花火なんでも日本一
古今東西花火大会は数あれど、日本一の花火はどこだろう?もちろんどこに住んでいようと、地元の花火が日本一。ここのを観たらちょっとヨソのは観られないョと、よそモンにはちっとは自慢したいというモノ。それでも気になる他人の芝生。いろいろ花火大会日本一を見比べてみましょう。
各花火大会は「日本の花火」内の「厳選花火大会観覧ガイド」にリンクし、より詳細な記事が読めます。
●打ち上げ内容、花火予算日本一
●日本一のロングラン花火大会
●日本一の大玉打ち上げ花火大会
●年間通算最多打ち上げ日本一
●競技花火大会の双璧
●日本最高の水上花火
●打ち上げ花火の生産量日本一
●花火大会の数日本一
●写真愛好家の最も多い花火大会日本一
打ち上げ内容、花火予算日本一
教祖祭PL花火芸術(大阪府・富田林市)毎年8月1日
日本一ということは、名実ともに世界一の規模と内容の花火大会、ということになる。花火予算1億5000万あまり、尺玉だけで600発以上、打ち上げ総数2万余発(2008年パーフェクトリバティー教団公式訂正発表)という規模。この大会は教団内では宗教的行事であり、教団の花火演出専門のチームが運営にあたっている。特筆すべきは予算もさることながらこの演出だ。いたずらに玉数を打つわけではない。ひとつひとつの花火の個性と特性を生かし切った、適材適所の組み合わせと配置、緩急によってすばらしい打ち上げ空間を形成している。それは花火大会というものが高度に完成されたひとつの究極美といえるかもしれない。打ち上げに携わる花火師の数350人以上で、日本でも指折りの業者4社が担当しており、花火の質そのものも抜群である。
日本一のロングラン花火大会
洞爺湖温泉ロングラン花火大会(北海道・洞爺湖)
→虻田町のホームページへ
日本で一番「長い期間」花火大会を続けているのが「洞爺湖温泉花火大会」。すでに花火大会名にも折り込み済みのように、長期間楽しめる、というのが目玉商品となっている。ではどれくらい長期間か?1996年の実績では、4月27日から10月31日までの186日間なんと毎日花火打ち上げが行われている。そしてこのほかの月には休日の前日の晩に打ち上げる。トータルして年間では220日余りの打ち上げとなる。主に8号から15号の水中花火が主体だ。各晩の打ち上げ数は約400発。
洞爺湖に継ぐロングランは、東京ディズニーランドのアトラクション花火。こちらも10分程度の打ち上げながら、春休み、ゴールデンウイーク、夏休み、冬休みの各期間中は毎晩開催(天候にもよる)。そのほかの月は毎週末の金、土、日、祝前日などに打ち上げている。
日本一の大玉打ち上げ花火大会
片貝まつり(新潟県・小千谷市片貝町)毎年9月9、10日
片貝まつりは地元の神社への奉納花火まつりとして開催されている。人口約2,000の片貝町には祭りの日ともなると全国から出身者が帰郷し花火に熱狂する。ギネスブックにも掲載された、世界一の大花火「四尺玉」(写真右)の打ち上げで知られている。この大玉は内径120センチの巨筒で打ち上げられ、玉の重量約450キログラム、約850メートルまで上昇し、直径約800メートルに開花する。片貝での大玉打ち上げの歴史は古く、地元の記録に残っている物では、明治24年の同大会で三尺玉4発を打ち上げている。
四尺玉は昭和59年から打ち上げ開始し、度重なる試行錯誤の末、今日の安定した打ち上げに至っている。
その他の大玉打ち上げ花火大会
二尺玉
増田町花火大会(秋田)
酒田港まつり花火大会(山形)
大石田花火大会(山形)
川崎花火大会(岩手)
長岡まつり大花火大会(新潟)片貝まつり(新潟)おぢやまつり(新潟)
ツインリンクもてぎ花火の祭典(栃木)
神奈川新聞花火大会(神奈川)
熊谷花火大会(埼玉)
上尾花火大会(埼玉)
弁天島海開きまつり花火大会(静岡)
三ヶ日まつり花火大会(静岡)
三国花火大会(福井)
熊野大花火大会(三重)
三尺玉
東北花火大会(山形)
舞子高原後楽園花火大会(新潟)
長岡まつり大花火大会(新潟)
ぎおん柏崎まつり海の花火大会(新潟)
古河花火大会(栃木)
伊勢崎利根川花火大会(茨城)
三国花火大会(福井)
蒲郡まつり花火大会(愛知)
熊野大花火大会(海上自爆三尺玉)(三重)
年間通算最多打ち上げ
熱海海上花火大会(静岡県・熱海市)おおむね4月〜6月に3回。7月23、25、28、8月4、5、8、29。9月〜11月に3回。12月に3回(開催日は固定ではないので要問い合わせ)
この花火大会は夏に最低5回、春と秋に3回ずつ、冬場に3回開催されている。開催日ではロングランというわけではないが、トータルの予算と玉数ではPLと二つのロングラン大会を凌駕してしまうのだ。打ち上げ場所は熱海湾内で、幅約500メートルのワイドな打ち上げ空間を可能にしている。また湾に面した殆どすべての旅館やホテルの窓からそのまま観覧できる立地条件の良さで盛況である。2煙火業者が交互に担当し、同じ業者でも担当日によって演出を変えているので一日として同じ打ち上げの日はない。
競技花火大会の双璧
全国花火競技大会 大曲の花火(秋田県・大曲市)毎年8月第4土曜日、
土浦全国花火競技大会(茨城県・土浦市)毎年10月第1土曜日
共に内閣総理大臣賞、通産大臣賞を競う競技大会として伝統、質ともに甲乙つけ難し。トータルのポテンシャルでは常に大曲がリードしてきたが、土浦のスターマイン競技の質も近年きわめて高水準になってきている。いずれも花火の全てを満喫できるきわめて質の高い花火大会だ。花火愛好者なら教祖祭PL花火芸術とともに生涯必見の花火大会といえよう。
→その他の競技花火大会の日程
日本最高の水上花火
諏訪湖湖上祭花火大会・水上スターマイン
(長野県・諏訪市)毎年8月15日と9月第一日曜日(全国新作花火競技大会)
スターマイン(速射連発花火)だけでは、評価の観点も色々で何処が一番かの判定は難しいものです。しかし「水上花火(水中花火)」に限れば、諏訪湖という地の利を活かしたこの大会が最高といってもいいでしょう。
予め水上にセットした花火玉を速火線で結び端から順に開かせていきます。諏訪湖方式では、花火玉が水の中に無いため、非常に均整のとれた半球(写真右)に開くのが特徴です。
現在では全国の海、湖、河川で様々な方式によって水上での打ち上げが行われています。
石巻川開き祭花火大会、酒田港まつり花火大会、鎌倉花火大会、宮島水中花火大会、白樺湖花火大会、榛名湖花火大会、白浜花火大会(和歌山)、熊野花火大会、びわ湖大花火大会、下田黒船まつり花火大会、三ヶ日まつり花火大会、松島灯篭流し花火大会、洞爺湖温泉花火大会、十和田湖湖水祭りなど(順不同)いくらでもあります。
打ち上げ花火の生産量日本一
長野県
打ち上げ花火の生産額は約9億円で長野県がトップ。ついで新潟、静岡、茨城、千葉と続く。技術水準の上でも長野県がトップである。長野の玉を一言で言えば、非常に精巧に、精緻に作られているということになろうか。長野についで静岡、茨城、秋田なども技術的に高い評価を受けている。生産量が多い、花火大会が盛ん、という地域はいきおい花火の質も高いということができる。同時に観客の目も肥えている?
花火大会の数日本一
静岡県(静岡の花火日程表にリンク)
夏場の納涼花火大会の開催数がもっとも多いのが静岡県で約150大会の消費許可がある。もちろんこれは小規模な打ち上げも含まれているから全てが大規模な観客を動員できる花火大会、というわけではない。静岡には優秀な煙火業者があり、質の上でも申し分ない、といえる。
静岡以外では、東京、新潟、長野、千葉、神奈川(順不同)なども花火大会が多い都府県といえるだろう。
写真愛好家の最も多い花火大会日本一
宮島水中花火大会(広島県・佐伯郡宮島町)
ここでいったい何が行われるというのか?と絶句したくなる三脚また三脚。安芸の宮島、厳島神社の鳥居をあしらった花火写真は「絵」になることこの上なく、花火に限らない一般写真愛好家をもまきこんでの空前の大撮影会となる花火大会。鳥居と花火を組み合わせて撮影できる領域が狭いため、集中度は普通でない。しかして出来上がり写真はまさに幽玄美の世界。文句無しの日本一と、全国を撮り歩いた花火野郎が自信をもって折り紙をつける(だからなんだ?それがどうしたといわれればそれまでなのだが………)。
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