花火野郎の観覧日記2023

観覧日記その10 9/16
第36回 利根川大花火大会

  
茨城県・堺町

    

ザ・エキシビジョンマッチ
紅花の乱
株式会社丸玉屋小勝煙火店

ザ・エキシビジョンマッチ
絆の奇跡
株式会社ワキノアートファクトリー

スーパースターマインの競演
真紅と深碧の苦悩
株式会社マルゴー

スーパースターマインの競演
美しき風の中で
野村花火工業株式会社

スーパースターマインの競演
株式会社紅屋青木煙火店

フィナーレ
THE SAKAI HANABI 2023
境から世界へ
株式会社山﨑煙火製造所

フィナーレ
THE SAKAI HANABI 2023
境から世界へ
株式会社山﨑煙火製造所

フィナーレ
THE SAKAI HANABI 2023
境から世界へ
株式会社山﨑煙火製造所

    
 この日は仕事先で健康診断があり、花火会場に朝イチで出かけるようなことができなくなった。メイン会場のチケットはとうの昔に発売日に買ってあったけれど、健診の日時が発表されたのが開催日の3週間前ということで対応できなかった。
 健診が終わって会場に車で向かうは昼過ぎ。昨年の観覧記で自分で境大橋は午ごろには渋滞と書いていたのに、そんなことは忘れていてその手酷い渋滞にはまってしまった。4号バイパスの菱沼交差点からあとは、昼過ぎというにとっちり渋滞。物流のトラックなどは困り果てただろう。間違いなくこの花火大会が要因の渋滞だし。普通なら道の駅さかいまで10分ほどの距離なのになんと半分も走れないのに既に3時間経過。これは道の駅あたりまで行くのにさらに1時間以上かかると判断しあきらめてプランBだ。
 風が対岸の関宿や五霞が良好だった時のために、関宿側を8月のお盆の時に実際にロケハンしておいた。それと、健診で朝から動くことができないことがわかってから会場近くの駐車場を探したのだけれど今年は主催が河川敷駐車場をやめて、駐車場を「軒先パーキング」などに丸投げしたことを知らず、1ヶ月を切った時点では現地近くの駐車場が確保できなかった。それで対岸の五霞町に有料観覧エリアがあることを知り、そこの駐車券だけを買っておいたのだ。
 渋滞を途中で反転し五霞町に向かう。そこはすんなり駐車できたが、問題はその先。例年なら五霞町から対岸の関宿町には関宿水閘門近くの橋で江戸川を渡って行き来できるのだが、今年は工事中とかで通行止め。関宿側のロケハン済み観覧場所までは関宿橋を遠回りに迂回すれば5キロメートルくらいの歩き。
 それで歩こうとしたのだけれど、幅広い堤防道路上は日陰もなく、長い距離は歩けず炎天下の道程にもう五霞側でいいやとへこたれる。関宿側と江戸川を挟んで同程度の構図が可能な場所を探して駐車場から1キロメートルあまり歩いて観覧地とした。そのあたりにはもう多くの三脚が林立していた。事前の風向き予報が対岸有利だったせいもあるのだろう。私は風向きよりも出遅れて渋滞からの止む無し対岸観覧だったわけだが。
 あらかじめこの五霞側もストリートビューなどで相当前から下見しておいたのが奏功した。思いもよらなかったのは関宿側ロケハンはほぼ1ヶ月前の8月中旬、わずかそれだけの間に開催時期に来てみるとその時にはなかった夏草が両岸の堤防斜面も河川敷にも背丈も高く生い茂っていたこと。伸ばした三脚の高さををはるかに超えるどころか人の頭より高いそれを、多くの観客や写真愛好家が薙ぎ倒して視界を確保していた。それにしてももう夕方だというにあいかわらず暑くて少々ヘバる。
 準備しながら関宿橋の方を見ると相変わらずほとんど動きのない渋滞。こりゃ昨年同様に打ち上げ開始までに辿り着かない車もいるだろうな。
 近場の私もまさか正午過ぎにスタートして予想として4時間かかっても会場近くの境大橋を渡りきれないとは思わなかった。という経緯なので、今回は風向きもあり、自身の諸事情もあり、渋滞のせいで有料席は買ってあったけれど最初からメイン会場には行ってない。のでメイン側がどうだったかとか一切不明。
 オープニング花火あたりでは、初めての場所なので画角のチェックとかに使用。なにせ開始が昨年より早まって18時過ぎと、流石にこの時期でも空が暗くなりきれないので撮りにいけない。私の観覧位置から打ち上げ列まではおよそ1,500メートル。打ち始めて画角を確認すると10号入りスターマインで横位置で50ミリ前後だった。離れているので10号の高さも出るし、ワイド列に対して関宿側と比べてもより裏側の設置列正面なのでワイド感もまずまず。ゆったりとした場所で、肉眼で間近に観るにはやや遠間だけれど、風さえ良ければこの無料の堤防道路は(撮影には)相当良いじゃないか。もちろん車をどこに置くかは問題だし、指定駐車場に向かう以外のこの堤防道路に近づく道は全て通行止めにされている。五霞側のどの指定有料駐車場からもそこそこ遠いので折り畳み自転車とかキックボードがあれば快適かな。
 後日現像してみると、五霞側ならではの絵になっていることが思わぬ好結果で良かった。五霞側からだと江戸川を挟む。撮影場所を決めた時から川面が画角に入る位置にしたのだけれど、打ち上げ内容によって川面にそれが反映し、花火の光で描かれた江戸川の流れが良い前景になっていたのだ。
 対岸裏手とは言え、どこにいてもFM放送の実況があるので進行把握にはラジオがあればぜんぜん問題なかった。途中何度もの中断もラジオで仔細がわかったのでよかった。
 開幕いきなりのエキシビジョンマッチでの初参加のワキノアートファクトリーは「あぁ開幕早々やってくれたなぁ、こりゃ、めちゃ評判いいでしょ」と感じた。近年はコロナのせいもあって九州勢は観ていないので、正直ここまでやるとは。かなりのサービスでしょ。のちのSNSでも次回からレギュラー希望なんて評価もあったくらいで。翻って丸玉屋は内容は良かったのに、いきなり最初の中断をやらかしたのは痛い。どうやら花火の使用曲が違って流れたらしい。打ち上げ内容は悪くなかったがテンションが下がり冷めて、再開後の熱いパフォーマンスも少し値引きされた。
 それから4大花火師コーナーまでの長いこと。ようやく始まってもまず山崎。マルゴーはなんとなくそれらしくなく、あっけなく終わった。野村は安定の展開。やはり観てすぐにそれとわかる持ち玉を数多く有する強みと丁寧にそれを配置する構成は良かった。青木煙火はそうした「らしい玉」が無く、ゲストだから控えめなことに徹しているのか昨年同様に上空に配する大玉が数えるほどで少し期待はずれだった。
 ラジオを聴いていると幕間を埋める喋りが長い。つまりプログラム間が間伸びしている。加えて火災も含めた何度もの中断。18時過ぎと早めに始めたのに、結局、ずるずる遅れて19時45分終了は20時20分になっていた。そもそもトラブルを見越して余裕の予定を組んではどうか。何事もなかったら早く終わる分にはいいじゃないか。
 フィナーレの4曲も使う13分ワイドは長くて申し訳ないが飽きてしまった。どうしてかというと時間が長い中で、異なる演出を次次に繋げて「次はどうなるか」と飽きさせない展開をするのでなく、ユニット化された一定のパターンの繰り返し。玉を変えても打ちパターンの繰り返しは飽きる。どうせ最後は錦冠の連打でしょと見えて冷める。そも同じ玉やとくに型物をこの日何度繰り返したことか。型ものなんか最初のイメージ花火で終わりにしといてほしい。
 相変わらず打ち上げ全体の半分以上は山崎煙火。実質17番までのプログラムのうち7つも受け持つ山崎煙火の花火大会。ゲストとして青木、マルゴーが呼ばれてそれぞれ2つ(10号5発とミュージックスターマイン)ずつ。地元の野村がそれらより少し多く4つを担当。
 普通なら後半の4大花火師コーナーが始まるまでが長いのだが、今年はエキシでワキノが派手にデビューしてくれて前半から予想外に気持ちが盛り上がった。
 帰りは五霞の駐車場を出るのに時間がかかったが、出た後はナビ様に案内させるとほぼほぼ渋滞のない道を案内してくれて、都合駐車場で車に乗り込んでから1時間で自宅に着いた。遅れ進行に加えて西側で稲光が近づいてきて気が気じゃなかったが、なんとか無事に終了した。しかし帰路の途中で雨。危ないところだったぜ。
 

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