花火野郎の観覧日記2022

観覧日記その10 10/1
大洗海上花火大会

  
茨城県・大洗町

    


昼食は「かあちゃんの店」

観覧場所から

ラストワイドスターマイン

ラストワイドスターマイン

ラストワイドスターマイン

ラストワイドスターマイン

二尺玉



 

  
 2017年のGWに家族で近隣のひたち海浜公園に行った時に昼食で大洗町に立ち寄った。以来5年ぶりだ。春先に行われていた「海楽フェスタ花火大会」自体が同2017年を最後になくなってしまったこと、そしてコロナもあって、本当に久しぶりの大洗。
 今回はアーチストによるライブイベントとコラボ企画になった音楽と花火。それでサンビーチはメイン観覧場所として一帯が有料区画と指定駐車場になっていた。そして入場券はふるさと納税とコラボした有料企画。15,000円を納税するとチケットが手に入り、実質見物料は3,000円程度らしい。
 私でも知っているようなアーチストがやってくるならともかくライブの方は興味ないので花火だけの観覧。またしてもその有料区域外から無料観覧を企んだのだ。無料見物とはいうものの、現地には昼飯とかビールとか、ちょっとだけ金を落としてはいる。
 当初はサンビーチ有料エリアのずっと後方の無料の海岸から見ようと思っていたのだけれど、またも台風が絡んでいるのか当日の打ち上げ時間の風向き予報はメイン会場モロ風下というもの。打ち上げ場所はいつものようにサンビーチ北側の大洗港区西防砂堤の上。それでそのちょうど反対側、裏手のどこかを探すことになった。裏側はフェリー乗り場とかめんたいパークとか漁協とかのある岸壁だが、この辺りは何度も訪れているのでだいたいの目星を付けてから出発。
 快晴の好天のもとで車を走らせ現着は昼過ぎ。到着してみると、好天の土曜日とあってか、海鮮ものの販売店や飲食店が集まるエリアだけに既に駐車場は満車だった。そのほとんどが花火目当てというより美味しい海鮮グルメや海産物の購入目当ての観光客でたいへんな賑わいだった。
 かなり広い駐車場を何周もするが昼時でもあり空きがない。しかたなくお店エリアから一番離れた場所に縦列で駐めざるをえなかった。しかしこれが幸いして、観覧場所は車からほんの30メートルほどの距離だった。しかも帰路の道路、サンビーチ通りまでも僅かの距離。車から下りると予報通りのやや強めの北東風。風を浴びていると冷えてしまうくらいだが、日差しは強く暑かった。ストリートビューも見てから来たが、現地は新しい構造物ができていてその画像とは一部が結構違っていた。海側にはなにやら足場に囲まれた巨大な建造物が工事中で、看板を見ると水門の新設工事らしい。
 ロケハンしてから決めた観覧候補地は到着時には釣り客がずらりと鈴なり。その間への三脚建立は私が一番乗りだった。それから漁協近くの何度か食べているお店で行列してからの昼飯。生ビールを片手に三脚の場所まで戻ると、それからひとりまた一人と愛好家たちが同じ場所にやってきて釣り客と入れ替わりに三脚が増えていった。風向きを考え、打ち上げ場所が素通しで見える場所は限られるので写真や動画の愛好家の皆さんが考え、結論することはそれなりの経験者なら同じようになる。多くの知り合いが訪れ歓談し、また車で昼寝などしながらのんびり午後を過ごす。ロケハン範囲を広げて別の場所にも三脚を置いたが、結局最初に決めた場所にしてのちに回収した。車の中で寝こけている間に、フェリー埠頭にはさんふらわぁ号が接岸していた。
 夕刻が近づくにつれて、海産物目当てではなく、花火目的の車と客が増えていった。私の周りも背後も一般観覧客が大勢詰めかけていた。メイン側に有料席を求めた愛好家仲間も、遅れて私の居る場所にやってきた。この風向きではライブ込みのサンビーチメイン会場は完全に直撃の風下になってしまうので避難してきたわけ。ホールなどでのライブと違って、花火イベントの有料席は、高価な席が必ずしも良席ということにはならない。野外イベントだから気象条件の影響を受ける。いくら高くても風下や、降雨、霧などのよろしくないリスクに見舞われてしまうこともあるわけで。
 1キロメートルほどの間合いだから私の位置から10号を撮れば縦の50ミリで余裕、くらいの画角。ワイド3箇所打ちもこれくらいで収まった。最初はカメラ1台で楽に撮れる、と1本だけ三脚を用意したが、出港するかと思われたさんふらわぁ号が明かりを灯した状態でずっと居るので、2台目のカメラを追加し横位置で花火とコラボって遊んでみた。私の位置より右方に行くにつれ別の突堤が船を遮ってしまうし、左方向へまわると花火位置とさんふらわぁが離れてしまうのでこのあたりがまずまずか。
 予定の18時を少し回って前触れもなくワイド打ちから始まった。プログラム内容は最初まったくわからなかったが、メイン側から脱出してきた知り合いから教えてもらった。観光協会とか、メイン観客向けには立派なプログラム冊子があったようだ。ワイドスターマイン、5号単発、スターマイン、10号単発で構成されるプログラム立てはいつもの野村花火、という感じだが、開幕のワイドスターマインから野村ワールド全開のひとときだった。筒場まで確認した知り合いも居て、聞くところによれば10号はスターマインなどに含まれる分も入れて60発ほど用意されたらしい。
 その10号は逸品が揃い、かつ単発打ちでは新作、または実験玉と思われる見たことのない玉もいくつかあり、驚かされた。こちらでは音楽などは全く聞こえず、静かに花火が咲くばかりだが、おかげで久しぶりに存分な量の野村花火を堪能できた。終幕の3回目のワイドは10号を含む物量たっぷりの3箇所打ちで酔いしれた。時間も長く、何度も野村花火の名物玉のシーンが繰り返し展開され、野村漬けと言うに相応しい打ち上げだった。日中は1キロメートルほど離れた観覧場所ということもあり、双眼鏡など持参しなかったので設置状況がよく見えなかったのだが、防砂堤のずいぶん先の方まで(向かって3箇所打ちの一番左)設置していたのだと驚いた。そしてラストはその左端よりさらに先に置かれた筒から20号1発が放たれて長く枝垂れる冠が洋上にゆっくりと消えて終了。あたりからも拍手喝采の打ち上げだった。結果としては最初に三脚を置いた位置で正解だった。観覧位置は終始風向きが変わらず、冠系の星が流されることなく真っ直ぐ枝垂れ落ちていく。ほぼ順風の好条件に痺れた。先日境町で見たばかりだし、どうするかな、と思っていたのだかやはり来て良かった、良い花火は何度も良い。
 予定より早く終わり、積み込みとトイレなどを済ませて車を出したのは19時20分過ぎ。しかしそこから町内近隣道路はガルパンの頃の海楽フェスタでも経験のない超渋滞。こうした場合は那珂湊の方に逆に行ってひたちなかICを利用したほうが空いているのだが、まさかこれほど詰まっているとは思わずもう巻き込まれていた。何度も訪れているおかげでICまで遠回りの迂回ルートをとったが。それでも最も混み合うようこそ通りの2号と途中で合流しているためどうしても詰まる。水戸・大洗ICまで1時間を要した。サンビーチ通りはマリンタワー周辺が大渋滞だったが、それはこのイベントからの帰り客と、マリンタワー並びの大洗まいわい市場をはじめとするSCや飲食店に駐車しようとする花火観覧には無関係の地元住民の車とががっつり鉢合わせていたことによる。加えてライブの方のメイン観覧場所の駐車場がサンビーチの広大なそれでそこから出てくる車もあるわけで。しかしそこを横目に通り過ぎるとライブのための駐車場はまだ出ようとする車でひしめいており、これはサンビーチ通りに出るだけで数時間かかるとみた。


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