今年はまずはNHK連続テレビ小説「こころ」にちなんだ話から。 ドラマの花火関連の監修をされたのは、地元の片貝煙火工業であるのはドラマを見ている方、花火好きな方には周知のことでしょう。ご覧のように同社事務所は、ドラマ中の「上杉煙火工業」事務所としてそのままロケに使用された建物(外観だけ。ドラマの事務所内はセットです)。さてなにか足りない?そうです8月頃放映の事務所外観の画面(写真左上)と比べて見ると、入り口にあるはずの巨大な花火打ち上げ筒がありません。台座だけがあって3本立っているはずの筒は左端の二尺用1本だけ。今日は片貝まつり本番の日。好評の「こころde勝手に花火ウォッチング」にも既に書いたように、今日は三尺と四尺の筒は「本来の用途」のためにお出かけ中でした。事務所入口はまつり当日らしく、祭礼提灯と紅白の幕で飾られていました。 事務所の前に立つと、工場への通用門があります。その門柱をよく見ると、「上杉煙火工業」の社名がまだ残っていました。近づいて良く見ると白い文字だけがカッティングシートで貼ってありました。社長さんに話を聞くと、「上杉煙火工業」社名入りのトラックもまだ敷地内にあるそうです。ああ、ここでロケをやったんだなぁと、今更ですがあらためて感慨が深いです。そういえば昨年の片貝まつりの日、事務所に挨拶にやってきたヒロインの中越典子さんを超至近距離で見ました。スリムな女性だなぁと印象を感じてから(顔を良く覚えていません)早くも一年経ったわけです。 さて片貝まつりのメイン観覧場所の桟敷席に行って見ましょう。ドラマの片貝まつりのシーンは(9/6日放映)7月中に浅原神社境内の現地で収録されました。まつり当日と同じように桟敷席をしつらえて、片貝町の人が大勢エキストラで参加しての録りだったようです。祭り本番に使うわけですから桟敷席もそのまま建設中の本番用のものを使用したそうです。一段高い所にある放送席なども当日とまったく同じです。紅白の幕は祭り直前に張るということですので(汚れるから?)それだけは収録の際に本番と同じに用意したものです。画面に映る範囲だけを造った桟敷と違って今日はまつり本番、ハレの日の象徴のように眩い紅白の幕に仕切られた広大な桟敷席は、片貝ならではの光景といえるでしょう。 |
上杉?煙火工業事務所。入口にはこころの幟 |
四尺玉の装填は午後も半ばから行われ、今年もありがたいことに貴重な見学の機会を得た。工場内の火薬庫の外には搬出を待つ四尺玉が鎮座し、見学者の感嘆の声を呼んでいた。そして誰しもが巨大玉を前にするとなんとなく嬉しそうだ。こればかりは、見学の煙火同業者もかわるがわる記念写真を撮ってしまうのも理解できる神々しさだ。そっと触れる玉皮の感触は固く本物の緊迫感。火薬と共に今は静かに眠る片貝町民の幾多の願い。抱きついて頬ずりしたくなるが、こらえる私……。 四尺玉打ち上げ現場はマスコミを含む見学者もヘルメット着用で一般の人は入れない。そこで現地の様子をパノラマにしてみたので参照して欲しい(写真上)。 2本の筒は地中にある程度埋めて盛り土をしてある。そこから少し離れた場所に防護壁となる盛り土が堤防の土手のようにあって、我々はそこに立っての見学だ。 片貝煙火社長の指揮のもと、クレーンで四尺玉がトラックから吊り上げられてゆっくりと筒口まで運ばれる。見ると花火玉が向こうを向いていた(丸い玉の表裏があるかって?あるんだなー)。それを察したかのようにそこでさりげなく玉を廻して「世界一四尺玉」と玉名が書かれた側を我々の方に向けてくれる社長さんのサービス精神が嬉しい。試みに筒の底まで降ろして座りを確認したら再度引き出す。我々の見学はそこまでとなる。それから打ち上げ火薬装填、玉を装填、導火を取って封印される。 |
錦冠連打 |
本日のスペシャルゲスト |
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正三尺玉 |