花火野郎の観覧日記2022

観覧日記その12 11/26
常総新花火〜未来へつなぐ想いをかたちに

  
茨城県・常総市

    


観覧場所から

オープニングスターマイン
開幕!ようこそ常総新花火へ
野村花火工業株式会社

オープニングスターマイン
開幕!ようこそ常総新花火へ
野村花火工業株式会社

オープニングスターマイン
開幕!ようこそ常総新花火へ
野村花火工業株式会社

オープニングスターマイン
開幕!ようこそ常総新花火へ
野村花火工業株式会社

コンクールNo.3
尺玉の部 昇曲導付五重芯変化菊
野村花火工業株式会社

コンクールNo.3
スターマインの部「風の戯れ」
野村花火工業株式会社

コンクールNo.3
スターマインの部「風の戯れ」
野村花火工業株式会社

コンクールNo.3
スターマインの部「風の戯れ」
野村花火工業株式会社

エキシビジョンワイドスターマイン
〜WE ARE THE ONE〜ココロヒトツニ
野村花火工業株式会社

コンクールNo.6
スターマインの部「平和願いて花は咲く」
株式会社マルゴー

コンクールNo.6
スターマインの部「平和願いて花は咲く」
株式会社マルゴー

スペクタクル花火ショー
THE JOSO SHIN HANABI 2022
〜未来へつなぐ想いをかたちに〜
株式会社山崎煙火製造所

スペクタクル花火ショー
THE JOSO SHIN HANABI 2022
〜未来へつなぐ想いをかたちに〜
株式会社山崎煙火製造所

スペクタクル花火ショー
THE JOSO SHIN HANABI 2022
〜未来へつなぐ想いをかたちに〜
株式会社山崎煙火製造所
  
 この土曜日も出勤日だったので最初から観覧は無理とチケットも駐車券も購入していなかった。堺町利根川花火の際に、関係者からこの大会のチラシをもらったのだけれどその時点で、出の日だから行けませんと告げていた。それが当日になって昼過ぎに仕事から解放されたのでそれから会場に向かった。
 従来の常総きぬ川花火大会より、北側に会場を移し、新たな内容で開催されることになった常総新花火。チラシにも記載されているが内容は一言で言えばコンクール形式になっている。後日発表されたプログラムを見ると初回は8社出品で、それぞれ10号1発とスターマインの出品だ。それらにオープニングと中盤、そしてラストに地元山崎煙火と野村花火工業によるワイドスターマインが配置されている。打ち上げ環境で大きく異なっているのは、最大8号が1箇所のみだったきぬ川大会に対して、最大10号がワイドで打てるという点だ。スターマインは1箇所なのか少し幅がある複数箇所打ち上げなのか見てみるまでわからない。総数は10,000発となっている。
 当日券もあったようだがカメラ席とかは無理だったので会場外の後方の田んぼとか対岸裏手から見ようかと考えていた。大会のチラシの地図に記載されていた豊田城近くの無料駐車場に行ったのだがそこは「観覧チケットを持っている人の無料駐車場」ということで入れられなかった。チケットの無い人の駐車場のひとつ「石下総合運動公園」をスタッフから教えてもらい、ナビに入力して向かう。
 総合運動公園は、けっこうメイン会場からは遠いのだが、実はそれが好都合だった。もしかして仕事が早く終わった時を考えて前の晩に風向き予報などを見て、裏手の観覧もアリかと、観覧場所をいくつか検討しておいた。現地で再度風向き予報を確認して、風力が弱いながらも裏手と決断した。対岸の観覧場所は豊田城から歩けば鉄道の跨線橋を越え、鬼怒川を渡り、そこから常総きぬ大橋まで南下とけっこう歩く。同じ歩くならその対岸側に駐車した方が帰路の方向でもあり気持ち的に楽、というわけだ。
 総合運動公園からはほぼ3キロメートルの歩きで、スマホのマップを見ながら最短距離を辿り、ようやく目的地周辺に到着。田んぼや空き地、造成地がほとんどの裏手には、花火に近い場所に多くのスタッフが配置され、立ち入り規制されていた。スタッフに話を聞くと良く事前にレクチャーされているようで細かく立ち入り禁止領域などを教えてもらってありがたかった。  ストリートビューとグーグルアースのあるあるで、実際にその場に立ってみると現在は大きく違っている、ということがこの日も炸裂。茂みが伐採されて何かの建設予定地か広範囲に高い盛り土エリアがあったり、物流倉庫がどどんと新設されていたり、と。
 見える対岸側の堤防道路上には、ラストのワイドスターマイン用と競技用の10号筒が並んでいた。ワイドの設置は相当に幅広い。見かけでは400メートルくらいか。ラスト以外のワイドと競技スターマイン、メッセージ花火などは堤防向こう側下の道路に設置されているらしく見えない。10号筒まで観覧予定地から550メートルほど。メイン側観覧席よりは間合いがあるが、これでも至近とさらに下がった位置に陣取る愛好家も居た。
 現着は14時30分を回っていたが、既に到着していた愛好家を含め、それから順次集まってきて満員御礼状態。裏手にこんなに多くの三脚が立ち並び観覧する人がいるとは驚きだった。知り合いの花火や写真の愛好家も多く、驚いたが、久しぶりに顔を合わせる人もいて歓談できて楽しかった。
 その後夕刻が近づくにつれて、どんどん路駐の車と観客が増えた。しかしこの日はバトカーが繰り返し路駐の排除に勤めてそれを許さなかった。車を退かしてくださいというアナウンスをしながら通り過ぎるくらいなら無反応がほとんどだが、路駐の車の後ろにぴったり付けて、その車が出るまでナンバーと車種を連呼されたのでは動かさざるをえない。いい仕事をしているといえる。私は初めての場所だし、路駐も私有地に駐める勇気も無いので歩きを覚悟で指定駐車場にしたわけだが、実際に現地を見て、近場に駐められる場所もいくつか見つけたのでよかった。
 日中に雨だったせいかどうか、到着時にはあがっていたものの、付近は景色が霞むほどに見通しが良くなかった。こうした早い時間からこう湿気っていては10号が霞んでしまうのではと、気になっていたが、それは果たして懸念した通りになるのだった。
 駐車場から長く歩くことを考え、カメラザックにカメラ一台、三脚も1本きり、と軽量にすることを考えた。裏手は、田んぼと造成地、花火に向かった視界の中に民家も街路灯もない。暗闇に花火だけ、という場所感を出すのが難しいシチュエーション。
 夕刻すでに三脚がしっとりと湿気を帯びていた。開始1時間前くらいにカメラを外気に慣らすために三脚に乗せたが、それから約1時間のうちにうっすらレンズ面が曇っている状況だったので、万一に備えて結露対策としてレンズヒーターを装着した。そのせいか10号も煙る湿気の中だったが90分の撮りの間、レンズが曇ることはなかった。
 この時期の90分もの開催は寒さとの戦いだが、本番に入ってからの方が冷え込みが弱まった感じでそれほど寒く感じなかった。むしろ夕方くらいの方が冷えた。気温よりも湿度があって湿気寒いというかそんな感じ。
 対岸裏手、ということで、競技スターマイン、ワイドスターマインは全て音楽付きだったらしいが当然ながらアナウンスも音楽も聞こえない。しかしメイン側の客によれば、進行はほぼ時間通りだったということで、FM実況とかもないので、DLしてプリントしたプログラムに記載された時間だけが頼りの私にはありがたい。さすがに打ち出しのタイミングだけは掴みづらかったがなんとか追随できた。
 オープニングのワイドはそれで行けるかと思って24ミリの横位置だったが、10号が入ると上が見切れていた。予想より幅がなくて後でメイン側の知り合いに聞くところ、野村花火のワイドは300メートル幅ということだった。つまり縦位置ならすっぽり入った画角。堤防下の設置で打ち上げ幅が見えないので仕方ない。それで同じ野村花火の2回目のワイドは縦位置で撮った。
 風が雲を押して、空はいい感じて晴れ間が広がっていたのに、オープニングに続く尺玉エキシビジョンの山崎煙火の10号が打ち上がると、極めて残念なことに思い切り霞んでいた。「新花火」となって会場を移し、せっかく10号が放てる環境になったのに、この晩の10号はその後最後まで鑑賞するには全滅だった。
 ラストのワイドは明るいうちに見ていた目一杯の幅で3箇所で10号入り、ということでここだけ16ミリの横位置に変えて撮った。10号の開花域はやはり思い切り霞んでいたが時間も長いワイドは圧倒的なボリュームで良かった。
 終わったと思って片付けていると、再びフルワイドで掃射された。いわゆる終わったと見せかけて、というサプライズ演出か。
 メイン会場にいたわけでは無いので、進行具合も、盛り上がり具合も、事後の客さばきも想像できないが、終了後のネットなどの評価は極めて高く、とくに運営そのものの力量は高評価だった。また見ていて思ったがスターマイン競技も土浦並みの幅のある設置で(1出品者当り70メートル幅らしい)、各社曲打ちなどにも相当な工夫を凝らしていて見応え抜群だった。後日発表された審査結果は霞んでしまった10号はなんとも言えないが、スターマインでは納得のいくものだった。
 帰路はまた3キロメートルを歩き返すが車に乗り込んでからは渋滞も一切無く、順調に帰宅できた。次回があればまだぜひ行きたいが、コンディションが良ければ最高なのだけれど。


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