花火野郎の観覧日記2023
観覧日記その2 4/1
辰ノ口さくら祭り花火大会
茨城県・常陸大宮市
この桜づつみはいよいよ現地が近くなったところで久慈川に架かる橋を渡り、対岸に行ったところで初めて桜の状態がわかる。この日は私の花火観覧としては異様に早く、現着が午前9時過ぎ。それというのも現地の桜は一週間前に満開となっていたからだ。とにかく花火まで持ってくれと祈るばかりのもどかしい週だった。普通なら一週間も経てば全部落花、葉桜。もしそうなら直ちに引き返そうと考えていた。そうすれば土曜の1日、他のことに使えるからだ。なんといっても野村花火ですぜ、と愛好家氏達は言うが、桜祭りで花火と桜の両方が揃っていなければ、写真屋としては意味が無いのだ。野村花火だけを大量に満喫したいなら他にいくらでも機会はあるからね。
運良く、というかこの一週間が花冷えの日々。晴れていても肌寒い、そんな日が続いたせいか奇跡的に花が長持ちした。あちこちの桜が満開状態を保っていた。もちろん盛りは過ぎていて、風が吹けば一塊の花吹雪となって散っていくくらいの頃合いだ。
その様子に、ああ、夜まで持ってくれと思いながら、現着してただちに三脚を置く。ここはかつてくまなくロケハンして、花火と桜とが良いバランスで見られて、しかも障害物が無い場所は限られる。近くにいちごのビニールハウスが新設されて、直売場もできていた。それ以外は変わったところはない。結局私は2019と大差ない撮影場所を確保した。のちに、いやなんとこんなところに、と新規の撮影場所を見出したので、次回があって桜が咲いていれば使ってみようかな。それから駐車。ほどなく駐車場は満車状態になった。
辰ノ口の桜づつみは2種類の桜で構成される、一列はソメイヨシノ。もうひとつはソメイヨシノよりピンク味が強いオオシマザクラ系列のセンダイヤだ。実は過去にこの桜まつりでこの双方が花をつけているのを見たことがない。たいていセンダイヤの方がまだ咲いていない(4月中旬満開)。しかしこの日はほぼほぼどちらも咲いていたのだ。もっとも夜のライトアップはソメイヨシノの下だけなのでそこは残念なのだが。
桜まつりは再開したわけだが、コロナ前のようにはいかなかったのは、親水公園には花火以外の何のイベントもなく、かつ、それまで飲食のブースやケータリングのお店がいくつも来ていたのだがそれも無し。近隣には飲食店は少なく、コンビニも徒歩圏には無い。だから昼ごはんというと公園内のしんすい庵の手打ちそばしかなく、それはすぐに売り切れになった。
各地からの愛好家氏が集結する1日だった。あちこちで久しぶりの再会と歓談で楽しく時間が過ごせた。とはいえ午前9時過ぎからいるのでは1日は長い。桜や菜の花を撮ったり、車で昼寝したりで過ごし17時過ぎに機材を運ぶ。2019年に花火開始5分前に、桜のライトアップが消灯された悪夢があったので、本部席に事前に何度か確認した。「打ち上げ中も消しません」と宣言されたの安心した。
夕刻からライトアップの設置準備が始まり、日の落ちる頃にその明かりが灯された。そして美しく闇に浮かぶ桜並木と菜の花にあらためて感動しながら素晴らしい打ち上げの時間が過ぎる。正味は20分ほどだ。12種類の10号の間に単発玉。桜の上空に聳え立つ尺玉のいずれもなんと見事な開花であることか。ラストのワイドスターマインまで大洗以来の野村花火を満喫した。前回の桜は5〜7分咲きといったところだったが今年は満開から散り始めと花盛りで運がよかった。
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