花火野郎の観覧日記2022

観覧日記その7 8/20
赤川花火プレゼンツ2022 Smile & Peace

  
山形県・鶴岡市

    


サプライズ企画
ドローン編隊による
POKEMON GOショー

サプライズ企画
ドローン編隊による
POKEMON GOショー

サプライズ企画
ドローン編隊による
POKEMON GOショー

サプライズ企画
ドローン編隊による
POKEMON GOショー

ウエルカム花火
復活への第一歩
株式会社紅屋青木煙火店

ウエルカム花火
復活への第一歩
株式会社紅屋青木煙火店

尺玉ファンタジア1
株式会社山崎煙火製造所

笑顔咲く。光の贈物
有限会社安藤煙火店

笑顔咲く。光の贈物
有限会社安藤煙火店

赤川花火x東京リベンジャーズ
株式会社北日本花火興業

赤川花火x東京リベンジャーズ
株式会社北日本花火興業

「祝砲」酒井家庄内入部
400年記念花火
株式会社磯谷煙火店

「祝砲」酒井家庄内入部
400年記念花火
株式会社磯谷煙火店

「祝砲」酒井家庄内入部
400年記念花火
株式会社磯谷煙火店

尺玉ファンタジア2
株式会社斎木煙火本店

未来へ架ける新たな希望
株式会社マルゴー

未来へ架ける新たな希望
株式会社マルゴー

未来へ架ける新たな希望
株式会社マルゴー

未来へ架ける新たな希望
株式会社マルゴー

フィナーレ
赤川を愛する全ての人へ
太陽堂田村煙火店

フィナーレ
赤川を愛する全ての人へ
有限会社伊那火工堀内煙火店

フィナーレ
赤川を愛する全ての人へ
有限会社伊那火工堀内煙火店

フィナーレ(850m)
赤川を愛する全ての人へ
有限会社伊那火工堀内煙火店

フィナーレ
赤川を愛する全ての人へ
有限会社伊那火工堀内煙火店

フィナーレ
赤川を愛する全ての人へ
有限会社伊那火工堀内煙火店
    
 3年ぶりの赤川だった。昨2021も打ち上げがなかったわけではないが、観客を入れての花火大会の形式での開催は3年ぶり。私は、シークレットだのサプライズだのそういうのはほとんど観覧してこなかった。花火大会には観客の存在が必然。無観客はイコール無反応。もちろん自分の中での内なる感動はあるものの、無数の観客から沸き起こるうねりのような怒涛の歓声やエネルギーには遠く及ばない。
 世界的に天候不順の夏で、日本もそれを免れず、北日本や北陸は未曾有の長雨が続いていた。それで赤川もまた天気がどうなるか直前までわからず、毎日天気予報を繰り返しチェックする直前一週間。
 往路は曇りがちながらなんとか鶴岡まで達した。鶴岡ICを目的地にナビ任せにしたら、通常の東北道村田JCから山形道、月山経由ではなく、手前の福島JCから東北中央道経由となったのが面白かった。初めて通るルートで途中から山形道に合流するのだが、対面なのは仕方ないが随分とトンネルの多い道だと思った。到着した昼過ぎにインターを降りた時点で本降りになった。会場にそのまま入ろうとしたが降りが激しくて近くのコンビニの駐車場でしばらく待機して小止みになってから会場入り。
 会場はテーブルや椅子席を中心にメインは全て有料席となっていた。無料席も事前抽選による選出らしい。3年の間に堤防の桜も枝を延ばしたと感じた。翻って、花火が設置される対岸を中心に川に沿った立木はかなり伐採したらしく見通しが改善されていた。
 16時過ぎから、私が居た堤防道路上にもリピート対応でカメラマン席チケットを入手した各地の写真愛好家が次々に集まってきた。久しぶりに顔を合わせる愛好家氏も数多く、歓談が途切れない夕刻だった。
 18時。花火本編が始まる前に、サプライズ企画として、ドローン数百機編隊によるショータイムが行われた。近年海外、たとえばオリンピックなどでセレモニーを盛り上げる企画として好評なものだ。日本でも昨今は各地のイベントで行われている。コンピュータ制御でドローンを数百機をいっぺんに飛行させ、それぞれが搭載したLEDライトによって空間に立体的な文字や図形を描き出すというもの。コントロールはプログラムで行われていて自動でGPSを用いてそれぞれの機体が空間に自動で配置される。私もニュースなどで見たことはあるが、実物を見るのは初めてで驚いた。観客にとってはサプライズだが私は事前に内容は知らないけれどドローン編隊飛行があることだけ聞いていた。しかしこの企画は雨と強風に弱いので、昼ごろの降雨の状況では中止もある、ということだったので実施されて良かった。見るのは初めてで、しかも既に花火用にカメラはセッティング済みだったのでそのまま撮ったが、途中まで勝手がわからず絵が流れたりした。そもそも動画向きか。
 内容についてはPOKEMON GOからみの企画で、ドローンによってモンスターボールから始まり、人気のポケモン数体が空間に立体で描き出されるというものだった。どれくらい飛んでいるのかわからないが200機から300機はありそうだった。私は自分でもドローン操縦をするけれど、数百の機体がそれぞれ衝突することなく図形から図形へ形(位置)を変えるのが凄いと思った。なんでも機体同士で通信しあって自動で相手を避けるという技術があるらしい。
 ドローンショーが終わった時点ではまずまず持ち堪えそうな空だったが、花火プログラムが始まると、出だしの紅屋青木煙火店のプログラムから小雨だった雨足が急に強くなった。傘を差しかけて軽くしのげる降りじゃなかった。自分が濡れないようにレインウェアを身につけたり、カメラバッグやらを浸水や降雨から防ぐ処置をしたり作業が増えるほどの降りだった。しかもその間、出しているカメラは護らなければならないし、と残念ながら打ち上げが続く中で集中力を削がれるほどの降りだった。それで撮影のタイミングを逃すようなカットも生じた。レーダーなどから雨の予想はしていたものの、想定以上の降りだったのだ。
 幸に赤川としては終始背後からの西風という神風だったので、レンズ面が水滴に襲われる惨事は最小限で済んだ。拭いても拭いてもというほどにならなかったのは良かった。しかし湿度と待機中の水分量は激増し、そうなると7号以上の開花領域では、花火の光が周りに滲み込んでしまう。実際に2番目のプログラム「尺玉ファンジア」では花火自体も霞み、その周りに色が滲んでしまうという最悪の状況。その後は降ったり止んだりだったが小止みになっても頭上の桜の木からときおりボタボタと雫が落ちるので気が気ではない。
 それから安藤煙火店、北日本花火興業とプログラムが進むが、下部での曲打ちはともかく雨の影響は免れず、上空にあげる玉が霞んでしまっていた。
 今回の赤川は通常の競技会形式ではなく、その競技部分を取り払って主にワイドスターマインプログラムだけを残したスベシャル仕立てとなって開催時間も約1時間という短縮バージョン。合間に10号だけを打つプログラムも挟まっているが、人気煙火店によるミュージックワイドスターマインだけが連続しているという豪華な内容でもある。フィナーレでは最大役850メートル幅の打ち上げもあるということで胸が躍る。
 それにしても、と特筆すれば株式会社マルゴーの色星の鮮烈な発色には息を呑む。どうしても同社は時差式のピカピカ玉ばかりピックアップされがちだが、ザラ星から親星に至る全ての色星が、全ての色において濁りやくすみのないくっきり綺麗な発色をしているのは凄いことなのだ。色というのは明るく発色させると白に近づいてしまう。青を明るくすると水色に見えしまうようにだ。それがはっきりそれぞれの色に発色しながら格段に明るく、かつ鮮やかに見える。全ての色が同等の輝度で鮮明に出ているというのは実に凄い。どれかの色だけ暗かったりくすんでいれば、多色同時に展開するたとえば彩色千輪などでは暗い色だけ目立たなくなってしまうからだ。全ての色星が鮮明に発色、というのができている煙火店はそう多くない。多彩な点滅星も全て明るく鮮やかである。この煙火店は、たとえば黄色とエメラルドグリーンと黄緑という非常に色彩が近接した色星を同時にひとつの玉の中で使ったりするが、それはこの3色が似通っていながらきっちり色分けされて発色していることに自信があるからだと思う。
 フィナーレは伊那火工堀内煙火店と他の煙火店7社(アルプス煙火工業、大久保煙火製造所、菅野煙火店、佐藤煙火、篠原煙火店、太陽堂田村煙火店、若松煙火製造所)による合同ワイド。合同といっても玉を混在させているわけではなく、出だしに7社による10号玉が連続で披露され、続いて堀内煙火によるワイドが始まる、という組み立てだったと思う。堀内煙火のワイドは700メートル幅で終盤でさらに南側(向かって右)へ150メートル拡大、という進行だとスタッフから聞いていた。
 終了後は周辺は渋滞するので近くの駐車場においた車は放置し、機材だけ持ってホテルに直行した。
 翌日は嘘のような晴天で明けて、帰りのドライブは快適だった。縁とぎりぎりの天候に恵まれての観覧だったが、主催者による観客を入れての開催に感謝したい。
    

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