花火野郎の観覧日記2017

観覧日記その2 3/19
大洗春まつり海楽フェスタ花火大会

  
茨城県・大洗町


ステージ前は静かな熱気

マリンタワーと来場客

ガルパンテント村の
会場待ちの行列100メートル以上

観覧場所から釣り客の隣

10号筒群遠望

  

  

  

朝昼兼用のお食事。
生しらす丼がメイン

店の外はいつもの行列。自販機の
前の人くらいで食べるまで4〜50分
   
 早朝から天気も良く、大洗町に向けて車を走らせるのも心が躍るが、春らしくその陽射しはどこか霞がかかり朧げ。
 3月に入って事前情報が流れはじめているあたりから、昨2016よりさらに来場者が増えるのでは?と予想されていた。そのほとんどは花火目当てではなく、アニメやミリタリー系のおタク様達だ。大洗町を舞台とする肝心のアニメ作品はロングランとなった大盛況の劇場版公開もとうの昔に終了しているし一見タイムリーな盛り上がり要素があるとも思えない。しかし今まさに2017年12月公開に向けて全6部作にのぼる新作劇場版最終章が制作の真っ最中だ。つまりいまだ現在進行形の話題があるわけで熱は当分冷めそうになく、聖地のボルテージは上がるばかりなのだ。そしてこの祭りに合わせて、アニメのメイン声優陣が聖地に降臨するとあれば、現地は大盛況の朝を迎えているわけだ。
 海楽フェスタの前、2016年11月に開催された大洗町でもかなり規模の大きい年中行事の「あんこう祭り」では、やはり想定外のアニメフアンが押し寄せ人出は13万人に達した。水戸駅での臨海大洗鹿島線への乗り換え大混雑により、大洗町にたどり着けないという電車組ガルパンフアンもいたという。
 電車の方はこの海楽フェスタでは主催やJRで対策をとり、上野駅から大洗駅までぶち抜き直通の往復切符を上野駅で売ることにより、水戸駅で乗り換え切符を求めての行列解消につとめた。
 車で向かう者にはいささか不利になった。というのも昨年まで利用していた、会場や花火観覧場所に一番近い第4ふ頭の臨時駐車場が開催週になって使えないことが発表されたからだ。アニメ関連グッズを販売する「ガルパンテント村」を第4ふ頭に移設して拡大展開することになったためだ。大会本部で配布されている祭りのパンフレットの見取り図ではふ頭は臨時駐車場となっており、開催が近づいてから変更されたものと思われる。
 第4ふ頭は臨時駐車場として少なくとも4輪2輪でざっと1000台分と相当なキャパが在っただけに、これで近くて広い駐車場を失ったのである。今回は車組は、どこかの指定駐車場から観覧場所まではそこそこ長い徒歩を余儀なくされただろう。
 昨年までリゾートアウトレットの一角にあるまいわい市場の近くに設けられていたガルパンテント村は、行列する場所も無く手狭過ぎた。今回は出店数も増えたたようで、グッズを買い求める大行列を飲み込める広大な場所が必要だったわけで移設は致し方ない。
 花火目当てなら車組は午後に現地入りすれば、早く帰る客と入れ替わりに駐車しやすい。私はイベントの雰囲気も楽しむために昨年より早めの午前7時半に現着。イベント会場に一番近い町営駐車場は前日入りしたアニメフアンで昨晩から既に満車。次に近い海浜公園も満車。次いで文化センター(公民館)が空いていたのでこちらに駐めることができた。予定していた観覧場所までは徒歩2キロメートルくらい。15分ほどだ。サンビーチの駐車場の方が直線距離は近いが、機材をカートで運ぶために砂浜では困る。
 車の駐車場所を確保したあとは、イベント会場の賑わいの様子を見ながら観覧の場所取りに向かう。イベントスタートは10時でまだ午前8時前というに、マリンタワーの聳えるメイン会場のステージ前には早くも大勢の客が座り込んでた。最前列かぶりつきの客などいったい何時から来ているのだろう。フードエリアも朝食を摂るフアンでごった返していた。どの飲食ブースも早朝からフル回転で調理と販売対応に追われている。大会本部で花火カンパとともに玉名の記載されたパンフレットをゲットしておく。
 場所を移したガルパンテント村の脇を通って観覧場所に向かうが、午前10時オープンのテント村サイドには早くも長蛇の列が延びていた。90分以上の行列時間だ。昨年も撮った候補地に行くと多くの太公望の並ぶ中で三脚の先客が居た。私も釣り竿の並ぶ合間に三脚を据えて完了。午前8時前だった。後に釣り客に聴いたところ昨晩から日中、大洗港の釣果は芳しくなかったらしい。
   

開幕10号・五重芯変化菊

10号・錦八方牡丹

10号・万華鏡

10号・八重変化菊
   

10号・夜空の宝石箱

10号・点滅芯八方咲

10号・青変化牡丹

10号・銀山錦

10号・四重芯変化菊
   

10号・光のハーモニー

10号・冠菊先緑点滅
   

10号・五重芯変化菊

10号・大錦菊

スターマイン・大洗を彩る火の芸術

スターマイン・大洗を彩る火の芸術

スターマイン・大洗を彩る火の芸術
   

スターマイン・大洗を彩る火の芸術

スターマイン・大洗を彩る火の芸術

スターマイン・大洗を彩る火の芸術

   

10号・五重芯変化菊(音はついていません)
   

10号・イルミネーション(音はついていません)
   

10号・夜空の宝石箱(音はついていません)
   
 朝昼を兼ねた食事に大洗漁港まで足を運ぶ。やはり海の近く。新鮮なお魚を戴きたい。この辺りの店はたいてい午前10時オープン。私も漁協女性部が運営する店の外に30分前から先頭を切って並んだ。行列しているのは海楽フェスタ来場者ばかりかというとそうではない。漁港までは距離があるので、むしろフェスタとは関係ない、たとえば偕楽園の梅見から流れてきた、とかの観光客が多い。
 しばし海無しの埼玉県人にとってたいへんなご馳走を満喫した。食事後は近くのめんたいパークを見学したが、こちらも最初からこの場所を目指す観光客が多い工場見学もできる人気の施設だ。出来たての製品の試食コーナーは行列。私もそうだが辛子明太子は人気があるなぁ。
 車から2本目の三脚をピックアップして観覧場所に追加しに行く。イベントが開始したばかりのメイン会場もテント村も大盛況だ。午後は歩き疲れて車で休憩。同じ駐車場内に知り合いが数名いるのを見つけてしばらく歓談。途中小雨がパラついたがたいしたことはなかった。
 16時30分から着替えをして機材を運ぶ。車から機材の移動距離が数10メートルだった快適な昨年度とは違って、2キロ離れた車からいっさいを運ばなくてはならず、何かを忘れてもちょっと取りに行ける距離じゃない。その頃には北から北北西の予報に反して風向きはかなり東成分が強かった。
 観覧場所は海に突き出した吹きさらしなのでかなり風が冷たく寒い待ち時間となった。真冬並みの最大限の防寒体勢を整えていて良かった。夕刻になって観覧のために野村花火工業の野村社長もみえて、昨年同様に愛好家氏に交じっての歓談や記念撮影、サインなどにも快く応じていただいた。
 カメラは画角を変えた縦位置2台。今回はもうひとつコンデジの録画機能を使って、固定での丸録りを加えた。手すりなどに取り付けられる特殊な三脚を使って10号開花位置メインに固定し、1発目の五重芯の少し前から録画しっぱなしという設定。
 花火まであと1時間ちょっとというところでトラブル発生!早朝から大勢が詰めかけて、もう海縁の打ち上げ側、総延長100メートルほどの防護柵内側に三脚がびっしりと建ち並び、既に観覧、撮影、録画に備えて準備万端にスタンばっていた。その時に突然「立ち入り禁止になったから退去」の通達が来たのである。
 最初はガードマン一人が告げに来たが応じるものは僅かだ。そもそも5人や10人の花火好きだけじゃなく、一般の観覧客も含めてその10倍以上は居たのだからガードマン一人で排除するのも無理がある。だいたい立ち入り禁止なら少なくとも午前中に看板出すなり、警備員を常駐させて入れないようにすべきだった。それを16時30分にテント村の販売が終わった後でやっても遅いのだ。その禁止の理由が「花火が危険だから」というのだから納得できない。安全距離は500メートル以上あるし、なにより担当花火店の社長さんが見物している場所なのに、危険、って・・・。昨年までと同じ場所で打ち上げて同じ場所で観ているのに今回立ち入り禁止とした理由は何なんだろう?
 そしてもめ事を嫌う僅かの観覧客は早々に店じまいして立ち去っていった。ガードマンの後に消防署員が花火に備えて消防車を伴ってやってきた。しかし我々の間を署員が何人も通ったが、退去や立ち入り禁止については何も言われなかった。
 その後開始30分前くらいになって、とうとう主催者側の意向を伝える関係者数名が、この場所での観覧の容認を告げてまわった。予告もしてなくて、花火開始間際の唐突な退去は一方的で道理が通らないとわかっていただけたようだ。それでも何か起きたら自己責任で、と締めくくっていた。晴れて大勢の観覧客はそのまま開始を待つことになった。立ち去った客の中には私が三脚を置いた時に既に先客として長時間待機していた人たちも居たから気の毒だった。
 テント村を作った経緯からか、安全距離の問題か、とにかく第4ふ頭突端の公園はいつの時点かわからないが立ち入り禁止にしたらしい。ただその周知が徹底していなかっただけだ。そうなると次回はこの場所が少なくとも夕刻からイベント終了まで使えない公算も低くない、とだけここに注意事項として書いておこう。
 開始時点の風向きは北北東くらいと東入り。煙は右やや奥に流れていく感じか。メイン会場の方も静かになり、ほほ定刻にスタート。
ひと玉ずつが消え去るのが惜しいような思いの滞空時間の長い開花だった。
 花火プログラムの本数は昨年より2本減って40番まで。単発は7号が無くなり、5号と10号に統一。10号単発総数は2発増えて26玉。最終スターマインに入っている分を入れると10号は28〜30発というところか。この時期にしてこの内容と規模は至福で嬉しい。マリンタワーメイン会場ではアニメ声優がプログラムの玉名を読み上げるという。FM放送ででも流していただけると嬉しい。
 終了後は穏やかに拍手が満ちる。我々、そこに野村社長一行が観覧しているとわかっている花火ファンには、社長に向けての賛美と感謝の意味もある。そして花火フアンも静かにそれぞれが帰途に着き、イベント会場一帯は静けさに包まれて日中の喧噪は跡形もなくなっていた。3度に分けて運んできた機材や防寒具の全てを撤収なので車までは少々時間が掛かった。駐車場ももうスカスカだ。出してからは水戸大洗ICまで若干詰まったものの快適に移動できた。残念なことに花火終了の20時では、マリンタワーや漁港の近辺に営業している飲食店がほとんどない。どこも早仕舞いなのだ。花火の後は食べる場所が無く帰るだけだった。
 後日、人出は昨年並みの8万人と発表された模様。

    

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