花火野郎の観覧日記2017
観覧日記その22 11/5
2017 いばらきまつり フィナーレ花火
茨城県・茨城町
10号・昇曲導付五重芯変化菊 |
10号・青の華 |
10号・光の花園 |
10号・幻想イルミネーション |
10号・煌めきの花 |
10号・錦八方黄金点滅 |
10号・大錦先紅点滅 |
ミュージックスターマイン 大空へ願いを込めて |
ミュージックスターマイン 大空へ願いを込めて |
ミュージックスターマイン 大空へ願いを込めて |
前日の土曜は夕方から茨城県を含めて東京、千葉、埼玉でもまとまった雨が降ったので翌日が少し心配だったが、満月を迎えた晩の21時頃には快晴の夜空に月が煌々と聳えて眩しかった。
朝からの好天に誘われるように例年より少し早めに出かけたら予想より早く9時過ぎに現着してしまった。それでももう祭り会場には開始を待つ客がたくさん来場していたし、町役場の駐車場は既に満車で近くに路駐せざるを得なかった。空きが出たら入れようと考えていたのだが、昨年までは夕方にはお客が入れ替わり駐車できたのだが、今年はなかなか空きが出なくて、最初に路駐した場所からとうとう動かせなかった。
メイン側に1本、裏手に1本と三脚を置いて場所取り完了。しかしこの時間では花火目当ての愛好家氏はほとんど来ていなかった。
花火写真家としては日中はすることもないので、祭りを楽しんだ。花火見物料がわりに茨城町畜産振興会提供の焼き肉(有料)をたくさん食べたり、お米の無料配布に行列したり、卵や野菜といった物産を買い込んだりして過ごした。
会場は昨日の雨で足下が悪かったが、多くの客が早朝から詰めかけていて、各ブースは飲食物の用意が間に合わない様子だった。ステージ前も終日お客が絶えず、賑わいが途切れない一日だった。この町が水戸駅にもう少し近かったら、何倍もの客が訪れるかもしれないが、現状でけっこうお客がひしめいている状況だから、キャパ的にほどほどなのかもしれない。
打ち上げ場の方を見ると、いつもなら単発やスターマイン系より早く準備される10号筒がいつまでも用意されなかった。昼休みに入った野村花火のスタッフに尋ねたところ、昨日の雨で筒場の場所でぬかるんでいるため、しばらく乾くのを待ってから建てるとのこと。
祭りを楽しんで腹もふくれると、まったりして、「もうメイン側でいいか」と裏の三脚を早々に回収。取りに行っても他の愛好家の三脚も車もひとつもなかった。午後になって集まり始めた各地からの愛好家氏たちとあちこちで歓談して過ごす。
その後車で仮眠していると、陽射しの強かった日中は、表裏と三脚を運ぶだけでひと汗かいたくらいの暑さだったが、夕刻が近づくに連れて冷えてきた。撮影に向かうときにはアウターは今期初のダウンに着替えた。使い切り懐炉やらも用意した。
撮影場所は昨年とほぼ同じで、予報通りの風なら申し分無かったのだが、風は予報と間逆の南南東の風で、けっこう煙にやられてしまった。裏手は日中誰も三脚待機が居なかったが、結果から言えば裏手が順風。風読みでは初めて失敗した感じだなぁ。全ての予報に反して現地の風向きが全然違っていた。予報通りの風にならないじゃないかと思ったがもうスタンバっていた頃なので、そこから撤収して裏手に回るほどの機動力が無かった。開始前にドローン?と思われるが2機ほど、ちょうど裏手の上空あたりで空中静止しているのに気が付いた。それはすぐ忘れてしまったが、撮った写真を見ると何度か飛行している状況が写り込んでいた。
打ち上げは玉名を読み上げながら丁寧に進められる。開幕はおなじみのいきなりプログラム。今宵は五重芯変化菊。これが近年久しぶりに観る「決まった玉」だった。まず綺麗な球形で各層が揃っていて素晴らしい開花だった。五重芯クラスだと滅多に観られない上に、かなりの完成度で決まるものはなかなかお目にかかれない、これは眼福。
続くいずれの10号玉も見事で、響き渡る爆裂の振動波とともに絶対の存在感を示していた。多重芯はラストに四重芯が入り、これもなかなかの開花で冒頭の五重芯とは各層の色を変えたものだった。今や八方咲き系のバリエーションだけでも野村花火はかなりの種類の持ち玉を有しているので楽しめた。
気に入ったのは野村系ではあまり見られない千輪ものの光の花園。あとは青の華だ。野村花火のブルーの綺麗さを遺憾なく発揮した玉で、万華鏡のような凝った造りではないがシンプルに綺麗な一玉。
カメラを用意してからほどなく、出しておいたプログラムの紙とかヘロヘロになっているのに気が付く、アウターの表面や三脚の脚もしっとり濡れ始めていた。昨日は相当降ったらしいので夜になって気温が下がると共に、かなり湿気が上がって結露の心配が出てきた。カメラを早めに出して馴らして、撮影中も何度かチェックしたが、曇ってはいなかった。しかし終了後レンズを見ると、途中何度か確認したのに結露で真っ白だった。うはぁどこから曇っていたのだろう?カメラの液晶では確認しきれなかったので自宅でPCで見てみると、ラストのミュージックワイドの途中から曇った様子。まぁ全編煙まみれだから惜しくもない。そこまでの割物がちゃんと撮れていて良かった。
止め打ちの雷が上がって、片づけているうちに愛好家氏の大部分がもう居なくなっていた。皆さん撤収が早い。着替えたりトイレに行ったりしてから車を出す。順調な帰路だが上三川で4号バイパスに降りたところで、やはり3連休の行楽帰り渋滞かしばらく詰まった。
文化の日を境にネットで飛び交っていた、“翌2018年の大洗町「海楽フェスタ」ではフィナーレの花火が行われない”、という噂だが、それは本当だった。発端は11月3日に同町で行われた大洗商工感謝祭でのガールズ&パンツァートークショーあたりのアナウンスらしい。町からの公式発表が出ていないので真偽が判らなかったが、野村花火のスタッフからもそのように伺った。
もともとは海楽フェスタの前夜祭の花火として2014年から始まったもので、私はそこから毎年観覧してきた。翌2015年からはイベントの締めくくりの花火として開催されてきた。玉名を読み上げるのもアニメの声優が行うなど特徴を打ち出してきたのに残念。花火が取り止めになる理由は不明だが、無いことは確かのようで、私としては春先の一番の楽しみが無くなってしまった。ガルパンの熱烈なファンというわけではないので、花火が無ければこのイベントはもちろん大洗町にも出かけるきっかけを失った。夏の大洗町花火大会は在るものの、年忘れ那珂川の大晦日花火が無くなって以来、野村花火の珠玉玉が季節外れにまとめて観られるイベントだっただけに実に惜しまれる。
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