花火野郎の観覧日記2019

観覧日記その4 4/6
第10回 辰ノ口さくら祭り 桜と花火の競演

  
茨城県・常陸大宮市



打ち上げ場所遠望(中央の設置)
10号筒は背後の堤防下

撮影場所から

桜堤の様子

開幕、10号・五重芯変化菊
先駆けで別の玉が・・

10号・五重芯変化菊

10号・光の波紋
  

10号・幻想イルミネーション

10号・四重芯変化菊

10号・錦八方咲

10号・八重芯錦冠菊先紅点滅

ミュージック
ワイドスターマイン

ミュージック
ワイドスターマイン

ミュージック
ワイドスターマイン:注1

ミュージック
ワイドスターマイン:注1
    
 久慈川堤防の桜づつみの開花が遅く、いいところ5分咲き程度では、と行くかどうしようか迷った。花火だけなら担当は野村花火工業とこの時期としては申し分無い。しかも最大号数は8号から10号に引き上げられ、エンディングは初のミュージックスターマイン、とチラシにも記載されるくらいで期待度大である。
 開催週後半になって、気温も上がり、桜も咲き進んだ。そして開催日は朝から暖かい日で意を決して出かける。
 しかしいきなり近くの桜の名所幸手市の権現堂堤を中心とした広範囲な渋滞に遭遇し閉口した。この週、各局のテレビ番組でさかんに取り上げられたせいもあるのか、こんなところから渋滞しているのか、と驚くばかり。仕方なく南側に大きく迂回して渋滞エリアを回避したせいで30分ほどロスしてしまった。
 到着時、現地桜づつみはまず5分咲きといったところで、西側の終日日の当たる側だけかなり咲いていた。気温は高かったが日中は花火設置側からメイン会場に向けて北西の強い風が吹いて向かい風になっている。対岸の堤防道路には既に花火筒が準備されていた。8号から10号に変わったことで、10号は同じ堤防道路上ではなく、背後の堤防下の農道にやや離して置かれているようだ。
 メイン会場の、花火群と相対する正面の堤防道路脇には、時間を追うごとにぞくぞくと愛好家が三脚を連ねて壮観だった。今回がミュースタ仕様ということもあって、正面から根元からきっちり観たいというファンが多かったようだ。動画組は音源が要るからとうしてもメイン会場でなければということだ。
 私はというと、ここまで来て桜抜きの絵というのは考えられないので、前回までと同様の構図で考えていた。それで過去の撮影場所に三脚をと思ったら、これまで使っていた場所は田んぼなのだが休耕田だったのが、何かわからないが作物が植わっていた。入り込んで踏み荒らすのも気が引けて、場所をずらして作物など無い所に三脚を立てておく。2015年、最初に来た時にあらかたしっかりロケハン済で、多少景観は変わっているが、花火を起点に桜を程よいサイズで挟んで入れられる場所のうち障害物の無いところは限られる。午後に様子を見に来たら私の三脚を起点に左に倣え、という感じで三脚が連なっていたのは苦笑した。
 昼過ぎに昼食に出かけて、戻ってからは車内で昼寝して待機。17時過ぎに機材を運んでスタンバる。大会本部を通りがかると花火プログラムを配布していたのでゲット。玉名は書かれていないが号数と打ち上げ順はわかる。4号、5号単発と10号単発、スターマインと最期にミュージックワイドスターマインとある。これまでの開幕のワイドが無くなってラストに集約させた格好。開幕は野村花火らしく「いきなり五重芯」。
 撮影はカメラ2台で三脚も2本。広角の横位置と縦位置の同時撃ち。そのうちに桜の根元にライトを配し、点灯が始まると、美しく照らし出された桜が暮れなずむ景観にくっきりと浮び上がって、あらためて幻想的な光景だった。
 ところが驚いたことに、打ち上げのほんの5分前になって、堤防上桜づつみのライトアップを、スタッフがひとつずつ消して歩いているではないか。なんということ!やがて全てライトアップの照明が消えて、ぼんぼり提灯の暗い灯りだけになってしまった。これまでそんなことは前例がなくここでは闇に浮かびあがる、一本ずつの桜のライトアップの上空に花火が上がるのが、この上ない最高の光景で、花火を撮るだけで自然に桜が写り込む、それが良かったのに。メイン会場では「消します」とアナウンスされたそうだが、その理由は何なのだろう。居並ぶ三脚群の間からも驚きと嘆きの声が上がる。そりゃそうだ、暗闇に花火だけなら他に撮影場所はいくらでもあったのだから。しかし5分前では移動とかどうしようもない。まぁ、こうなっらこうなったでそれをなんとかするのが花火写真家なんですしね。
 そしてそのまま打ち上げスタート。開幕は10号五重芯なのだが、客と唱和してカウントダウンしたものの、ゼロで打ち上がったのは4号玉。なんの間違いかほどなくして正規の10号が無事に打ち上がった。風は穏やかになり、煙の流れから北東〜東の風に変わったようでいい具合。進行のアナウンスはそれとなく聞こえてくるが、10号だけは玉名を告げながら打ち上げていたようだ。単発で上がる野村玉に見とれて撮っているうちに30分間のプログラムはあっというまに終盤、ミュースタを迎え、陶酔の時間はあっけなく終わってしまった。
 ライトアップは打ち上げ終了後にまたひとつずつスタッフがスイッチを入れて歩いて再開した。帰りしなに、大会本部でライトを消した理由を尋ねると堤防を歩いてくる人のためにライトアップを消したとか、納得のいく説明は得られなかった。メイン会場の堤防にはそもそも桜並木が途絶えていて、ライトアップそのものが無いし、メイン会場から花火だけ見ている分には背後の桜の灯りが点いていようが邪魔になるはずも無い。夜空に一直線に続く桜のライトアップとともに花火が観られる、という類いまれに魅力的な光景が無くなったこの晩は誠に残念でならなかった。
 ここの夜桜はたくさん撮影したので、機材を積み込んですぐに車を出す。メイン会場の堤防道路上にずらりと並んでいた三脚はもう皆さん引き上げて残っていなかった。
 帰路は順調。自宅近くの桜の名所を午後10時頃通ったが、まだまだ多くのお客でごった返していた。桜は見事に満開で、夜空に明るく浮かび上がって綺麗だった。
 誤算というか仕方ないのだが、桜堤と川の間にはこの場所は広範囲に竹林があるのだが、どうやら林全体の背丈が伸びたのか、花火の下の方、トラや星の扇打ち展開をする辺りが以前見た時よりかなり竹林に隠されてしまっていた。翌日最初に観覧した2015年の写真と見比べてみると、ほぼ同じ立ち位置から見て2015年には桜の背後の竹林は桜と同じくらいの高さに見えていたが、今年は手前の桜を凌ぐ高さになっているのだった。竹林を伐採とかはないだろうし、今後はさらに背丈を増すのだろうからもうこの撮影ポイントは使えないかなぁ。
    
注1:何分間かの短いミュースタの中で、どうしてもリアルタイムで10号などが入る瞬間(今回は2発のみ)以外の経過時間ではどんなにいい玉が上がっていても号数が小さく数が少ないとそれだけでは絵になりにくい。そうしたカットは撮影はしても、公開という意味では日の目を見ないことが多い。そこでそうしたカットに合わせてその晩の適切な10号を組み合わせて、双方が活きるシーンを演出してみた。
    

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