花火野郎の観覧日記2017

観覧日記その8 5/28
小貝川フラワーフェスティバル【地域振興】小貝川花火打ち上げ事業

  
茨城県・下妻市

 このイベントはまったく知らなかったのだけど、下田で知り合いの愛好家に教えて貰った。場所的に家から近そうなので多少前日の疲れ(半日も炎天下の野外に居続けたのはダメージ大)が残っているものの車で出かける。自宅からは50分ほどと予想外に早く正午頃着いてしまった。
 早着だけれど、日中は「小貝川フラワーフェスティバル」の方、ポピー畑を鑑賞しようと思っていた。予定とは違って河川敷の橋の下の日陰に駐車できたのは良かった。本当は公園北側のネイチャーセンター(建物の形が国蝶オオムラサキを型どったユニークなもの。上空から観ると蝶々が河川敷にとまっている様に見える)に駐車しようとしたが、日中は身障者専用Pに指定されていて入れなかった。
 イベント会場は小貝川ふれあい公園。河川敷は車に近い方からキンセンカの花畑、イベント会場、ポピー畑の順に並んでいた。以前はキンセンカの場所まで全部がポピー畑だったらしい。会場では特設ステージが設けられステージイベントの真っ最中。周りでは飲食や地元物産のテントが並び、親子連れで賑わっていた。
 シャーレーポピーの畑は幅約250メートル、川に向かっての奥行き100〜150メートルくらい(長方形ではない)。残念ながらポピーの見頃は1週間以上過ぎていた。祭りと花の絶好の開花時期とが合致するのは難しいなぁ。既に落花して茎だけの株も相当あり、残った花も疎ら。しかし奥の筑波山を背景とした佇まいはフォトジェニックだった。見頃で満開の時にまた来てみたい。
 ポピー畑をひと回りして撮影と共にロケハンのつもりだったが、大会本部で対岸堤防道路上、と聞いたそこにはまだ花火の準備が何も成されていない時間だった。打ち上げ時間は19時30分から15分間。700発ということだった。ワイドでやります。と大会スタッフが言うので期待してみる。
 花火設置が始まったのは午後2時前後で多くのスタッフが堤防道路上に花火セットを並べ始めていた。所々繁みが在るので対岸の堤防道路は部分的にしか見えない。向かって南側の右端は見えるが、左端や途中は河川敷の繁みの向こうで見えなかった。しかし作業スタッフがその左の繁みの先まで筒を運んでいる様子なので、なるほどこれは本当にワイドかも。タブレットでマップを見ながら照合すると打ち上げ列は約250メートル幅くらいだろうか。ちょうどポピー畑の幅がぴったり相対している感じ。さらに僅かの幅に細かくセットを置いているので全体では20箇所程度は打ち上げ位置を確保していると考えた。担当煙火店から推察するにおそらく短時間のミュージックワイド仕様だろう。
 午後はあちこちで、参集した知り合いの愛好家氏達と歓談。皆さんからの情報を集めると(現場の待望道路まで見物に行った方も居たりして)、10号は最初聞いていた1発ではなく、中盤と最期に計2発あるらしい。顔見知りでない方も含めて最低でも50名は来ていただろうと思う。
 フェスティバルのイベントは15時30分に終了。花火打ち上げまではテントなどの撤収が行われて、お客もいったん帰宅。私は16時頃に三脚を運び昼頃に目星を付けていた辺りに場所を確保。機材は17時過ぎに運んで待機に入った。カメラは1台きり。ここでは珍しく椅子に座って低く構えることにした。堤防道路上ではなく河川敷の畑の近くに降り、せっかくだからボビーを前景にと考えたものの、時期を過ぎて花密度が低い疎らな状態なので、カメラ位置つまり視点を低くして少ない花々を重ね合い少しでも数を増やすというかそういう視点で撮る。視点を高く画面上での花面積を拡げるとより広角が必要で、花火の幅と高さが不明なうちは、夜空の部分に構図の多くを割いておかなければならない。
 花火開始頃には背後の堤防道路にも見物客や三脚がずらりと並んでいた。もう暗くて見えないけれど、花畑の中にも相当の写真愛好家が集まっていると思った。
 開幕のコンパクトな一斉ワイド出しのあとは、向かって左側、打ち上げ列の一番北側中心に単発打ちとスターマインが繰り返される。私はこの序盤で「これはイカン」とレンズ交換。ラストのワイドの予想打ち上げ幅はその根本の幅だけ見れば、画角で35ミリ横位置、余裕を見ても28ミリで楽勝と踏んでいた。私の立ち位置は打ち上げ列から350メートルの間合い。ポピー畑の一番後ろになる。しかし出始めの花火の見かけと、南東風により大きく花火が左方向に流れる感じから、全幅で打ったらたとえ小玉オンリーでも入りきらないと直感した。24-120のズームから16-35のより広角のズームに交換しピントとか設定をやり直す。結局私の間合いでも全幅ワイドの時の画角は20ミリ以下だった。畑の前の方に出ていたらはみ出す所だった。こういうのは経験則というか日中のロケハン時にも、もちろん50メートルほど花火に近づく畑の真ん中の通路もチェック済みだが、どう考えてもワイド感がヤバイと勘が教えてくれていた。それでも下がれば28ミリでガバガバの余裕と見ていたが10号抜きでも想定外のワイド感。
 画面下部にはポピー畑をフレーミングしている都合上あまり広角にすると花が小さくなってしまうのだがやむを得ない。肝心の花火が入りきらないのではな。10号は横位置の画角の天地では入りきらないと判っているので、無理して撮らなかった。
 ミュージックワイドはラストの数分間だったが、手の込んだ筒の設置で星をめまぐるしく放ち、なかなか濃い密度で楽しませてくれて満足。この内容でこの自宅からの近さならまた見てもいいかな。次はポピーが見頃だと嬉しいけれど。
 片づけ終わると周りも背後の堤防道路上も早々に人が居なくなっていた。自宅まではまた1時間足らずだが、途中まだ下妻市エリアから抜けないうちにそこそこの雨模様になったのには、朝からずっと快晴だっただけにびっくり。

    

INDEXホームページに戻る
日記のトップに戻る