2020/9/21  尾瀬逍遥

  

   

  

 尾瀬に立つのはなんと37年ぶりだ。山行が遠ざかり、代わりに花火観覧が人生の大半の時間を占めるようになった。年齢とともに山はもう無理かと。しかしこのコロナ禍。従来のようなまともな花火大会の行脚も絶たれ、ではどうする?というとき、山に還ることを考えた。それできつい登りのない尾瀬をチョイス。しかしニッコウキスゲの最盛期は長梅雨で果たせなかった。その後の日程のやりくりもつかず、ついに秋の尾瀬になってしまった。
 連休のせいなのか、私が現着した尾瀬戸倉の駐車場は午前7時半にもかかわらず超満車状態。こりゃ尾瀬ヶ原にそうとうな人が入山していると感じた。
 この37年間に自然は変わらないように見えて変わっているのだろう。それよりなにより、尾瀬ヶ原へのアプローチが極めて整備されていたのに驚いた。尾瀬の入山口はいくつかあるが、鳩待峠が一般かつ初心者向けといえる。そこから尾瀬ヶ原の西側の起点の山の鼻までは3キロネートルほどで約50分ほどの下りだけのルートだからだ。しかし今回利用して驚いた。かつて山坂道だったルートは木道と木の階段、整った敷石で完璧に整備され、山の鼻へ至るに1ミリも土の山道を踏まずに辿り着けるのだ。
 こうも容易くなったせいか、コロナ疲れが連休ではっちゃけたのかどうか、かつて山領域の尾瀬には見かけたこともない、赤子を前抱っこして近所に買い物に行く格好の若い主婦とか、2〜3歳の幼児連れのファミリーとか、街中を歩く格好そのままの若者とか、およそ山歩きやハイキングには似つかわしくない出で立ちの連中が跋扈していて驚いた。尾瀬はまるでショッピングモールに買い物や散歩に行くらいの気軽さで入山できる観光地になっていたのだ。そういう人々の会話を聞けば尾瀬の知識も山の知識も薄いようで、近所の公園に遊びに行く感覚か。これで自然が護れるのだろうか。時制を反映してか、木道のあちこちに使い捨てマスクが無造作に捨てられていた。国立公園や山でのマナーも無いようで悲しい。
 元山ヤの私は呆れ果てるが、気軽に自然に触れ合える、という意味ではそれも時代の流れなのだろう。
 天候はあいにくだったが、本当に久しぶりの尾瀬に感無量だった。しかし木道は自然の土の山道に比べ負担が大きい(舗装道路のように硬い反発のため)とはいえ、山を離れて特に足腰を鍛えていたわけじゃなく、かつ仕事ですり減らし・・・そんなだから自分でもびっくりするくらい足や関節が痛くなって滞在3時間ほどで早々に引き上げ。鳩待峠への帰りの1時間ほどの登りと、自宅までの運転の体力を残しておかねば。昔は鼻歌で一気に上がれた鳩待峠への登り返しも休み休みと嘆かわしい。
  
2020/9/4  ドローン操縦

 空中に三脚を置く、というのがやりたくて。花火もなくて何か新しいことをやりたくて前から興味のあったことに挑戦。
 無人航空従事者試験3級合格証。学科だけで3級までは誰でも取れますが・・笑。それとラジコン操縦士登録証と、ドローン保険。
 承認申請、許可申請無しに飛ばせる場所は信じられないほど少ないのですけどね。もちろん花火会場は申請がめんどくさいのでやりません。機体は一応DJIです。動画で録らないなら操縦は簡単です。


  
   
2020/8/2  再起不能と再生

 メインPCが壊れて数ヶ月、新品を買うより修理費の方が安いとみてAppleに修理の予約をし、サポートに持ち込んだらその時点になって、「サポート期間を過ぎ対象外の機種です」と言われた。つまり修理も受け付けない。製品を預かりもしない。ということ正規の修理の道はなくなった。おいおい製品のシリアル番号まで入力するのだから予約とっている時点でサポート対象外とかしてよ。わざわざ出かけて門前払いとか交通費返せ。サポート担当者が最後に言い放った一言は、「新しいのを買ってください」だった。Appleは外国企業だから、何年も前の携帯ゲーム機がいまだに修理可能なんていう日本メーカーと違って5年経過したら打ち切りとかドライだ。
 で、新品をBTOで買うのはすぐには無理なのと、AppleはMacに対してIntelのCPUから自社製に乗り換えるらしいので様子見、ということもあって中古を物色。なんとか何度となく購入しているMac専門店で予算内の出ものを発見し、さっそく購入。
 壊れたMacからHDDを取り出し、クレードル経由で新しいMacに接続。移動できるソフトなどを移し変えて完了。再びMac環境を手に入れた。あたらしいMacはCPUがCore i5とちょっと物足りないので、写真の現像などは相変わらずWin機でやるつもり。

  
   
2020/6/19  今夏の花火

 花火を観に行くのをワクワクと心待ちにする。そんなことは数十年の観覧歴の中で長らく当たり前のことだった。昭和天皇崩御や東北の震災後の自粛の時でさえ、花火大会がゼロということはなかった。それが全滅の様相となり、本当にこんなことがあるのかと信じがたい。花火観覧が楽しみの全てというわけではないけれど、それは私の生活やそれこそ人生の一部だったのだと、あらためて痛感する。長い時間、花火から元気はもちろん、生きる希望や活力さえもらっていたのだ。それが無い夏のなんと虚しいことか。同時に、当たり前のように花火を見てきた日々が平和でなんとも幸せに過ぎた時間なのだったと思い知る。過去の(観覧の)思い出、みたいな写真のアップはあまり好きではないのだけれど、どの時を切り出しても素晴らしいひとときだった。願わくば無条件で再び無心に花火を見上げられる日常が戻ってほしい。
  
   
2020/6/7  森林浴

 例の「Cheer up!花火プロジェクト」は実施されたのが6月1日。平日の午後8時からとあって、現在の私は仕事の真っ最中で花火のかけらも観ることができなかった。場所まで知らせたのは近隣住民とマニアを含む関係者とマスコミだけというのも致し方ないか。ウイルスで犠牲者も出ているのだから花火に祈りをのせて手を合わせたい人もいただろうに、出どころもわからないサプライズにせざるを得なかった状況が残念でならない。
 長らくコロナで閉園となっていた県内の国営武蔵丘陵森林公園が再開され出かけた。梅雨入り前に緑と森散策を存分に楽しめて良かった。待ちかねた来園者は野外で広大な森にもかかわらず皆さんマスクを使用していた。しばらくは野外イベントであってもこうした光景は普通になるのだろう。マスク着用でもいいから花火大会が再開されればよいのだけれど。
  
   
2020/5/2  それでも花は咲いてゆく2

  

   

  

 終息の見えないコロナ禍にあって、外出自粛等々、各地のイベントも名所もあらゆる場所が休止、中止、閉鎖となりそもそも出かけていく場所もない。今夏の花火大会も全滅の様相。まったくお手上げだ。
 隣り合う市内、現在の仕事先から10分ほどの藤の名所も見ごろを迎えたが訪れる人も少ない。例年開催されている「藤まつり」が中止になってしまったからだ。近隣の住人が散歩がてらやってくるくらい。そして5月2日、いよいよ見ごろの最盛期という頃になって藤棚のある公園が閉鎖になってしまった。遠巻きに藤は観賞できるものの藤棚に近づくことはできない。それでも各地で人が集まるからと藤やチューリップ、バラなどの花を刈り取ってしまう蛮行が行われないだけまし。閉鎖になる直前仕事に向かう前に最盛期直前の花を見ることができた。花は静かに例年どおり美しく咲いているばかり。その姿にひととき和む。
  
   
2020/3/20  それでも花は咲いてゆく

  

   

  

 暖冬にして例年以上の暖かさが続き、自宅周りでもソメイヨシノが咲き始めた。隣の市で桜の名所「県営権現堂公園」では、幸手市観光協会が桜まつりをコロナ禍により、早々に中止してしまった。花見も宴会もご遠慮ください、と臨時バス運行も夜桜ライトアップも無しになった。開花宣言の頃、権現堂に行ってみると桜はまだちらほら。そして業者が設営済みだった夜桜ライトアップ用の雪洞の電気配線を撤収しているところだった。何百メートルにも桜の幹に張り渡された電線を回収するのは忸怩たる思いだろう。菜の花畑も3〜4割ほどしか咲いておらず、少し寂しい。陽射しは春そのもの。開花を待ちかねたように見物客も訪れていた。
  
   
2020/1/5  戴いたお賀状

 メールやLINEの新年挨拶に加えて、年賀状離れや年賀状卒業といわれるなか、今年も煙火店や、花火愛好家氏からたくさんの葉書によるお賀状をいただいた。花火の写真や航空機の絵柄のものを並べるだけでこれだけいただいた。今年は原点回帰なのか花火以外の干支や昔ながらの賀状の絵柄の物も多くあった。想いを込めて時間をかけて制作され、届けられた賀状はどれもありがたいことです。