花火野郎の観覧日記2019

観覧日記その17 11/16
東京湾・浦安芸術花火特別企画
QUEEN SUPER FIREWORKS〜夜空のラプソディ〜

  
千葉県・浦安市


会場の様子

  

  

   


  

  

  

   

   
 東京湾に面した海縁の公演、浦安総合公園を仕切って開催された。最寄りの京葉線・新浦安駅からは徒歩30分くらいだ。この日は地元のお祭りも同時に開催されており、海側に向かう道路を通行止にして、よさこい踊りやサンバカーニバルなどが行われてかなり賑わっていた。会場の公園への入場は15時からなので、約30分前に現着。熱心な愛好家は公園が仕切られる前の早朝にロケハンしたらしいが、すぐに閉鎖、立ち入り禁止になったらしい。会場の様子は、写真のようで広い芝生地帯に横に連結した折りたたみ椅子を並べた客席。全席指定だが前後幅が極端に狭く設置してあり、しかも一定でなく、狭いところでは足も組めない有様。連結されているため隣との間隔もぎっちりで窮屈な感じだ。
 舞台としては中央に花火開催前にQueenのライブ映像や芸術花火シリーズでおなじみの提供煙火店の紹介ビデオなどを映し出す大型スクリーンとスピーカー群のステージ。左右離れて小さめのスクリーンとスピーカー、沖に打ち上げ台船が一隻、それだけだ。簡素な舞台である。他にはグッズ販売テントなどがあるだけ。利用しなかったがフードエリアもあったようだが販売物量が少なかったらしい。
 この公園の海との間には海岸保全区域として公園に沿って幅30メートルくらいのコンクリート敷の細長いスペースがある。レッドブルエアレースの千葉大会が開催された時はこのスペースに参加チームの格納庫と離発着の滑走路が設けられた。その保全区域にもびっしりと花火筒(主にトーチやトラとか星打ち系)が並べられていた。
 本日は蒲郡の「花火甲子園」とこの浦安と愛好家の興味は2分されたのだが、花火甲子園を知った時にはもうすでにQueen花火の高価なチケットを入手した後だった。甲子園がもう少し早く広報していれば違ったかもしれない。会場では多くの知り合いの愛好家に出会ったわけだが、その大多数が同じように先にこのチケットを購入済みだったためにこちらに来たということだった。
 会場内外を見るに、観客の多くが花火ファンというよりもQueenファンという感じだった。映画も公開されてにわかにQueenが新たに注目される中でのタイムリーな企画と感心した。
 夕刻になると客席の位置関係か、たとえば座席指定位置に行ってみると端っこすぎるとか前すぎるとか、窮屈とか、まぁそんな理由で客席群と防砂林の松林との間とかの芝生地帯に、客席を離れて仲間同士、家族同士でレジャーシートを広げてそっちで観覧、というグループが続出していた。ところによってはテーブルを広げての酒盛りとか、そうなってはもう、スタッフが呼びかけても関係ないとばかりに、指定席ってなんなのさの状態。
 花火が始まると、基本的にQueenについては楽曲オンリーで映像はなし。スクリーンには使用曲のタイトルのみ。他に風向きの関係で降灰が見込まれる場合に、注意を促す文章が映し出された。
 夕方Queenのライブのビデオを流していた時とはうってかわって音量が上がり、そのメロディに合わせての花火打ち上げはなかなか感動的だった。
 全体としては台船の花火は号数が小さく、かつ中央で10号などの高く上がる玉もないので、180度方向に打ち出す(マニア通称の國友打ち)曲打ち中心の打ち上げ空間全体が平べったいというか幅広く高さはない感じだ。もちろん幅を埋める物量はあるのだが、大玉は真ん中一箇所でも欲しいところ。台船からの打ち上げ玉より、手前に設置されたトラ打ちとかがそうとう大きく高く、そればかりが目立った印象。なんでも航空機の航路の関係で10号は無理らしいのだが、そうなるとバランスが難しいかな。芸術花火シリーズの特徴と言うか方針というかスタイルとして、モエレ沼と同様に多くの名だたる煙火業者が花火玉で参加しているのだが、どこで打ち上がった玉がどの業者のものかは説明もされないしわからない、というのは同じ。
 関係者談では、Queenからみではなくなるものの、翌年以降もこの会場での芸術花火開催を考えているようだが、他の芸術花火シリーズと違って8号10号抜きの花火群で、どういう形で実現するかが楽しみではある。

楽曲のセットリストは
I Was Born To Love You
I Want It All
Somebody To Love
We Will Rock You
Radio GA GA(Live)
Hammer To Fall(Live)
We Are The Champions
Barcelona
Living On My Own
Let Me Live
The Show Must Go On
Bohemian Rhapsody
    
 風は南風で煙が頭上を抜けていくような向かい風だったが、風速があるのかそれほど煙は滞留せず、花火はほぼほぼ綺麗に見えていた。
 機材としてはカメラ1台。レンズは現地で打ち上げ幅は850メートルと聞き、こんくらいで、と思っていた最大広角16ミリではぜんぜん幅が足らないとわかるがそれは仕方ない。部分を切り取り撮れる範囲でものにするのも技というもので。
 撮りは手持ちのレンズではまったくのど真ん中正面では左右が入りきらないとやや斜め位置からの構図。同時に、ど真ん中からだとスクリーンと台船が重なってしまうので私はそれを避けた。のちにスクリーンの在るステージ真裏からも打ち出しがあり、それと台船からの打ち上げが重なるのでずらした判断は良かったと思う。
 久しぶりにそこそこの物量の花火群を見られたのは満足だった。観客は27,000人とアナウンスされ、混乱を避けるために時差で退場となったが、帰路はまずスムースに駅まで戻れた。駅前で夕食タイムにし時間をずらしたがそれでも新浦安駅からの京葉線はこのイベント帰りの客で混雑していた。隣の舞浜はディズニーリゾートの帰り客でまたそれ以上の客が乗り込んで来るのであった。
    

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