レッスン3 撮影方法 基本編
●撮影データ
●使用レンズ
●単発の花火のみを撮る場合
●露光をコントロールするのは自分自身、それが花火写真
●連発ものの花火(スターマイン)を撮る場合
●撮影結果を検討する
●多重露光について
●多重露光(複数回露光)の基礎テクニック
●シャッターまたは遮蔽紙の開閉のタイミングについて

撮影データ
  
 いよいよ具体的な撮影技術に入ります。まず基本的なカメラの設定を示してしまいましょう。ここでは通常の打ち上げ花火(単発の打ち上げ、スターマインなどの連発花火)を撮る場合を前提にガイドをしていきます。

・使用センサー感度がISO100 なら絞りはF14(ND2常用ならF11、ND2または4を使用が望ましい)。
   F14を中心に可変範囲F8〜25。(ND2常用ならF11を中心に可変範囲F5.6〜22。設定が在れば25〜29)
・Mマニュアルモード
・Mマニュアルフォーカス
・シャッターの設定はB(バルブ/bulb)。
・ピントは(マニュアル・フォーカスで)∞(無限遠、INF)に固定
・露光時間は1〜10秒前後
・ホワイトバランスは太陽光などいずれかに固定(AWはダメ)
・VRなどの手振れ補正機能はOFF(タイムラグがあります)
・オートのノイズリダクションはOFF(書き込み処理が遅れます)

 
 これらは打ち上げ場所までの距離が4〜600メートルの中距離で有効です。さらに部分アップなどの目的で望遠系のレンズを使っていない場合にかぎります。
 ピントは無限遠に合わせておけば、それで花火大会の最初から最後まで撮ることができます。注意するのは、AFのレンズはピントリングの動きが極めて軽く動きやすいのでズーム操作や縦横切換などの撮影中に誤って動かしてしまいやすいことです。そのことに気が付かないと、ピンぼけのまま撮り続けることになります。これを防ぐにはピントリングのみガムテープなどで固定してしまうのがおすすめです。またはピントリングの隙間に輪ゴム1本噛ませることで動きを抑制できます(写真参照。輪ゴムにタブが付いているのは食い込んで取れなくなるのを防ぐため)。撮影中はちゃんと無限遠になっているか何度も確認しましょう。
 露光時間といってもここで言うのはいちいち時計を見ながら露光をするということではありません。当然ながら夜ですし、また時計を眺めていては撮影になりません。したがって頭の中で1、2、3と数えることになります。なるべく正確に露光したい時は前もって時計を見ながら数える速さを練習しておくと良いでしょう。
 絞りは厳密には個々の花火の種類と撮影距離によって変わりますがこのデータでたいていの花火に当てはまります。打ち上げ場所までの距離が1キロメートル前後と遠い場合並びに見た目にも暗い花火のときには半絞り程度開きます。また観ていて首が痛くなるほどの至近距離のときは半絞り程度閉じます。
 露光は花火によっても違いますが、事前にどんな明るさの花火が上がるのかは、判らない場合が普通です。スターマインなどの連発では、最初のうち様子を見た上である程度絞り値などを調節して撮影できます。
 辺りが明るくなるほどの花火なら「ぐっと一気に」1絞りから2絞り閉じます。(前記データならF16→22→32ということ)望遠を使用して部分アップしている場合も半絞り程度閉じます。
 デジタルカメラの時代になって、ビデオカメラでは当然の機能だった「ホワイトバランス」という設定が加わりました。フィルムの時代にはフィルム側でデーライト(太陽光用)、タングステン(撮影用電球光用)などと分かれていたので、フィルムで選択しており、銀塩のカメラにはそもそもホワイトバランス設定が存在しませんでした。
 デジタルカメラによる花火撮りでは、絶対にAW(オートホワイトバランス)に設定してはいけません。AWにしてしまうと、1カット撮るだけなら判らないことですが、花火の色に合わせて1カットごとにホワイトバランスが勝手に動いてカットごとに色合いが揃わない結果になります。同じ色の花火でもカットごとに変わることがありますし、なにより花火と共に写している夜景や前景などの色合いも連動して屁カット毎に違ってしまいます。すると現像後はいったいどれがが正しい色なのかの判別が困難になります。どれかが正しいとしても後から他の全てのカットをその色に揃えるのも至難の技です。
使用レンズ
   
 レッスン2のロケハンの項の適切な撮影距離についての部分を参照してください。打ち上げ場所から4〜600メートル程度離れた場所からの撮影なら、レンズの焦点距離は35(28)〜70ミリあればたいていの花火大会で地上風景も入れたフレーミングをしても5号から10号の単発、スターマインまであらゆる花火の撮影に対応できるでしょう。これより近い位置、もしくは10号以上の大玉(20号=2尺玉など)なら28ミリ以下の広角が必要です。また1キロメートル前後離れているなら使用レンズは70ミリくらいから上の中望遠が主体になります。
 何メートル離れたときに、何ミリの焦点距離のレンズが適当か?は、ズームなどを使用していれば、実際にファインダーで自在にフレーミングできるので、最初は機械的に考えなくても、花火に合うように画角を適宜変える、ということでよいと思います。
 打ち上げ場所から、何メートルで、何号玉の時も何ミリのレンズなのかを知るのは経験にもよりますし、それぞれの花火大会によっても(打ち上がる玉の大きさが様々なので)違います。また、地図やレーザー測距計などでだいたいの打ち上げ場所からカメラまでの距離を把握している必要があります。
 おおまかな距離とレンズは上級編を参照して下さい。また下記のようなパソコンソフトで事前に検討したり、会場で計算したりもできるでしょう。

単発の花火のみを撮る場合
   
 最も簡単な撮影方法です。地上の風景などを入れずに、打ち上がった単発(1発だけ)の花火だけを撮影します。F値は11〜13に設定してください。カメラの構え方に次の2通りがあります。「固定撮影」と「追い写し(追跡法)」です。
「固定撮影」はいわゆる花火の撮り方そのものといえるでしょう。たいていの花火を撮る時はまずほとんどこの固定スタイルで決まりでしょう。
 あらかじめ花火が上がる空間と方向を想定しカメラを向けたままにします。花火が上がり、そのフレーミング内に花火が入ってくるのを待つ方法です。想定といっても花火大会の序盤で実際にカメラを覗いた上で決めることです。あらかじめ花火の開く位置や方向にカメラを向けてフレーミングをしておきます。当然普通の一眼レフカメラでは露光中はファインダーは見えませんから、夜空のどの範囲を写しているのか良く把握しておきましょう。この方法は単発の割物花火やその連続打ち、またスターマインや水中物でもとオールマイティに使える全ての花火撮影の基本といえるでしょう。
 固定撮影の場合、花火が上がったらレリーズを押してシャッターを開き、一発から数発、花火が、想定したフレーム内で開いたらシャッターを閉じます。あとはこの繰り返しです。もちろん固定と行っても花火大会の最初から最後までカメラを動かさない、ということではありません。途中適宜打上げの位置に合わせてファインダーでアングルを調整するのはいうまでもありません。
   
「追い写し(追跡法)」
は少し高度で尺玉など細工の見事な玉を画面一杯に欠けること無く、しかも中央にとらえるのが目的です。少し練習が必要で、また誰もがこの方法で撮っているわけではありませんのでいちおうの紹介と考えて下さい。ちなみに私は1カットに1発の割物を撮る時は殆どこの方法で撮影します。
 花火の発射音を聞いたらすかさずファインダーを覗きながらカメラを動かし、画面中央で上昇していく玉を追いかけます。三脚の上下左右のストッパーはあらかじめ緩めておきます。玉が開く直前で三脚の雲台を素早く固定しシャッターを開きます。7号玉以上の大玉向けのテクニックといえます。こうして撮影した割物は「ギャラリー常設展示室2・尺玉名品選」等でご覧になれます。
 この場合は一画面内には一発にとどめた方が美しい出来になると思います。複数写すときにはそれぞれの花火の中心が重ならないように注意します。少なくとも開花したときの半径分くらいずらすと重なり合いもまたきれいに写ります。

露光をコントロールするのは自分自身、それが花火写真
 
 写真撮影は、もっぱら光量を測った上でシャッターの開閉とその開放時間つまりシャッター速度と、絞りの組み合わせで露光が行われるものですが、AE、AFの昨今では、その両者が自動制御され、なかなか撮影者がこの2つの要素を制御している意識、どころかその存在すら考えないでも写真は上手に撮れてしまうものです。
 花火撮影では、この両者を絶えず自分自身でコントロールしている、という意識が強く必要だし、それが花火写真の主軸となるテクニックなのだといえます。オートが全盛の時代で、全ての露出コントロールやピント合わせまで手動である花火撮影は、極めて原始的であるようですが、その分自分で写真を造り上げている、という手応えを感じることができるでしょう。
 花火撮影ではシャッターと絞りは花火の写りのどういう部分に関わってくるでしようか。

・シャッターの開閉によって変化するもの。

 写し始めるタイミング。終わりにするタイミング。花火の形態。花火の動き。写り込む物量。

・絞りによって変化するもの

 全体の明るさ。星の描線の太さ。全体の色合い。被写界深度。

 最初のデータの絞り値や露光時間にかなり幅があることに疑問をもたれると思います。Fいくつで何秒、というキメ打ちが存在しないのが花火撮影なのだと理解して下さい。私が花火撮影で受ける質問で最も多いのがこの「絞り値」と「露光時間」です。花火の写真に関わらず、物の撮影の初めの一歩は必ず、シャッター速度は?絞りはどれくらいで撮ればいいのか?という質問になります。上限はあるがこれで決まりのデータはありません。それは写す花火によっても目指す出来上がりによっても違ってくるからです。
 そこでまずはこう考えてみましょう。一発の花火が打ち上がった瞬間から消えるまでは玉の大きさによりますが、5〜10秒前後です。露光時間の目安はこれで決まります。ここから先、では何秒開けて閉じれば適切か?何発写し込んだら閉じれば良いのか?は実は「あなたの好きなだけの数」なのです。つまりあなたが、どんな風に、どのくらいの数写っている花火写真を撮りたいのか?によって変わるからなのです。したがって花火のみを撮る場合は露光時間が何秒かより、「一画面に何発くらい(重ねて)写し込むか」を判断して決めると良いでしょう。目安としては続けて打ち上がっている場合で5〜6発でしょうか。
 もっとも延々と露光を続ければオーバーになってしまいます。そこで露光時間の上限として「10秒前後」としました。この範囲内で適当な数を写し込めば良い、と考えて下さい。
連発ものの花火(スターマイン)を撮る場合
   

 最近の花火大会ではスターマインなどの連発物がプログラムの主役となっています。スターマインの場合は一発ずつの花火を撮る場合とやや異なり、経過時間で露光を区切っていく撮影方法がふさわしいといえるでしょう。単発の花火打ち上げと異なり、一定時間内の発射玉数が非常に多いスターマインでは、画面内で重なり合った花火どうしでみるみる露出オーバーになってしまいます。スターマイン打ち上げ中の露光時間は2〜5秒程度と比較的短めになります。
 1セットのスターマインが打ち終わるには、規模にもよりますが数秒から数十秒かかります。もちろんこの間ずっと露光したままではありません。1カットにつき2〜3秒露光を何度か繰り返し、打ち出している間で何カットか撮ることが可能になります。
  
 さて単位時間当たりの玉数が多くなるスターマインではやや絞り込んでF16程度でまず一枚でも撮ってみましょう。それで十分きれいに写るはずです。
撮影結果を検討する
 

 結果はいかがでしたか?出来上がった写真はあなたのイメージどうりでしょうか? 出来不出来よりも案外簡単に花火が写ってしまうことに気が付かれるでしょう。難しいことを言わなければ、決まった絞り値を設定して、花火が打ち上がったらバルブを開け、適当に写したら閉じる。と、カメラの操作はこれだけなのです。
 とりあえずある設定で撮った一枚をチェックしてみます。そのためにも慣れるまでは毎回データを記録しておきましょう。その上でもっと写し込んだほうが華やかだったとか、2〜3発くらいでスッキリまとめたほうが良かったとかの判断ができるでしょう。さらにこの種の花火のときは暗いので少し絞りを開けたほうが良いなど様々なことがわかるはずです。次回はこれらのことを生かせばさらに良い写真になるに違いありません。とにかくあなたの最初の花火写真を撮影してみてください。
 銀塩の時代の花火の写真は、数日後に「現像があがってからでないと出来上がりがわからない」「偶然性が面白い」などといわれ、カメラ誌等で執筆している花火を良く知らない書き手もそのように表現してきました。しかし撮った直後に結果が見られるデジタルカメラではそんな寝言は通用しません。撮ったその場で結果が判るからこそデジタルカメラは上達が早いのです。誰でもミスはします。しかしその場で「しまった」と思えば直ぐに次のカットからでも修正できるわけです。また「こうした方が良さそうだ」というような工夫も直ちに対応できるからです。
 もともと自身がどのように写したかわからない写真などはないのです。結果が直ぐに見られるデジタルカメラの時代に偶然任せもありません。花火もまた「イメージした映像を狙って撮る」写真です。またそのような気持ちで撮らなければ、いつまでも「偶然に撮れちゃった写真」以上の作品を撮ることができません。
多重露光について
   

 花火写真の多くは、ある一定の時間内に打ち上げられたいくつかの花火が、ワンカットに定着されることから一種の多重露光による撮影といえます(実際は長時間露光)。
 このやり方については幾つか方法がありますが、花火写真のベテランはみな自分なりの方法を用いておりこれがベストといったものはありません。
 前記の固定撮影のレリーズを使用してシャッターを開け、数秒露光して閉じて次のカットに送る。というのはひとつの基本です。一発ずつ撮る場合はこれで良いのですが、複数のときは自分なりの絵作りをするうえで限界がくると思います。
 この方法だけですと「あと一発右上に上がればバランスがいいんだけれどなぁ」というときに、希望の位置に花火が開くまで延々とシャッターを開け放しにして待つわけにはいきません。露出オーバーで、空が明るく写ってしまうからです。でその回はあきらめて次のコマに送る、ということになります。
 一方的に打ち上がっている花火を撮るのですから、これは仕方ないことです。そこで多段階露光または複数回露光(結果として多重露光)が必要となってきます。これは次の項目『花火と地上物の組み合わせ』でも必須のテクニックです。
card2.gifcard1.gif多重露光(複数回露光)の基礎テクニック
    
 目的は、シャッターを開けたまま、別の方法で露光を(写る花火を)コントロールすることにあります。
 やり方は簡単で2通りあります。ひとつは写真のように遮蔽紙やキャップなどを使う方法です。
 上記の「あと一発右上に…」のような段階でレリーズを使用してシャッターを開けたまま、レンズを遮蔽紙やレンズキャップなどでいったん覆ってしまうのです。帽子やクリーニング用のクロスなどでもいいですね。で、希望の所に玉が上がったらすかさず覆いをとって露光します。ここで終了のときはシャッターを閉じ、続けるならこれを繰り返しますが、トータルしての露光時間が最初のデータの最長時間を超えないよう注意します。
fplcover2.giffplcover1.gif この方法は半世紀も昔から花火撮影といえば語られ実行されてきた方法です。覆いについても各自思い思いに自作していることが多いようです。遮蔽紙といっても20センチ角もあればよく、ボール紙や段ボール程度の厚さで十分です。ただレンズに向く側は反射防止にマット状に(艶消し加工)して黒く塗る必要があります。これを左手に持ちシャッターのかわりに使うのです。ちなみにFPLで使用しているカバーは写真のように、茶筒の蓋のようなものです。これは所有レンズの最大径に合わせて作った自作品です。また日本ならではの素材は「団扇(うちわ)」(表裏とも黒塗りが必要)でしょう。持ち手が付いているので、使いやすくまた本来の用途でも使えて一石二鳥です。
 この方法で注意する点は、(とくに直進ズームレンズを使用しているとき)覆いでレンズの先端を押さえないこと。レンズやカメラ全体が動いてフレーミングやピントがずれてしまうからです。
 もうひとつは最初から別カットに分けて撮り、カメラ内合成機能を使う方法です。デジタルならではの機能ですがリアルタイムでいちいちやるには手間がかかるので、現像時にやる場合が現実的です。
 空中の花火のみを撮るときにはあまり関係ないのですが、花火以外の風景などを同時に写す場合などは、フレーミングのズレやブレは「夜景などが回数分ダブってしまう」致命的なミスといえましょう。
 これら複数回露光で多重露光をコントロールすることによって、写す花火を選択することや、それぞれ別の時間に打ち上がるスターマインと単発の玉を組み合わせるなどの一歩すすんだ画面構成が可能になってきます。しかしながらこうした遮蔽紙による開閉手法が効くのは単発打ちなど、比較的悠長なプログラムの場合だけです。現在の高速化した連発(スターマイン)では人の手によるシャッター操作で写りをコントロールする事など不可能です。

シャッター開閉のタイミングについて -爆芯は花火のアイキャッチだ
   

 特に、菊や牡丹の割物花火を単独で、あるいは数発を散らして写す場合ですが、これまでは単に打ち上がったらバルブを開けて撮るだの、数発写したら閉じるのと曖昧に解説してきました。それは花火写真に容易に取り組めるという面を強調するためでありますが、もう少しつっこんで、では一発の花火について「いつ露光を始め、いつ閉じるのか」を考えてみます。
 この時大切なのは、「肉眼で開花を見てしまってからでは、その花火を露光するには遅すぎる」ということです。
 なぜそれでは遅すぎるのでしょうか?それは花火とは見たそばから消えていくものだからです。上空で玉が開き、それを見てから反射的にレリーズしたとします。この時点で、爆発した瞬間から、花が形作られるまでの光跡はもう写りません。消えてしまっているからです。極端にレリーズのタイミングが遅れれば、写像の上では中心部の無いドーナツ状の花に写っています。肉眼では目の残像作用で見えた気がしていてもカメラはそうはいきません。古の昔は遮蔽紙は、「気に入った花火を選んで写す」ために使われたとされていますが、「いいな」と思った時には消えている玉を選んで写すもないものです。
 もちろんこの写りを変に思わない方は気にすることではないでしょう。しかもスターマインなどの連発では、遮蔽紙などでコントロールしても、全ての打ち上げ玉にタイミングを合わせることはできません。
 いずれにせよ中心のない花火画像はよほど締まりのない姿といわねばなりません。菊や牡丹の割物花火を単独であるいは、数発かを一画面に写すとき、その写真を印象的に見せるためには爆発の中心(爆芯)が写っていることは非常に重要なことです。それはポートレートでいえば「アイキャッチ」の様なものと考えて下さい。目の中にキャッチライトが入るだけで表情がイキイキとしますね。それどころかポートレートなら眼を閉じているか開いているかくらいの大きな違いと言えます。スターマイン等の連発で写っている花火全てに爆芯をとらえることは難しいですが、ただの1発だけを写した写真、またはその画面内で重要な位置にある一番目立つ玉でそれが抜けているものは花火写真としては、一番大事な要素のひとつが抜けているという意味で零点といえます。
 したがって一発の玉の露光開始点は、筒から射出された直後から開いてしまうまでの間です。シャッターを閉じるのはその玉の全ての星が消えたあとで良いでしょう。
centerless.gif
爆発の中心が抜けた場合
=レリーズが遅れた

centerin.gif
正しく中心が入った場合

レッスン4へ
レッスン3の最初に戻る
INDEXに戻る