎに台場に着いて、それからシネマメディアージュで映画を観て時間を潰す。先日封切りしたばかりの「ローグ・ワン」。ここで一番サイズの大きい劇場を使うのだが客は私を入れても30人に満たなかった。土曜の午後の話題の新作で、だ。このシネマメディアージュお台場は2017年度2月で閉鎖になるらしい。お台場みたいに人が押し寄せる場所なのに、今では映画館に客が入らないのだろうか。思えば昨年のレインボー花火でもここで「STAR WARS」を観たわけなのだが、同じように封切られたばかりの話題作でやはり30人足らずしか客が居なかった。新作をかけても半年も経たずにレンタルされるようでは、特に若い世代では焦って高い料金の洋画の劇場公開を見るまでもない、という時代か。しかし同時にやっているハリーポッターの新作は客がはいっているようなので作品にも因るようだ。
映画を観終わると16時30分を過ぎていた。今回は最初から決めた撮影場所に向かうつもりでデックスの歩道を歩いていると、昨年使った観覧場所を通りかかるのだが、こんな時間ではもう売り切れと思ってそちらを見たらまだ余裕があるではないか。それで予定変更して映画館の近場で観覧する事にした。風向き的には北北西で風下にはならないが横風といったところ。
なにやらビッグサイト近くで花火がらみのイベントがあったらしく、18時を過ぎて花火の音だけ聴こえて来たが、ちょうど方向的には高いビルの向こう側でまったく見えなかった。5分ほどだっただろうか。後でそちらとレインボーと梯子をかけた愛好家氏がやってきた。近いので時間的には余裕か。
前景の屋形船の集まりが悪いなーと思っていたら、18時を過ぎてから急に集まりだして賑やかになってくれた。花火は昨週と大体同じと見た。終了後夜景を少し撮って時間差で帰ろうとしたのだが、やはり最寄りのゆりかもめ駅では2〜3本見送って待たねばならないほどの混雑だった。先週同様に新橋界隈で食事をしてから帰る。思えばカメラのメンテに予想より時間がかかり、かつ映画のスタート時間等等時間が押せ押せで昼飯を食べ損なったのでかなり腹ぺこだった。
12月24日
先週撮るつもりだった場所。ここは2014年に撮ったポイントのアレンジだ。この近郊も様々な建物の建設が進み、東京港を取り巻くふ頭の中では最も変貌著しい場所だろう。2014年には工事中で気にも留めなかったが、ここはつまり例の「豊洲市場」の直近だ。建物が完成した後の顛末は語るまでもなく、未だ容れ物だけが存在している状態。しかしこの豊洲埠頭がかつて東京ガスの敷地だった頃は、周辺には有明のテニス競技場、船の科学館以外の建造物は無く、広大な平らな埋め立て地だった。レインボーブリッジすら無かった。当時は豊洲は埠頭の根本からもう立ち入れなかった場所なのだから、今はその突端に立てている事自体が私には驚くことだ。現在では隣の有明埠頭と先端同士を繋ぐ形で484号線道路が通り、交通量も多い。その利便性は飛躍的に高くなっている。豊洲埠頭の突端も晴海のそれのように公園ほどではないが、散策路と広場が造られるようだがまだそれは造成中。出来上がれば海縁に出られると思う。そのレインボーブリッジはワイヤーのところの電飾がいつもの緑から赤になっていてこれもクリスマス仕様か。芝の東京タワーもカラフルな電飾をまとっていた。なんでもラグビーの2019年ワールドカップ日本大会開幕まであと1,000日となったことの記念ライトアップとか。
想定した絵柄はレインボーブリッジに繋がる首都高速の高架道路をあしらって、アーバンなんちゃらな花火風景。もちろん事前にストリートビューでアングルの検討は済んでいるが、細部は現地で微調整。現地は道路脇の歩道で身を隠すところもないので、1時間ほど前の到着。
花火内容はサンタやツリーの型物ふんだんでクリスマス仕様。点滅星を使ったキラキラまたたくクリスマスツリーがファンタスティックで素敵だった。今回はなぜかラストの銀一斉が無かった。同じ場所には夜景や花火を待って多くの見物客が集まっていた。帰りのゆりかもめ線には歩く距離があったのでずいぶん時間をシフトして先週より遅い時間に乗ったのに混雑が解消されてなかった。クリスマスイヴだからかな。また新橋駅近くで夕飯してから帰る。
12月31日
別の撮影場所を考えていたけれど風向きの関係もありオーソドックスにお台場から。往きにゆりかもめに乗ろうとしたらなだれのように降りてくる客が。何があったんだ?とよく考えたらビッグサイトでの「コミケ」かぁ。そういえば大晦日にお台場に来た事はなかった。
大晦日なのでもう仕事納めしたであろう屋形船が少ないと読んで、海辺に出る事にした。足下からすぐ海が拡がっているが、屋形船が多いこれまでは海面がそれで埋め尽くされている。それらが少ない今夜はブリッジや夜景、花火の反映が広く映り込むと期待したのだ。そしてブリッジの2本の橋脚の真ん中から花火が出る位置を正確に決めて撮った。
最終日スペシャルか、茨城産か山梨産?と思われるイルミネーション玉がたくさん入っていた。曲打ちも数多く、内容的には3日は観ていないけれど私が観た4回の中では一番良かったと思う。終わってから台場駅に向かうとヒルトンホテルとかアクアシティ周辺の広場は団体でも入っているのかもの凄い数の中国人観光客で埋め尽くされていた。その後上野駅で年越し蕎麦を食べてから戻りの電車に乗る。これで本年の花火は撮り納め。カウントダウンとか無しに自宅で新年を迎える。そういえばカウントダウンと花火のイベント物は2001年末以来長いこと観ていない。
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