花火野郎の観覧日記2020

観覧日記その5 12/13
熱海海上花火大会

  
静岡県・熱海市



  

  

  

  

  
    
 12月は土曜がずっと仕事なので、土曜開催の花火には行かれなくてこの日の熱海になった。おそらく私的にはコロナに席巻された今年の花火大会で最後の観覧。
 出発は15時過ぎ。圏央道、東名、小田原厚木道路と順調に走り、早川あたりで一般道に降りるのだが、上りの対向車線はなんと海岸線に出る早川から湯河原あたりまで延々と数珠つなぎの帰宅渋滞。コロナ禍だというに、連休でもない日曜の夕方。熱海か伊豆方面の行楽帰りなのだろうが、いったいいつ帰宅できるのだろう。いやまてよ。この渋滞が解消しなければ、自分だっていつ帰宅できるかわからない。とはいえ来てしまったもの、腹を括るしか。
 今回の撮影場所は、2019年の4月の熱海で使用したポイントのアレンジ。だから花火までの間合いは大差ない。この時の撮影で成果を得られ、それは2021年のカレンダー写真の1枚になった。
 今回のアレンジポイントというか狙いは、錦ヶ浦上部に建つ、観光城の熱海城をシルエットで入れたかったこと。前回の場所では熱海城は写ってはいるものの、その背後で花火が咲く位置ではないため、存在が不確か。熱海はおそらく私の花火撮影の経歴の中では一番回数が多い。それでもかつて熱海城を入れて撮ったことはないし、熱海城から撮ったこともない。その前の駐車場あたりから撮ったことはあるけどね。しかしそれは現在の打ち上げ配置になる前だから有効だったことで、今では構図的に使えない。
 熱海城が花火の前に来る位置はストリートビューと地図で目星をつけてあった。撮影位置の割り出しには、この2つに加えて花火の設置、配置についても知識がなければ答えが出ない。問題はお城が程よい大きさでかつ、画面のど真ん中とかでなく、いい具合の配置になること。そこが難しい。今回の写真よりもっと大きくお城を入れるポイントも探してあったけどそこまで強調したくないのだ。熱海城は観光用で、各地の歴史ある城ほどではないし。そして車でポイントへ向かい、実際に見て構図を確認する。車だとけっこう交通費が高くつくが前回同様、電車に乗り遅れると帰れない。
 ざっとロケハンして予想通りなのであとは開始を待つだけ。車内で休憩。近くには立派なトイレや自販機もあって待ち時間には困らない。
 開始30分ほど前に三脚を運んで準備。ライブビューでキリキリとピンを取って打ち上げを待つ。と、そこに数人の若者がやってきて花火見物かと思いきや、目的は夜釣り。「立ち入り禁止」と注意書きのあるテトラポット内に暗闇なのに懐中電灯だけで平気で入っていくのには驚いた。
 遠いから時間になると音もなく始まった。それでも背後の山肌に反響して遅れて開花音が響いてくる。気がつくと花火を遠巻きにするようにヘリコプターかドローンか都合3機ほど飛び回っていたのには参った。距離があるためよくわからないがドローンにしては全体が大きい感じだし、ヘリにしては挙動が早すぎる、遠ざかったなと思うと、大玉など華々しい打ち上げが始まるとスーッと素早く接近していくのだ。その繰り返し。打ち上げが終わると去っていった。撮影データにはその光跡が残っているカットもあった。
 この日はシークレットとか、サプライズとかではなく、通常開催。それでも時間短縮で15分ほどの打ち上げだった。行く前はそこで悩んだのだよ。15分に1万円近くかけて出かけるか否かを。結局来てしまって、狙い通りに成果が上がったからまぁ良しかと。とはいえ開幕と空中ナイアガラと、10号が入るそれなりの弾幕でないとこの位置は使えないのだけれど。
 片付けて21時。渋滞してたら怖いのでさっさと走る。熱海中心部を通過するが、昨今の熱海人気かかなり人出が多く賑わっているのに驚いた。そして車も多く、サンビーチ近辺を通過するのにしばらくかかった。それでも2時間半ほどで帰宅。翌日は仕事だからさっさと寝ればいいのに、写真家の性かちょっとだけとか現像をしてしまう。
    
    

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