花火野郎の観覧日記2023

観覧日記その1 1/2
モビリティリゾートもてぎ New Year HANABI

  
栃木県・芳賀郡茂木町

    


中央エントランス

第1章 光の中へ

第2章 夜空のダンスパーティー

第2章 夜空のダンスパーティー

第3章 小さな願い

第3章 小さな願い

第3章 小さな願い
二尺玉(右)を添えて

第4章 冒険者たち

第4章 冒険者たち

第4章 冒険者たち

第4章 冒険者たち

第4章 冒険者たち

第4章 冒険者たち
    
 結局昨年は11月の常総新花火がラストの観覧になった。12月はことごとく土曜も仕事日で連日ディープな残業をくらって、観覧どころじゃなかった。以前はクリスマス花火だ、カウントダウン花火だ、と年が明けるまでわずかな打ち上げを追いかけていたが、2001年に水戸の年忘れからスキー場のカウントダウンに行って以来、カウントダウン花火には出掛けていない。今は自宅で家族揃って年跨ぎするのが楽しみになっている。
 開けて新年、2日の公演日は快晴で良い観覧日和だった。観覧チケットは発売日に買っておいた。今回は第4ターンのビクトリーコーナーのフリーエリアを買ったのだけれど、残念ながら風向きは1日を通してそこが「完全風下」の予報。実際にその指定区画に行ったのだけれど、北からの風はツインリンクホテルから打ち上げ場所を挟んで一直線にその区画に吹いて真正面から風を浴びた。おお見事な風下。場所は悪くないので、風向きが良ければ使ってみたいのだがなぁ。しかし冬公演で南混じりの風は今後あるのだろうか。昨年が奇跡の南西風だったから絶対無いとはいえないのだけれど。
 それでプランBだ。昨年の新春公演同様にメインゲートの外の周回道路の歩道から狙うことにした。25th Anniversary のモニュメントはなくなっていた。ゲートの上のTWIN RING〜の電飾の文字は外されて、代わりにモビリティリゾートの電飾文字が入っているかと思いきやただ外されただけで節約されていた。モビリティリゾートを主張しているのはゲート上にはためく旗だけで寂しい限り。
 13時頃現着したが、それから数時間は知り合いも訪れず、会わず、の時間が過ぎた。15時を回ってようやく、この場外の歩道や芝生エリアにも三脚が並び始めた。素人さんなのかどうか、人の三脚群の前に平気で三脚を立てていく輩が多いのも昨年同様。花火撮影に慣れたネットなどに自作をアップしているような撮影者さえ、後ろも見ずに三脚を立てるのには呆れ果てる。そのために背の高い三脚と踏み台も用意してきた。撮影はカメラ1台のみ。レンズは16ミリからのズーム横位置で昨年同様だが16ミリまで使うことはない。有料指定席で見ることを考えてどちらでも可能なようにレンズは用意しててきたが、出番がない日になった。
 やがて私の並びには多く三脚が立ち並んだ。その中で新年の挨拶がてら多くの知り合いと歓談できてよかった。1年ぶり、それ以上ぶりの知り合いも来ていて嬉しかった。
 17時30分。場内灯が消されると、開始のアナウンスもなく、打ち上げが始まった。
 花火は4部構成で、
 第1章 光の中へ
 第2章 夜空のダンスパーティー
 第3章 小さな願い
 第4章 冒険者たち  となっている。夏の公演で男性アナウンスで何を喋っているかわからなかった場内の進行もまた女性になり、明瞭だった。
 第1章で、里山の忘れ柿の中の小玉みたいな柿玉がワイド単独で上がっているパートがあった。これは最後に里山の忘れ柿だなぁと思っていたら、続けて対打ちでそれが上がった。それでこの日の二尺玉の内容は知らなかったのだけれど、柿は無いなと思った。事前にキャベツの二尺でも無い、と愛好家氏から聞いていたので、残るは錦冠ですかねー。と考えながら見ていた。
 その二尺は昨年のように第3章の冒頭で単独では上がらなかった。場内アナウンスでも二尺には触れなかった。そして第3章のラストでその前の打ち上げに続いて、ひと呼吸置いて上がった。即座に位置から二尺と判断して反射的にレリーズしたが画角は横位置のまま。経験上それで欠けることはないと考えた。二尺の出る位置は昨年同様にきっちり確認済みで、予想通りの位置から曲導が延びた。
 唯一の二尺は思った通りの錦冠の小割浮模様で、風のせいかだいぶ向かって右に流されながら長い引きが消えていった。第3章中盤で、10号の多重芯ものも単独で上がったが、風に泳いだせいか出現はいまひとつ決まらなかったようだ。
 今宵は2020年度に匹敵する快晴の晩で、向かって右手にはオリオン座が傾いて沈みゆくところ。正面天空にはプレアデスが聳えて花火の背後は素敵な星空だった。
 二尺を最後に第4章に移る。ラストはいつもの錦冠連打からの銀冠ではなくて、八方咲の一斉で終わった。最後にどっというまとめ打ちもなく、やや終了間の薄いあっけない幕切れだった。
 今回全体を通して、コーラルグリーンというかエメラルドグリーンという緑かかった水色の星がザラ星や親星に多用されていたので新色系なのかと思ったがいい発色だと感じた。
 昨年の新春公演が内容が良かったのと気象コンディションが奇跡的だっただけに、今回は少し満ち足りなかった。どうもパドックレーンからの星打ちばかり盛大で、低空の3号4号玉が多く、離れて見ていると上に打つ大玉が少ないので、バランスが良く無いし薄いと感じた。全体で10号が減っているかもしれない。もちろん至近のグランドスタンドから見ている客の視点のことを考えればそれで十分な迫力の構成なのだと思う。手前の弾幕の後ろで10号とかを重ねても、見上げて見ている観客には高さの違いが出るどころか、前の開花が隠してしまうようになるから無駄と言えば無駄打ち。スタンドの客から見れば至近で行われる壮大なワイド星打ちと低めの開花の玉とで十分間近な迫力を感じられるだろうからだ。
 とまれ新春早々に菊屋小幡花火店のまとまった打ち上げが見られるのは至福。しばらくこうした物量のイベントはないだろうな。場内からの脱出もスムースで渋滞もほとんどなく帰宅できた。
    

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