花火野郎の観覧日記2017
観覧日記9 7/15
町政施行60周年記念 第29回 たまむら花火大会
群馬県佐波郡・玉村町
久しぶりに節約をかねて、全て下道でのんびり玉村町に向かった。現地までは2時間30分ほど。予定していた撮影場所はあるのだけれど、この日は夜になって北風予報も出ていた。そうなると花火設置列が南北方向なので表も裏も条件が同じになる。そこで一番大きいGEMCOの臨時駐車場に入れて裏手側もアリかとロケハンをしてみた。車を駐めようとすると周りには既着の知り合いの愛好家氏がたくさん居て歓談中。しばらく歓談と情報交換。時間は15時過ぎと遅い到着。メイン側で観覧しようという居合わせた愛好家達は、もうとっくに早朝に場所取り済みのようだ。
裏手側の農道は場所取りもまばらでそんな時間でも充分に空きがありそう。三脚を持って、打ち上げ列から400メートル、600メートルの各観覧農道ライン付近の田圃エリアを広く歩いてみたのだけれど、結局三脚を持ったまま車に舞い戻った。たいていどこかにあるはずの水だけ張ったような休耕田が見あたらず、今年は観た範囲では全ての水田に田植えがされていた。しかも成長が早いのか、張ってある水を隠すほどに延びている田圃が多かった。花火が田圃に映り込む絵を思い描いて来たけれど、どうやら付近では難しい。これでは特に代わり映えのする絵が得られないと、少し残念だったのだ。しかも一番暑い時間の炎天下を歩き回って消耗気味。
それで最初の予定どおりメイン側の後方に下がった位置、2015年に撮った場所を目指して車を出した。予定というのは2015年の雪辱。撮影ポイントとしては申し分ないと考えているが、2015年は玉村らしくない西からの逆風を浴び、肝心の良い感じの構図の中で花火は煙にまみれてしまった。それでいつか撮り直したいと考えていた。裏手で水気のある田圃が在れば良かったのだがそれも無しだしなぁ。
メイン側のずっと後方、一昨年と同じ田圃脇の農道に車を駐めて、前景に水面反射が得られそうな田圃が近くに無いかくまなく歩いて探す。こちらもまたどの区画も綺麗に田植えされていて、休耕田で水だけ張ってあるような都合の良い場所はまったく無かったが、田植えが遅かったのか全体に苗の生長が遅いところが1枚だけ在った。車の通りの多い道路脇(揺れる)なのが難点だったが、全面が水で覆われたように見えるそこしかない水田に賭けた。
間合いは1,400メートルほど。一昨年より田圃2枚後方。花火の設置位置など細かく計算してピンポイントに三脚を置く。カメラは1台あれば十分。ほぼ正面に打ち上げ列が相対している位置だ。あとは4時間ほど車で時間を潰すだけだ。GEMCO駐車場でプログラムの配布があったのでゲットし、もうメイン会場に行くご用もない。夕刻から曇り気味になったので風の渡る田圃脇は車の外で座っていれば涼しくて快適な待ち時間だった。
1時間前に機材を運んでスタンバる。田圃のど真ん中で暗い。開始が近づき、そして花火が始まると背後の道路は次々と路駐の見物車が連なっていき、ひっきりなしに車が通過していたのが上下行き交うのもままならないほどになっていった。
プログラムは以前のように玉の種類や号数を記載すること無く、パート毎のタイトルしか書かれていない。だから何をどうどこから打つのか出てみるまでわからない。花火の全体構成は予算などもあるから一概には言えないものの、時間も10分ほど短くなり、以前の場所で普通にプログラムに入っていた10号10発一斉打ちなどのそれが無くなってしまったのは残念だ。離れて観ると開幕やエンディングのワイド掃射の高さが出ていないことに気が付く。今年設けられた有料席は打ち上げ列からわずか200メートルほどの場所にある。メイン会場は離れても400メートルと全体に花火に近い。それだけ近くで見せるなら7号も打てば必要十分と考えているのかどうか、10号の数が全体的に極端に減っていたのは寂しい。しかしその分をたとえば従来より多彩になった星打ちなど、打ち方、見せ方のバリエーションに回しているともいえる。しかしながら2000年代初めから、全国の花火ファンを魅了して惹きつけてきた玉村花火大会は前の打ち上げ場所の終了と共に一旦終わった、そう感じた。それはこの場所での新たな構成や趣向での始まりであるのだろうけど、私はまだ過去の夢に囚われている。
常時煙はこちらから見て右斜め後方に流れていく感じだった。つまり夜の開催時間になって北方向に変わる、という予報は一度もその通りにならず、玉村らしい、というか南東の風に終始した次第。2015の撮り直しをしたい、という目的は達成できたかと思う。写りが現地で即座に見られる現在は、その達成感もただちに確認できるからありがたい。
機材を積み込んですぐに車を出すが伊勢崎市方面はもうテールランプの列。最初少し詰まったが、途中で折れて国道354号に出た後はスムースに走れて往きよりも早く2時間足らずで23時には帰宅できた。
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