花火野郎の観覧日記2018

観覧日記その20 9/8
みなとみらいスマートフェスティバル2018
スカイシンフォニー イン ヨコハマ presented by コロワイド

  
神奈川県・横浜市

   

観覧場所より
    

    

  

    

   

   

   

   

    
   
 このイベントについては私も一月半前ほどと最近知らされた。本体のスマートフェスティバルについてはよく存じないが、環境・IoT等の先端技術と音楽・アートをコラボしたイベント、ということらしい。なによりも後半の「スカイシンフォニー」に私どもは強く反応した訳だ。それは消滅した神奈川新聞花火大会末期の時のコロワイド提供スカイシンフォニーだけを切り離して単独で開催、というような格好になっているからだ。格好だけでなく、台船4隻で30分間に10,000発打ち上げるという圧縮陳列のスタイルも踏襲。スポンサーは同じコロワイドであり金銭面の心配よりも、いったん無くなった花火イベントを神奈川県で再開、復活というのは許認可が難しいだけに、今回よく実現されたものだと驚かざるを得ない。しかし再開して開催の代わりに公式発表でもこのみなとみらいスマートフェスティバル2018というイベントで、音と光のスカイシンフォニーとは記載されているものの、花火については「公式には」言葉もビジュアルもいっさい触れられていない。おそらくポスターやあらゆる媒体での宣伝もおおっぴらに行われなかったと思う。公式HPでは臨港パークの有料チケットの案内がされていた。
 打ち上げ場所は神奈川新聞時と同様に臨港パーク沖。有料席もパークを閉鎖してその中に設けられている。観覧場所だが当初は開港祭の時に利用した「大黒プロムナード」から裏観覧しようとした。その時と同様に現地にはバス便を使って14時40分頃に着いた。少し早めだ。トイレも無いようなところに早く着いたのは訳がある。「有料イベントだしそういうこともあるだろうな」と想定していたら案の定。バス停に近いプロムナード入り口にはバリケードが置かれ、大黒プロムナードは閉鎖、立ち入り禁止にされていた。私と同じバスに乗っていたやはり写真愛好家と思しき人も途方に暮れる。立ち入り禁止の理由としては、私有地であるプロムナード内に「陥没箇所が生じたため」ということだが。地震が在った訳でもなく腑に落ちない理由であるものの私有地の管理者記名でこのように告知され通せんぼされたのでは従わざるを得ない。大黒プロムナードは神奈川新聞の時のコロワイド提供を裏から観たことが無かったので未練が残るが、この日は風向き的にも花火の物量を考えると裏は厳しかったかもしれない。海上が見える場所に出てみると風が強くかなり波が高い状態だったが、すでに係留位置を微調整している台船を見ることが出来た。
 ちなみにトイレの無いこの場所だが、NAVITIMEなどのトイレマップによると、バス終点の太平洋製糖工場の一角に公衆トイレがあることになっている。ちょうど終点のバス停の裏がその建物だが、入り口が見当たらない。工場の受付の人に尋ねたところ、敷地内に在る工場従業員のためのトイレであり、「公衆」ではないとのこと。注意されたい。
 きっとこの後、多くの花火愛好家や写真愛好家が同様に大黒プロムナードを訪れただろうけれど、私同様に皆さん引き返すことになっただろうと思う。もちろん入り口に警備員が立っている訳じゃないから夜になって無理矢理跨いで入り込む方も居るかもしれないが。
 それで来た時の2本後のバスで鶴見駅に戻り、それから桜木町駅を目指す。このイベント、当日券もあったのだけれど、臨港パークからは神奈川新聞花火大会時代に既に何度か撮影して成果を得ているのでメイン会場ではなく、かつ脱出が早い駅近のポイントを大黒が駄目な時に備えて考えてあった。問題は台船を視認している時間がないので花火は出たとこ勝負になること。
 少し辺りをロケハンし、日本丸メモリアルパーク付近の定番ポイントにした。時に16時を過ぎている。定番というだけあって、もしこのイベントが普通に宣伝されていたらこんな時間に三脚を刺す余地は無かっただろうと思う。
 風は予報通りやや強めの南南西方向で、日本丸メモリアルパーク側からだとだいたい順風になる。カメラは1台だけだ。もしかつてのスカイシンフォニーほどに打つのであれば息つく間も無くレリーズすることになるだろう。
 打ち上げは定刻19時30分にきっちり始まった。臨港パークメイン会場ではアナウンスや音楽が聞こえるだろうけれど、こちらでは一切無音。近くで歌っていたストリートミュージシャンの歌声がシンクロしていたというかBGM。そして出だしから神奈川新聞花火大会時代を彷彿させる圧倒的な物量と切れ目の無い打ち上げが絶え間なく続いた。近年はこの地域では10号が上がらない(開港祭やスパークリングなど最大8号)のに、この晩はふんだんに打ちかました。担当花火店によると10号だけで250発とのこと(公称総数20,000発)。私の居場所から台船は見えないが、ランドマーク展望台まで台船の配置を見に行った愛好家仲間の話では台船は計4台。うちひとつはタワー型花火2基を搭載していたようだ。タワー型花火はインターコンチネンタルホテルのちょうど向こう側くらいで全貌はよく見えなかったが、全方位派手に打ち飛ばしていた。
 約25分間、途切れなく物量押しのコロワイドは、そういう消費の仕方の是非はともかく久しぶりの充実感だった。広報していないせいか、みなとみらい地区界隈でも観覧客は少なめだったというし、花火など無関係の普通の日常だったらしい。そこにとんでもないボリュームの花火が打ち上がったのだから居合わせて知らなかった人は驚いたことだろう。もちろんみなとみらい地区のたとえば高層マンション群とか近隣住民にはあらかじめ根回しが在ったことと思う。そうでなければ通報の嵐になってしまうだろう。
 イベント最後にまた来年、のようなアナウンスだったらしいが実現されれば喜ばしいが、次回は内緒には出来ないだろう。大黒プロムナードはまた来年もイベントに合わせて陥没箇所が発生するかもしれない。
 撤収は早く、横浜で20時20分発の上野東京ラインに乗り換えて帰路につく。

    

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