花火野郎の観覧日記2018

観覧日記その22 10/13
成田山開基1080年記念 NARITA花火大会 in 印旛沼

  
千葉県・成田市


SS席と会場全景

大玉筒群、向かって左のクレーンの外側

大玉筒群、向かって右のクレーンの外側
真横方向の無料観覧場所には
場所取りや路駐の車も

花火ファンタジア
Ladies & Gentlemen
It's Our SHOW TIME!!

花火ファンタジア
Ladies & Gentlemen
It's Our SHOW TIME!!

HANABI-BATTLE!! 2018

HANABI-BATTLE!! 2018

花火ファンタジア
花に消えゆく旅の獅子

花火ファンタジア
Playback2008〜思い出の花火〜

花火ファンタジア
Playback2008〜思い出の花火〜

日本煙火芸術協会10号対打ち
東京都/細谷圭二
昇小花夜空のコサージュ

日本煙火芸術協会10号対打ち
福島県/菅野忠夫
昇小花銀彩の花

日本煙火芸術協会10号対打ち
長野県/青木昭夫
昇曲付八重芯菊先銀世界

日本煙火芸術協会10号対打ち
山梨県/斎木慶彦
昇曲付聖礼花

日本煙火芸術協会10号対打ち
茨城県/野村陽一
昇朴付光の波紋

花火ファンタジア
「NARITA黄金伝説」
クレーン仕掛け

花火ファンタジア
「NARITA黄金伝説」
クレーン仕掛け

花火ファンタジア
「NARITA黄金伝説」

花火ファンタジア
「NARITA黄金伝説」

花火ファンタジア
「NARITA黄金伝説」
   
 13日は多くの大会が重なっている日で、愛好家はどこを観覧するかで悩んだ日になったと思う。私の近隣でも、さいたま市、鴻巣、この成田、世田谷、そして秋の大曲、名古屋港、大垣その他といくつもあった。
 私もどこにするか強力な決め手がないままだった。もう開催まで3週間を切っていた頃、そこに日本煙火芸術協会から成田のプログラムに10号対打ちが今年初めて組み込まれると連絡が来た。そういう縁で再び成田を訪れることになった。現在の会場とは別の場所で行われていた前回の観覧は2009年で、会場を移してからは初めての観覧になる。この間続いてきたNARITA花火はどう成長したのだろうか。
 現在の打ち上げ場所は田んぼのど真ん中で観覧場所のスポーツ公園のある高台よりすこし下に展開していて、スポーツ公園だと花火の根元が直接見えず、またフェンスやネットもあるので場所によってはそれらを挟んで観ることになる。観覧は全席全区画有料だが無料の自由席も在る。会場までは最寄りの成田駅、または成田湯川駅から徒歩約40分。しかしカートで飲食物を持ち込んだり、べビーカーを押してきたりする地元と思われる客は、おそらく近くにいくつもあるSCなどの大きな駐車場に車を入れて徒歩で来るのかもしれない。それだと40分もかからないと思われる。
 会場に向かうであろう周りの他の観覧客の出で立ちを見て、えっ?なんとダウンベストやジャケットを着込んでいる。終日陽射しが無かったこの日は夕刻にはけっこう冷え込んでいた。ジャケットは持ってきたがそれでは寒そう。まさがそこまではと、軽量ダウンのインナーを持ってきて良かったぜ。秋用のジャケットの下にダウンのインナーを着てようやく居られるくらいだった。 客席をみると、ダウンはもちろん膝掛けやら防寒具をばっちり持ち込んでいる客が多かった。おそらく地元組は毎年冷え込みがちであることを周知しているのだろう。使い捨てカイロもハンドウォーマーとして用意して準備万端。
 16時過ぎに入場開始となり会場入りしてざっと中をひとまわり見物。最前列のSS席に行ってみると、500メートル幅以上はあると思われる幅広い設置場所が一望でき、また花火筒群を吊り下げたクレーン仕掛け車が3基、迫るように並んでいた。花火開始前後のアナウンスによると今年は1基増えているらしい。クレーン同士の間隔は200m。最前列シートから一番近いセンターのクレーンまでは50m。クレーンで吊った格好の仕掛けは、筒を円形に設置した放射打ちをはじめいくつもの筒がセットされていた。客の側に飛ばす筒が無く、すべて上下斜め左右方向なのでこれだけ近い設置が出来るのかと思う。
 しかし最前列シートは観て体感して浴びるには最高の席だが、撮影には無理無理な間合い。なにしろこの日持参した最大広角の14ミリでもそこからだと目の前に並ぶ3基のクレーンアーム3本入れるのがやっとで、そこから上下左右に打ち出される星はとても入らない。また芸術協会をはじめとする10号筒や多くの花火セットがクレーンのさらに外側に設置されているのでまったく画角に入らない。魚眼でも使えばいいのだろうけど、私は魚眼は使いたくない。
 それでその後ろ有料A会場後方のカメラ席あたりまで下がることにした。下がるといっても70メートル程度。さらにその後ろの有料B会場では高いネットが邪魔になってしまう。筒の配置から芸術協会尺玉対打ちの間隔は約450m。カメラ席からでそれぞれの打ち上げ場所まで350m。そして10号は芸術協会だけかと思ったら、途中のプログラムに入るであろうかなりの数の7号以上の筒が左右に振り分けて並んでいた。
 スタートは18時30分の予定が、成田空港の都合で19時に変更になった。打ち上げ空間領域と航空路の関係となんでも急病人が発生した航空機が予定に無い緊急着陸をするというのが理由らしい。その他にも空港側の要請でこの遅れとは別に途中10分程度の中断予定があらかじめアナウンスされた。そして開始後第2章まで進んですぐに10分あまりの中断となった。以降は予定通り進み、撮りの最終カットは20時20分。
 斜め打ち、扇打ちなどの曲打ちの仕掛けがかなりバリエーション豊富に設置されていて、同じような打ち方が少なかった。そしてこの星打ちだけで、ラジオ体操の曲に合わせて左右斜めに飛ばすなど、相変わらずアイデアに富んだ花火づかいに感心する。
 HANABI-BATTLE!!では、架空の伝説の花火師に女花火師が挑むという形式で、会場を左右に分け、向かって右から女花火師、左手は伝説の花火師という見立てで、左右交互順に花火を打ち合う対決形式。最後は両者一斉に、という仕立てでそれぞれの花火に色味や形で特徴を出していて面白かった。
 2009年当時、まだ馴れていなかったのか花火 de BINGOと言う出し物は、アイデアは面白いと思ったもののやたら時間がかかっていた。しかしそれからこのプログラムはずっと続いてきたのか、今回はかなりスムースに進行していてストレスがなかった。私はビンゴをやるわけではなく休憩タイムだったが、周りでは花火が上がるたびに一喜一憂。この出し物を大勢の客が楽しんでいる様子で、まさに観客参加型をうたう大会に相応しい出し物になったのだと思った。ビンゴのための花火は同じ物が3箇所から同時に上がる。それを観てカードの該当する花火の種類のところに穴を空ける訳だが、そこではたと気がついた。地元多数と思われる周りの客は、アナウンスで「今のは牡丹でした」などという前に上がった花火を観てすぐにカードの穴を空けていたから、この大会に何度も来るうちにすっかり花火の種類に詳しくなってしまったという訳か。
 芸術協会尺玉対打ちはやはり10号2発となると、レンズ越しだと曲導がハの字に昇って行く歪みの極地。幅も高さも目一杯の迫力だった。この時の観客の反応はスピーディでエキサイティングな丸玉屋の打ち上げとはまた違った感嘆の声に包まれていた。今回は10組だけだが今後も対打ちがひとつの目玉プログラムとして定着するとよいのだが。
 最後の出し物「成田黄金伝説」が一番物量も多く最大の見物だろう。クレーンで中空に吊った特殊な仕掛けもここで一気に放出。豪快で派手でたいへん見応えが在った。終盤、錦冠ワイド連打が終わる頃、さらにさらに打ち上げ幅を拡げてラストは銀冠の猛爆だった。全面空間全て包み込まれるようなワイド掃射で、笑ってしまうほど、広がった分の左右が画角に入りきらない。このラストの時だけ14ミリに換えたのだがそれでも全貌を入れるに全く無理だった。
 かつてより開催時間は短くなっているのに密度は増している感じで、相当な物量感だった。土浦が序盤で中止になってがっかりしただけに久しぶりにたっぷり花火を観た感じて満足な晩だった。
 帰りは一斉に立った客が出口を塞ぎ身動きできない状態がしばらく続き、客が動くようになるまで観覧場所でしばらく待機した。今回は車だが、ナビ任せで往きはスムースに下道でいけたものの、帰りは幹線道路に出たとたん大渋滞だった。往きの道を帰ろうにも一部打ち上げ場所を脇を通るため通行止になっていて同じ道は通れなかった。帰路は圏央道を使おうと思ったが、車を出して成田ICに入るまでに15分くらいの距離を1時間以上かかった。電車で来ればどの最寄り駅からも徒歩40分はかかり、いずれの交通期間でも他府県から観覧するにはアクセスが厳しいようだ。今回は予定外に終了が延びたからたとえば成田駅に徒歩で帰るとすると21時30分を遥かに過ぎただろう。
    

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