花火野郎の観覧日記2024

観覧日記その8 9/14
第37回 利根川大花火大会

  
茨城県・境町

    

観覧場所より

オープニング
株式会社紅屋青木煙火店

オープニング
株式会社紅屋青木煙火店

オープニング
株式会社紅屋青木煙火店

オープニング
株式会社紅屋青木煙火店

昨年と今年、フィナーレの幅比較
 
 前回はメイン会場観覧を渋滞で諦めて、急遽対岸観覧になったから用意がなくてしかも夕方到着で仕方なかったのだけれど、ストリートビューでロケハンしてあった五霞側、なんとちょうどいい塩梅の撮影場所にすでに何十メートルも三脚が連なっていて驚いた。しかもそれで1つや2つの団体グルーブなのだ。対岸は堤防道路に近づく道は全て通行止めにされているわけでいったいいつどうやって場所取りできたのか不思議だった。
 私とて車で20分ほどのぎりぎり地元。近隣住民の利を最大限生かして、開催日午前中に現地に場所取りに行くことにした。もちろん昨年同様に駐車してから場所取りでもいいのだが長年のカンで胸騒ぎがしたのだ。しかし昨年同等の撮影場所は、昨日の金曜から交通規制されて堤防に車で近づけない。一番近い道の駅またはコンビニからも片道2.5キロメートルほど。仕方なく午前9時オープンの道の駅に駐車してそこから歩いて向かった。これは悩んだ。この残暑の時期に絶対炎天下の徒歩。それで炎天下の田圃道を歩きましたよ。日傘が有難いと思った。
 堤防が見える辺りまで近づくとけっこう離れた位置から堤防道路上に既に多くの客と三脚が並んでいるのが見えて、暑さに倒れそうになっていた気持ちにドクドクとアドレナリンが注入された。
 そして午前10時に撮影希望地点まで辿り着くと既に多くの三脚と観覧客がずらりと居て、いったいいつどこからどうやってきたのか、と今年も驚いた。当日早朝に堤防近くに路駐しようにも昨日から侵入できないように堤防に向かえそうな全ての道に警備員を配置して通行止めにしているのでそれもできないからだ。この辺りの規制の徹底ぶりはすごいと感じた。当日そうした何人もの警備員と遭遇したが、交代もするのかもしれないが、炎天下に1日中座っているのも過酷な仕事。
 五霞側の堤防は、どうやら最近大規模草刈りをしたらしく、夏草が見事に綺麗に刈り取られていた。そのせいで五霞側の堤防道路、サイクリングコースからの見晴らしはすこぶる良く、関宿橋から何キロメートルも素晴らしい観覧場所になっていた。対岸の関宿側の堤防はまったく手付かずで草が生い茂ったままだったのが対照的だ。
 場所取りしてから道の駅に戻ったわけだが、途中、そこに駐車したであろう見物客と何人もすれ違った。歩く距離を考えたらたいしたものだ。車に戻りそしていったん帰宅。事前に買っておいた五霞マルシェの会場内駐車場は14時から稼働なのでそれに合わせて休憩してから再出発。これができるのも道の駅まででも自宅から20分くらいだからだ。そして2度目。有料の駐車場に向かうにその道の駅の脇を通過するのだが、駐車場はすでに花火客が占拠しているためか案の定カオスになっていた。
 五霞マルシェの有料席は値上げした上に改悪されていた。昨年は駐車券だけ別売りしたのに、今回は有料指定席を購入しなければ駐車券も買えないと変更されていた。もちろん駐車券だけ買うことはできるが、当日は指定席券と駐車券の両方を提示しなければ駐車場に車で入ることはできない。最低価格の指定席が7,000円。駐車場が5,000円。指定席を利用しない私にとっては駐車場に合計12,000円を支払ったことになる。メイン会場も五霞会場も、昨年比で随分有料席が値上がりした。昨今の花火大会ではそれはやむを得ないのかもしれないが高すぎる。
 その五霞側の会場内駐車場だが、昨年と違ってそこから堤防道路に直接上がれないようにバリケードが設けられていた。それは南側から堤防道路を歩いてきた一般客を指定区域内に入れさせない、トイレも使わせないためだろうが、その逆の通行もできないのだ。車から場所取りした撮影場所までどうやって機材を運んだらいいのさ。そこは迂回ルートがあるのだが暑い中で余計に歩かされて辟易した。
 撮影場所は昨年とほぼ同じだがさらに100メートルほど南側にずれている。関宿橋と五霞の有料席がある関宿閘門あたりとの中間くらい。昨年はその場所にしたかったのだけれどすでに2〜30メートルほども三脚の壁ができていて、チョイスできなかったのだ。
 打ち上げ列までは約1,500メートル。打ち上げ列に対して裏の真正面である。距離があるので10号を放てば高さがしっかり出るので手前の弾幕に10号が埋没するメインに比べれば絵的に素晴らしい。会場の楽曲もアナウンスも聞こえないがFM実況があるので進行把握は問題ない。
 撮影場所には15時過ぎくらいに機材を運んで、あとはずっとその場所にいた。日陰のないその場所に午前中からずっといた撮影軍団には頭が下がる。自転車や電動キックボードなども持ち込んでおり、トイレは2.5キロ離れたコンビニとか、機動力抜群だな。その後も近隣住民か、堤防道路に向けてぞくぞくと歩いてやってきていた。
 風は場所取りした午前中から強めの南風。打ち上げ時間は南南東か南東の風。風力は十分で、日傘を差しながら何度も傘がひっくりがえるほどの風。花火は若干左方向に流されていたが、裏手五霞側からは奇跡のように素晴らしいコンディションだった。
 カメラは一台きり。三脚も1本だけ。五霞の有料駐車場から1.5キロメートルほどだが、歩いて運ぶには結構距離がある。午前中に場所取りで消耗しているし、長丁場を乗り切るために軽くした。昨年の経験から、24-120ミリズームで縦横切り替えで事足りると考えた。ワイドのスターマイン系は横位置で50ミリ弱。これで10号まで余裕で入る。そして4社の10号5発の時だけ縦位置にして85ミリくらい。
 花火は18時30分に始まったが、FM実況ではカウントダウンやなど放送せず、男女のパーソナリティーが余計な喋りを入れているせいでオープニングのスタートを撮り逃した。
 しかし青木煙火によるオープニングがすごかった。最初だからせいぜい1箇所のちょぼちょぼのスターマインかと思いきや、いきなりフィナーレかと思うほどのワイドな内容で、10号もふんだんに炸裂。こちらもアクセル全開の撮りだ。
 そのあとドローンショーが続くのだが、スピーディな花火と対照的にドローンショーは、展開に時間がかかり、はっきりいって退屈だった。形を成すのはすごい、綺麗と思うのだが、編隊が次の形態を作るのに時間がかかる。レッドクリフのオリジナルが終わった後ディズニーのショーになるのだが総じて長い。早く花火プログラムが再開しないかと思っていた。
 やっと丸玉屋、ワキノのエキシビジョンが始まるとこれがまたすごい。とくにワキノは昨年喝采を浴びたが、今回も素晴らしい打ち上げだった。水色の星の発色が素敵で、昨年に続き素晴らしい演出だった。
 4社の10号とワイドスターマインに続くが、はっきりいって序盤のオーブニングとエキシビジョン、そして野村花火による大曲花火優勝プログラムのワイドが素晴らしすぎた。それを超える打ち上げがなかったとは言わないが、そういう感じ。
 FMだと会場で聴いているようには楽曲が聴こえないのだが、現在は花火と音楽が融合したミュージックスターマインが主流。しかし今回は花火に使う全楽曲をそれぞれの煙火店でなく、一人の音楽プロデューサーが全て決めて、煙火店にこの曲で打ち上げてください、と演出した形になっている。煙火店にとって自社の花火を活かす楽曲があるはずで、それを一方的にこれで、といわれて、それが馴染まないのか、見慣れた煙火店が、なんだこれは、という打ち上げをするのに違和感を覚えた。本来は曲選びも煙火店のセンスというかもはや花火や独自の演出の一部なのではないだろうか。自社の花火を活かす相応しい楽曲選びという通常パターンではなく、人が決めた楽曲に自社の花火を当てはめるという流れのせいなのかどうもチグハグというか、もちろん打ち上げコンピュータ制御だから楽曲にはシンクロしているのだろうけど、見ていてらしくないと感じたのだ。なんとこちらからはFMでも聞こえないが、各社の10号5発打ちにも楽曲がついていたらしい。それは必要あるのかな?
 フィナーレは山崎煙火によるワイドだが、展開幅900メートル(打ち上げ幅でなく、開花した花火の最大幅)ということで、設置幅は450メートルと、事前のFM放送インタビューで山崎煙火が語っていた。10分で10,000発という触れ込み。昨年と比較すると設置幅の差はあり、10号の展開幅に差はあるものの曲打ちの展開幅などで体感で同等にしている感じだ。こちらは昨年とまったく同じ場所ではなく若干の向かい角度の違いはあるが、1キロメートル以上離れていて前後100メートル程度の差は誤差の範囲。
 途中何度か打ち上げ現場安全確認などで間が空いて終了時間がずれ込んだ。撮影最終カットは20時39分になっている。それから片付けて駐車場に戻り積み込んで車を出したのは21時12分。誘導されて駐車した位置はなんと1箇所しか無い出口の真前でラッキーだった。帰路はナビ任せ。昨年と同じルートをナビは指示したが途中渋滞ポイントもあって約40分で帰宅。
 

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