花火野郎の観覧日記2023

観覧日記その12 10/8
三陸花火競技大会

  
岩手県・陸前高田市

    

カメラ席から会場の様子

ミュージック・スターマイン
株式会社ワキノアートファクトリー

ミュージック・スターマイン
株式会社ワキノアートファクトリー

ミュージック・スターマイン
響屋大曲煙火株式会社

ミュージック・スターマイン
響屋大曲煙火株式会社

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー

ミュージック・スターマイン
株式会社マルゴー
    
 7日には大曲秋の章、藤沢、鴻巣そのほか魅力的な大会があったけれど、三陸単独で出かける。今回が今年最後の遠出の開催地観覧になるだろう。あらかじめ有料席と駐車券は買っておいた。
 午前6時前にスタートし、現着は11時少し前。初めて訪れた2021年は、体感としてずいぶん長い時間がかかった気がしたが、今日は一度来ているせいか仙台からが比較的早いと感じた。
 あとから主催者側からのメールで知ったことだが、12時までに現着すると、入場ゲートに一番近いA駐車場に先着300台限定で入れるらしい。それで有料席に近い場所に入庫できた。開場は正午からなので三脚を持って入場者の列に加わる。並んでいたほとんどが一般の自由席のお客だった。時間が来て順番に入場し、買っておいたカメラ席に三脚を置いてまずはひと段落。それからスーパーマーケット周辺にいろいろ増えた飲食店を物色し昼食。花火会場ではフードビレッジが展開しているが、相変わらずおかずだけ酒のつまみだけというようなラインナップで食事、という感じじゃない。だから会場を離れて近隣の飲食店に並ぶお客も多い。
 午後は車で休憩し、16時を過ぎてから機材を運ぶが、既に多くの写真やビデオの愛好家が準備中。昨今はサブとしてスマホを三脚にセットする動画の録り手も多くなった。私はカメラは1台三脚は一本で望む。
 前日の大曲で「寒い」というSNS情報もあり、冬の出立を揃えてきた。少し軽めだけど保温力抜群のダウンに、下着は上下ヒートテック系、シャツもフリース系と真冬の観覧に近い装備。日中は日差しもあって歩き回ると汗ばむくらいだったが会場に吹く風は冷たかった。機材を運ぶ前に防寒装備に着替え、使い捨てカイロなども万全。
 風は日中は強めの南東の風で肌寒く、観覧場所には風下気味だったが、予報通りに次第に北東風と変わり、まずまずの押し風コンディション。それでも途中で地表近くと開花域では向きが変わっていた。
 空は快晴から次第にどんよりと曇り空に変わった。天気は翌日曜にかけて下り坂の傾向。本番は、といえば一昨年のようにまた定時に始まらず、10分遅れでスタート。終わりも伸びるだろうと思っていたら19時30分に予定どおりに終了した。プログラムは5組ずつの競技花火が4回に分けて計20組。エキシビジョンの10号単発が6社で6発。合間を埋めるのがワイド系のミュージックスターマインだ。一昨年の初観覧の時は、競技プログラム以外のミュージックスターマインの類はすべて株式会社マルゴーだったが、今回はそれらをワキノアートファクトリー、響屋大曲煙火株式会社にも振り分けていた。この両社とも持ち味を活かした見応えのある内容だった。ワキノは先日観たばかりだが、今回もらしくて良かった。響屋大曲煙火はなかなかシブい内容で、色味の華やかさは抑えめなもののしっとりした良い打ち上げだった。
 撮影の方はズームを24ミリに固定。全てのプログラムが横位置でほとんど画角も向きも変える必要もなく綺麗に収まった。10号のエキシビジョンの時に少し上に振っただけ。
 競技花火部分はどういう基準で競わせるかの、主催者側の意図がまるで見えないのは前回観た時と同様。だから酒田のような二尺玉コンテストみたいなのが基準がわかりやすいわけだ。競技玉は音楽に合わせて5号で10発くらいの内容だった。規定数の単発玉を上げたものにそれらしいタイトルをつけた、という出品。タイトルもアナウンスはするもののプログラム冊子に掲載は無いのでその場で耳に聴くだけだ。花火自体は良いものもあったけれど、そもそも愛好家から見てもどれがどの作家かがシークレットになっているから、それこそ「どうでもいい」流れ。誰の作品か判かってこそ楽しめるのに味気ない。スマホで投票できるらしくお客も審査員と言っておきながら、出品者名を告げないのやはりはつまらない。
 好意的に捉えれば「先入観なしで純粋に見たままで判断して審査してほしい」からか、競技参加の煙火業者名は伏せたままだった。プログラム冊子や公式HPには出品する20名の花火師と煙火店のプロフィルが掲載されているものの、掲載順が打ち上げ順というわけではないので、打ち上げを見ただけではどの花火がどの煙火店なのかはわからない。
 採点の主軸を成す審査員にとっては、出品者が伏せられていた方が先入観無しで公平で良いだろうけど、多くの一般客にとっては、先入観が生じるほど煙火業者の屋号なんか知らないのだから、こうしたシークレット配慮はむしろ弊害と思う。見たものと煙火業者名がその場で一致なければ、一般観客の新規のファンなど増えないだろう。
 審査結果発表は12日ということだったが、結局公式には何の発表もなかった。あぁ、そうかこれはもしかして、「なんちゃって競技会」なのかな。競技という名の合同参加プログラム。競技ルールも、審査基準も、集計も、審査発表も、賞品賞金すべて曖昧。出品者もそのように理解した上で出品しているのかもしれない。それならなんとなく適当な内容の出品があったのもうなづける。参加費をもらって優劣もつかないし、どの花火がどの業者のものかも明らかにならない誰も得しないけど傷もつかない。そういう競技モドキなのかも。そうした細かい規定が明記されてないから知らないけどね。
 フィナーレのワイドのみなかなかの物量だったが、物量が混ぜこぜの乱れ打ちの方にいってしまった感。一般客は矢継ぎ早の重ね打ちに満足するだろうけれど、要するに美しくない。予算によるものか煙火店の方針かそもそも一昨年の濃密なマルゴー漬けを期待したのは拍子抜けだった。マルゴーらしい時差式系などの華やかな玉がすっきり打ち出されたのは最後のミュースタの中のほんの数秒間。肩透かし感が否めない。距離や交通費、行き帰りの所要時間、有料席価格、色々検討するとこのままの内容なら今後のリピートは一考すると思う。物量もさることながら、この大会を競技会というのも親しみが持てない。
 予定通りに終了し、片付けてから20時10分に車を出した。20分もしないうちに雨模様となり、開催中を免れて良かったと思った。そして最寄りの陸前高田長部ICインはなんと21時50分。10分ほどの距離を1時間40分!。国道45号からICに向かう車が渋滞を引き起こしていた。その原因は三陸道の大渋滞。一昨年はICに入ったあとは普通にバビューンと走れたのだけれど、今年は流入先の三陸道が既にノロノロの渋滞。流入区間は対面部分だからとはいえこれは。開催日が連休の真ん中とあって行楽的渋滞も加味されているかもしれないが、会場周辺はともかく三陸道で今後もこんな渋滞を浴びるくらいならもうここの観覧は卒業かな。そこから気仙沼を過ぎるまでノロノロが続きやがて渋滞が解けて普通に走れたものの、大幅に時間をロスした。到着時に給油しておいてよかった。というのも三陸道は鳴瀬奥松島の料金所を過ぎ無料区間に入ると自動車専用道であるものの立派なPAもSAもない。したがってどこかのICで一旦降りない限りGSもないのだ。陸前高田にしたって陸前高田長部ICから花火会場までの国道上にGSはない。前回会場直近にGSを見つけたので花火の駐車場に入れる前に給油しておいた。
 東北道に入ってから福島県内から先は本降りの雨。ハイビームでないとどこが道かわからないほどの視界の悪さで速度も上がらない。ワイパー全開での帰路となった。途中のSAで何度か仮眠を繰り返し、帰宅は午前6時30分。

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